このたび、店頭証券会社にあった株式の一部を、ネット証券に移管しました。店頭証券会社は何しろ売買手数料が高いのです。ぼくの口座の場合、500万円〜1000万円の約定代金の場合で、0.68040%+1万800円の手数料がかかります。仮に600万円で売れたとすると、5万1624円の手数料です。おそろしや。
ちなみに、これがネット証券の楽天証券だと超割コースで921円。差があるというより、ぼったくり価格です。
さらに、楽天証券では株式の移管は、入れるのも出すのも手数料がかかりませんが、今回店頭証券会社から楽天証券への移管に、手数料として6480円(税込み)がかかるというのです。さらに、証券口座からの引き落としではなく、振り込め!と。こちらもぼったくり。
さらに移管のためには、電話する→書類を送ってもらう→記入して返送する という手続きが必要です。そして実際の移管にはさらに日数がかかります。こんなオペレーションで今後、生き残っていけるのかと心配にさえなります。
金融商品は、扱うものが同一でしかもデジタルなので、どの証券会社で取引しようとも中身に差はありません。保管もどの証券会社でもほふりを使うので、安心という意味でも差がありません。
ネットリテラシーの差と、よく言われますが、それが最もダイレクトに効いてくるのは金融商品取引の場合だとよく分かります。
ちなみに、未来はもっと影響が大きくなるでしょう。株取引でも、海外の証券会社はさらに手数料が安いです*1。例えばインタラクティブ・ブローカーズ証券(IB証券)では、1株あたり0.005ドル。100株で0.5ドルです(最低取引手数料が1ドルなので1ドル)。1株1000ドルなら、取引額は10万ドル=1200万円ですから、これだけの取引でもコストはないようなものです。
さらに、仮想通貨を使った場合、もっと状況が変わります。企業側が株式によって資金調達をする代わりに、ICO/STOなどで資金調達する場合、投資家が手にするのは仮想通貨のトークンになります。このトークンは、送金も激安、世界どこへでも簡単に送金、取引手数料は仮想通貨取引所によって違います。Binanceの場合、取引額の0.1%なので、1000万円の取引だと1万円かかりますが、こちらも早晩IB証券のように激安になっていくでしょう。現在も、Binanceコインを使って払えば割引が得られます。
デジタルリテラシーのありなしで、手数料だけで何万円もの差になる。そんな時代がすでに来ています。
※ちなみに、当初は店頭証券会社ならIPO株の裁量枠があるので、それを分配してもらえるかと思って口座にそこそこ(総資産の3割くらい)の株式を入れておいたのですが、まったくIPOを分けてもらえず。であれば、ネット証券で十分という判断です。
そもそも店頭証券会社に限らず、対面必須のサービス自体があまり好きではないですし。
*1:IB証券に興味はあるのですが、売買益に対する税制が変わってくるのでいまのところぼくは使っていません