米インデックスETF大手のバンガードがまたしても運用報酬値下げです(バンガード-長期・分散・低コスト- バンガードETF®経費率改定のお知らせ(米国時間4月26日付))。今回は、総合債券ETFの「BND」が0.05%→0.035%に(30%削減)。またS&P500インデックスの「VOO」が0.04%→0.03%に(25%削減)。
BND競合AGGとの経費率比較
BNDの競合といえば、ブラックロックが提供するAGGです。こちらは現在運用報酬として0.08%としており、今回のBNDの値下げで2倍以上に差が開いてしまいました。
ブラックロックのETF運用報酬についてはこんな記事も出ていました。
VOO競合のIVV、SPYとの経費率比較
同じくブラックロックのIVVはS&P500インデックスのETFです。こちらは経費率0.04%でバンガードと同率でしたが、バンガードの値下げでどう出るか。ステート・ストリートの同様のETF SPYは経費率は0.0945%と高止まりです。
一時期、SPYは時価総額が大きいので安心というような記述も見られましたが、現時点では、SPY 278.46B$、IVV 179.04B$、VOO 479.63B$となっており、VOOが圧倒的な規模になっています。VOOに死角なしといったところです。
バンガードは2月にもVTやVYMの運用報酬削減を行なったばかり。攻めてますね。
経費率30%減のインパクトは?
ただしもともとが相当な低コストだったため、経費率が30%減ったといっても投資家に与えるインパクトはどのくらいなのでしょう?
100万円買った場合、VOOは従来より年間100円コストが減りました。これが毎年続き6%複利運用できたとすると、20年で3678円になります。100万円に対して0.36%の価値です。
同様に100万円分を、VOOとSPYを買った場合で比べると、コストが年間645円違います。同様に20年複利計算すると、2万3726円の違いになってきます。100万円に対して2.37%の価値です。こちらはさすがに大きいですね。
やはり長期投資においてコストは忘れてはいけない重要な要素だということが分かります。