FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

モノから入る生き方、考え方

世の中では、「まずゴールを決めて、そのために必要な手段としてモノを買う」みたいなことが、意識高い人たちの言い分となっているようです。これはこれで間違っていないでしょうが、「ほしいモノを見つけてから、それでできるゴールを探す」だっていいんじゃないかと思っています。

 

そんな中、憧れの作家の一人、森博嗣の『道なき未知』を読んでいたら、この気持をブレイクダウンした一節がありました。

道具を手にする時、何故かわくわくする。ゲームのアイテムみたいに新たな能力がプラスされたという感覚は幻想だけど、少なくとも、道具を使いたくなるし、なにがしかの行動を起こす契機になるわけだから、その結果が得られる。

最も貴重なリソースは「やる気」 だと言われることがあります。作家からアプリの開発者まで、誰かに求められた作業をこなすのではなく、自ら何かを作り出すタイプの仕事にとって「やる気」は重要です。

 

そしてこのやる気は、とりあえず始めてみるのがもっとも簡単にエンジンをかけることができます。そしてとりあえず始めるには、「道具」を買うのが確実なわけです。

 

それを使って何をしようか、と思考するだけでも、自分の限界が見えてくる。道具がなくても、その可能性が見えると良いのだが、普通はそこまでの想像は難しい。道具という具体的なものがあって初めて、可能性の道筋が見える場合が多い。

つまり、想像力の起点となるのも「道具」なのです。森博嗣はその例として「おもちゃ」を挙げています。おもちゃを本物に見立てて遊ぶためには想像力が必要ですが、想像力豊富な子供は、おもちゃで遊ぶのにこまることはないからです。

 

「これほしいな」「試してみたいな」。そんなふうに思ったモノがあったら、それはやる気の入り口であり、そのモノを手にすることで初めて見えてくる可能性があります。だから、興味を持ったら買ってみたり試してみたりして、それが何かしらのアウトプットにつながることを楽しみたいものです。

 

実はいま僕が欲しいものは、オフィスです。

 

働いている会社に当然オフィスも自分の席もありますが、しょせんそれは与えられたもの。自分で場所を決めて自分で設備を決めて自分でデザインしたものではありません。すべて自分で決定したオフィスで働いてみたい、それがいま僕がほしい「モノ」だったりします。

 

オフィスなんて、アウトプットを出すために便利であればなんでもいい。そんな考え方もあるかと思います。これは、目的を実現するための手段としての「モノ」の考え方ですね。僕は「モノ」から出発する考え方をしたいので、自分が最高だと思うオフィスを作ったら、それを活用して実現できることは何かを次に考えたいです。

 

まさに目的と手段が逆転しています。でも、手段のために目的を考えるほうがきっと楽しいと思うのです。

 

道なき未知 Uncharted Unknown

道なき未知 Uncharted Unknown