投資でセミリタイアする九条日記

セミリタイアを実現したサラリーマン。ETF投資を中心に、太陽光投資や不動産投資、オプション、VIX、FX、CFDまで使って資産運用をしています。

なぜ金の密輸が儲かるのか

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金が海外から密輸されて問題になっているという記事が出ていました。この記事は、密輸を行う人ではなく、密輸された金を買取る国内の商社にフォーカスを当てた記事ですが、金の密輸が問題になってきていることがわかります。

 

なぜ金を密輸すると儲かるのか、また個人でも合法的に利益を得ることができるのか、そこを考察していきます。

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財務省などの発表でも、2015年あたりから金密輸が急増していることが分かります。ではなぜ金の密輸が増加しているのでしょうか?

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※財務省報道発表より作成。密輸の9割は飛行機の乗客や乗務員によるものだという

海外で金を買って日本で売るという錬金術

金の取引には、消費税がかかる国とかからない国があります。例えば、香港はかからない国。日本はかかる国です。

 

消費税は、売る時も買う時も発生します。するとどうなるか? 例えば香港で100万円分の金を買います。それをそのまま日本で売ります。売る時には消費税が発生するので、108万円もらえます。あら、国をまたいで売り買いしただけで8%も利益が上がってしまいました。

 

もちろん、この8%の消費税は別途国に収める必要があります。ところが個人などの免税事業者の場合、得た8%の消費税をそのまま自分のものにして構わないということになっています。いわゆる益税というものです。

 

f:id:kuzyo:20181111124521j:plain※日本関税協会の資料より

海外からの持ち込みには制限が 

当然、こんな歪みがそのままにされておかれるはずはありません。金を輸入した場合、現地で消費税はかかりませんが、税関で相当額が徴収されます。

 

では飛行機などで手荷物として持ち込んだらどうでしょう? 実は一人当たり20万円を超える金を持ち込む場合、税関への申告と納税が必要になります。20万円以内なら免税です。

 

そう、この20万円を超える金を日本に持ち込もうとするのが、「金の密輸」というやつなのです。 

 

20万円以下の金を国内に持ち込んで売って消費税分を儲けても、わずか1.2万円です。往復航空券が3〜4万円することを考えると、旅行の際の小遣い稼ぎにはなっても、ビジネスにはなり得ません。

 

ところが、例えば1キログラムの金のインゴットだと、売買価格が470万円くらいになります。すると、その8%は37万円あまり。これなら、密輸が横行する理由もわかります。

消費税が上がるとさらにメリット

政府は2019年の10月に消費税を8%から10%に上げることを決めています。消費税が上がれば、密輸による利益がさらに2%増加します。さらに美味しくなるというわけですね。

 

さて、これらの情報を活かすと、個人でも金関連で儲ける方法が見えてきます。一つは、海外旅行にいったときなどに、20万円以下の金を買ってきて、国内で売るという方法です。現在ならその8%、来年10月以降なら10%の消費税分が利益になります。20万円以下というのは、1人あたりなので、家族などにも買ってもらえば増加しますね。ただし、自分が買った金を誰かに持ってもらうのは、「運び屋」を依頼することになりかねません。どこまで合法かはわかりませんが、危険な感じがしますね。

 

さらに、国内であっても、消費税8%のときに金を買って、10%になったら売ると2%得になります。こちらは持ち込み制限などがありませんので、100万円分でも1000万円分でも可能です。

 

ただし、その間に金価格の値動きリスクがあるのと、金の売買にはスプレットがあることには注意です。国内大手の田中貴金属工業の売買スプレッドを見ると、この1ヶ月はスプレッドは1グラムあたり85円で固定されています。スプレッドをパーセントで見ると、1.7〜1.9%といったところ。つまり、消費増税で2%の益税が得られるといってもあ売買スプレッドでほぼチャラになってしまうレベルです。

 

金を使った裏技はほかにもありますので、また次回にでも。