FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

取締役は取り締まれるようになるのか?

f:id:kuzyo:20180805110116j:plain

先日、ダイヤモンド・オンラインの対談で「大塚家具の騒動は単なる親子対立だったのか?! 日本においていまだ微妙な取締役会の役割と位置づけ」という記事が載っていました。

 

diamond.jp

 

要は、日本では(外国でも?)取締役は本来の意味で機能していない、という趣旨の記事です。

 

「所有と経営の分離」と言われるように、会社を所有している株主が、経営陣に事業を委任しているというのが、法的な会社の建て付けです。そして、経営陣がしっかり事業を行っているかを監督するために、株主が送り込むのが取締役。つまり、取締役は社長を含む経営陣を「取り締まる」のが仕事ということになります。

 

しかし、未だに取締役が会社内の序列になってしまっている企業がほとんどなのも事実です。つまり、平社員→管理職→執行役員→取締役→社長→(会長)という序列です。本来は、意味合いの違う仕事なのに、「どっちが偉い」という文脈になってしまっていました。

 

昨今では、経営陣に「執行役」というタイトルをつけることも増え、表面上は所有と経営の分離は進みつつあります。外部役員を必ず入れること、という独立役員の確保を東証が定めたこともあって、少なくとも形式上は社内から出世して役員になるのではなく、外部から役員を招聘することが増えてきています。

 

一方で、その内容は、まだまだです。

アメリカの取締役は、「株主の大半はよく分かってない中で、理解力のある人が代表として質問します」っていうイメージなんです。だから、その理解力のある社外取締役陣すら納得させられないようなら、いわんや株主も納得させられないでしょう、と。 

本当にアメリカの取締役がそうなのかな? と思うところはありますが、書いていることはわかります。記事にもあったように、日本の外部役員は、株主の代表というよりも、社外のコンサルタントです。

 

つまり、弁護士や社労士、社長経験者などビジネスの専門家など。取締役にアドバイスをもらって、うまく経営しようという形です。社内から昇進するよりは進歩しましたが、まだまだ株主の代表という形にはなっていません。

 

株主の立場でいうと、事業のアドバイスをもらいたいのであれば、経営会議に外部コンサルタントを入れて、取締役会は事業のチェックを主眼にしてもらいたいものです。

 

kuzyo.hatenablog.com