FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

あなたはお金のために仕事をしていますか? セミリタイアする動機 

テック系ニュースサイトのGIZMODOに、米国のアーリーリタイアトレンド F.I.R.Eについての記事が出ていました。こちらはぼくのように40代ではなく、20代とか30代でのアーリーリタイアFIRE(Financial Independence, Retire Early)なので、より先鋭的ですね。

www.gizmodo.jp

今回は、自分自身も含めて、なぜセミリタイア/アーリーリタイアをしようと思ったかを考えてみます。

お金のために仕事をしていますか?

いまの仕事を選ぶときに、いったい何を基準にしたでしょう? 給料? 安定性? 成長性? 福利厚生? ブランド力? もちろんそういうことも大事ですね。でも、「その仕事自体に魅力を感じた」ところは大きくないですか?

 

幸いにして、ぼくの場合は仕事を選んだ理由は「この仕事をやりたい!」という思いでした。結果的に、時流とマッチして会社自体も成長したしブランド力も上がったし給料も上がりました。でも、一番大事なのはやっぱり仕事の内容でした。

 

残念ながら、ほぼすべての日本企業では、どんなに現場の仕事のエキスパートになっても給料やポジションは頭打ちになります。GAFAのようなハイテクITのエンジニアは別格として、日本企業で給料を上げていこうと思ったら、管理職を目指すのがもっとも簡単です。会社でもっとも給料が高いのは経営層で、経営層は仕事のエキスパートではなくエキスパート管理職だからです。

 

でも管理職になって給料が上がっていくと、時間や能力の使い先は、次第にお金のほうに向かっていきます。

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やりたい仕事はどんどんできなくなり、管理職に求められる戦略立案や損益管理、人事管理、他部署との調整業務が増えていきます。そのかわりに給料は上がっていくという構造です。

 

そしてあるときに気付くのです。あれ? おれは何のために仕事をしているんだろう? お金のため? と。

オーナー経営者のように絶大な権力があれば別だけど

世の中には、大きな報酬をもらいながら自分の好きな仕事をしているという人も稀にいます。やりたくないことはどんどん権限委譲して、自分が得意でやりたい仕事にフォーカスする。こんなふうに働けたら最高ですね。

 

ただし、こういう人にはたいてい共通する特徴があります。それは、オーナー経営者か創業社長で、社内で絶大な権力を持っているということです。それが許される環境にあるということですね。

 

普通の現場から管理職というキャリアパスだと、管理業務に必ず時間を取られます。スキルアップの方向性もマネージャーとしてのスキルを磨いていく方向にならざるを得ません。だから、どこかで「あぁ、給料は上がったけど、この仕事は本当にやりたかったことだろうか?」と考え始めるのです。給料は簡単には上がらないので、必ず心の中で守りたいものになっていきます。ここから抜け出すのは容易ではありません。

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資産からの不労所得があるとこうなる

ところが、ある程度の規模の資産があり、資産運用の経験があると、給料分のお金を何とかすることが可能になります。やりたい仕事の比率を増やして、代わりに給料が減っても、資産からの不労所得でそれをカバーできるようになるのです。

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これが、セミリタイアを目指すときの方向性です。お金のためにではなく、初心に帰ってやりたかった仕事をできるようになるのです。さらに究極では、給料のことを全く気にせず、やりたい仕事だけやって生きていくというのがゴールになります。

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あとは、どのタイミングで移行をかけていくかです。若ければ若いほどやりたい仕事にかけられる時間が増えます。肉体的にも頭脳的にも若いほうが成果を出しやすいし、順応も簡単です。おそらく50歳を超えてしまったら、定年まで給料を維持して会社にしがみつこうと思ってしまうでしょう。

 

ただし、若いほど資産額は少なく不労所得額も小さくなります。しかもこの移行は不可逆的です。途中で「やっぱり高い給料に戻ります」ということはまずできません。いかに早く資産を貯めるか、資産運用の経験値を積むかが重要です。

 

さて、このストーリーは、管理職をやってある程度の給料をもらった人が、生活レベルを落とさずに自由に生きるための道筋です。セミリタイア/アーリーリタイアにはいくつかのパターンがあって、倹約を重ねることで少ない不労所得でも100%やりたい仕事だけをして過ごすというやり方もあります。

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