2019年からポートフォリオを4つのセグメントに分けて管理することにしています。下記のとおり、それぞれのセグメントについて、運用方針を改めて書き出してみています。
最初に合理的なルールを作っておくということ
ファンドマネージャーになった気分で、運用方針を書き出してみると、自分がどれだけ感情に任せて運用をしていたのかを実感します。人間は感情によって、合理的でない判断をしてしまうものなので、あらかじめ合理的なルールを作ってそれを守るようにしなければいけないのに、暴落すれば売りたくなるし、何かニュースを見てつい買いたくなったりしてしまうんですね。
世界の継続的な成長を信じて、株式を中心にインデックスに投資すること。リスクを下げて、リスクあたりのリターン、つまりシャープレシオを上げること。そのために複数の資産クラスに分散して投資すること。複利での成長を享受するためにコストは最大の敵なので、売買はできる限り避けること。その上で、アセットアロケーションを守るためにリバランスを行うこと。つまり、上がっている資産を売って、下がっている資産を買うこと。
こうしたことが合理的だと信じているのに、なかなか実践できないのが人間なんだと実感します。運用方針を書き出すことで、少なくとも自分を縛るものになるんだなぁということを実感します。
そして、インデックス投資家だと思っていても、ハイテクITへの投資にも関心を持ってしまう自分があります。自信過剰だとは分かっていても、自分だけは世界のトレンドを理解していると信じたいんですね。投資は単なる資産運用ではなく、自らが信じる企業を応援することだと思って、グロースセグメントへの投資を続けています。
もう10年以上持っている、Amazon、Google、Facebookへの投資が中心です。数年前にTeslaも追加しました。途中持っていたNVIDIAやiRobotはすでに売却しています。その企業の未来を信じられなくなったとき、売却するイメージです。
オルタナティブセグメントは、完全に遊びです。金融という大変面白い仕組みを実感するには、実際にやってみるのが一番です。原資産を元に、派生的な商品を積み上げていくデリバティブは、非常に芸術的だと思います。
オルタナティブ投資を行うことで、旗艦であるインデックスをいじりたいという、やってはいけない気持ちを制限することにもつながります。何か触りたくなったら、オルタナティブセグメントをいじて代償にする感じです。全資産の5%相当であれば、最悪失ったとしてもいいかな、と。
一応、オルタナティブに含めていますが、最近取り組んでいる優待クロスもそうです。こちらはリスクはほぼゼロ。非常に手間はかかりますが、それなりのリターンを得る感じです。遊ばせている現金のある人には、意外に面白いでしょう。ただし、面倒なことを気にせずできる人限定です。
リアルアセットセグメントは、資産運用とか投資とは違った内容だと実感しています。この複雑さ、手間のかかり方は完全に事業ですね。サラリーマンの方が手を出すというより、サラリーマン半分、リアルアセット事業半分くらいの気持ちで取り組むほうがいいように思います。
セミリタイアして、自分が主人となって何か事業を行うのなら、太陽光や不動産事業は比較的いい選択なのではないかと思います。さまざまなアウトソーシングが可能なので、際限なく時間を取られることもないですし、勉強して手間をかければそれだけのリターンもあります。そして、起業するのに比べればリスクはそこまで高くないようにも感じます。