FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

年金受給額と100歳までのキャシュフローを簡易計算する

先日「老後に2000万円が必要」というニュースが盛り上がりました。野党が「裏切りだ!」などと叫ぶ中、「年金だけで足りないのは分かっていた」と覚めた声も多く聞かれます。

 

でも気になるのは、自分の年金がいくらくらいで、死ぬまでにその年金で足りるのか? 試算はいったいいくら必要なのか? ということです。それをざっと計算できるサイトの紹介です。

三井住友銀行の年金試算シミュレーション

三井住友銀行が提供する年金試算シミュレーションを使うと、これをざっくり計算することができます。

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年齢と性別を入れて、働き始めた年齢と退職する年齢、現在の年収を入れるだけでOKです。これで、上記のようなグラフを作ってくれます。

老後生活費と資産額、運用利回りで調整

このグラフは、老後生活費が月額28万円、金融資産3000万円、運用利回り0%がデフォルトになっています。最後にここを調整することで、いろんなパターンを見ることができます。

 

例えば僕の場合、年金受給額ではあきらかに生活費をまかなえません。つまり資産を取り崩していくわけですが、「生活費をいくらに置くか」「65歳時点で金融資産がどのくらい必要か」「運用利回りのターゲットをどこに置くか」をシミュレーションできるのです。

 

ちょっと物足りないのは、アーリーリタイアした場合でも、グラフが65歳スタートとなる点です。例えば50歳でリタイアした場合、65歳までのコストはここには反映されないので、その分の資産の取り崩し分を自分で調整しなくてはなりません。それを除けば、簡単にシミュレーションできるよいツールです。

詳細をチェックしても仕方ない

老後の生活をまかなえるかどうかは、詳細にチェックしても仕方ないと思っています。

 

例えば自分が65歳になったときに年金額がどうなっているかは全く予想がつきません。よくある誤解ですが、現在のところ、受給年齢を引き上げた場合はその分金額も増加する仕組みになっており、単に減るわけではありません。それでも、今後はどうなるかわかりません。

www.kuzyofire.com

www.kuzyofire.com

www.kuzyofire.com 資産の取り崩しにも、含み益に対する税金が考慮されていません。貯金であればそのまま取り崩せるのですが、ぼくのように長期投資で資産の多くが含み益状態だと、取り崩すときに20%の税金を取られます。

 

そして何よりインフレが考慮されていません。もともと年金はインフレがあった場合はそれだけ受給額も増加する設計でしたが、マクロ経済スライドというかっこいい名前によって、その増加も減額されました。インフレが起きたら、生活費の増大に対し、資産価値や年金の相対的な価値は下落します。

 

米国のような物価連動債が日本にはないので、リスク資産である株式比率を下げてしまうと、インフレに対応できないのです。

 

そんなわけで、こういう計算はざっくりくらいでちょうどいい。そう思っています。