投資でセミリタイアする九条日記

セミリタイアを実現したサラリーマン。ETF投資を中心に、太陽光投資や不動産投資、オプション、VIX、FX、CFDまで使って資産運用をしています。

投資と投機の違いは、インカムゲインかキャピタルゲインかにある

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投資と投機の違いはいろいろなところで語られます。僕もこれまで、投資と投機、そしてギャンブルの違いについて何度か書いてきました。

 

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短期でも長期でも投機は投機

よく「短期投資は投機」で「長期投資は投資」だと言われることがあります。でも、じゃあどこからが長期なのかというと、実ははっきりしません。1年間なら長期で投資なのかといわれると、違うような気もしますよね。

 

そこで、投入した資金が返ってこないことを前提とするのが投資だという考え方があります。

 

例えば、企業が「投資」する場合は、工場を立てたり新商品の研究に資金を投じたりするわけですが、これはその後、値上がりして高く売却できることを期待しているものではありません。投資の結果、生まれてくる事業収益を狙って行うわけです。つまり、インカムゲインですね。

 

このインカムゲインを目的に資金を費やすことを投資と考えてみます。株式「投資」であれば、いったん持った株は売却を想定しません。あくまで、将来その株から生み出される配当を目的とするわけです。IPOを想定していないプライベート企業への投資は、この形ですね。株式の流動性がほぼないわけですから、事業が成功して多くの配当が出ることを期待するわけです。

 

実は太陽光発電投資も「投資」です。土地は二束三文、ソーラーパネルも売却価値はほとんどありません。期間中に生み出されるインカムが投資の目的です。

将来売却できる投資は、投機の意味合いを持つ

逆に、投資によって得られた株などの権利を、将来売却できる場合は、そこに値上がり期待が生まれてきます。

 

不動産投資もそうですね。家賃収入というインカムだけでなく、値上がった物件を売却するというキャピタルゲイン狙いの場合は、基本的に投機となります。金やBitcoinなどはインカムがないわけで、まさに純粋投機の商品となります。

 

定期預金や(生の)債券の場合、元本は返ってきますが、値上がりは基本的にないわけで、投機ではなく投資商品のくくりに当たるでしょう。

 

このように整理すると、純粋に「投資」や「投機」の商品もあれば、両方の要素を含んだ「株」や「不動産」のような商品も多いことが分かります。ただし、投機的な商品でも、その値上がりの背景には将来のインカムゲインを割り引いて合計した価格が、算定根拠となるので、インカムが重要な要素になります。

 

ただし、不動産でも株式でも、将来のインカムだけでなく、需給、そして需給のもとにある、複数の商品間での有利不利が、価格に影響するのが面白いところです。例えば発行済み債券は売買価格が日々変動しますが、その理由は金利変動に伴って、発行時期が異なる債券の価値が一定になるようなプロセスの結果によるものです。

 

例えば、新規債が2%の利回りならば、昔発行された5%利回りの債券は相対的に価値が高いものになります。すると昔発行された債券の取引価格が上昇し、両方の価値が同じになるという理屈です。満期までの期間が長い(デュレーションが長い)ほど、高利回りを享受できる期間が長くなるため、価値が上がります。これは本質的な価値が変化したというより、複数の商品間での価値を一定にするために、価格が調整されたといえます。

インカムが背景にないキャピタルゲイン目的の商品は、需給に依存する

逆に、金やBitcoinのように持っていてもインカムが得られない商品の場合は、価格変動は基本的に需給に依存します。みんなが欲しいと思ったから値段が上がる、いらないと思ったら値段が下がる、という具合です。

 

Bitcoinも金も、実需の側面は確かにありますが、その値動きの多くはこうした需給によります。その場合、価格はちょっとした思惑や仕手やクジラの動きに翻弄されるわけです。

 

これが、世間でいう純粋な投機ですね。そして、インカムが背景にある商品であっても、短期では需給によって値段が上下します。でも、インカムによって価値の裏付けがあるために、価格がゼロになったりうなぎのぼりに上がったりはしないわけです。

 

価格が下がりすぎた不動産は、インカム目当ての投資家が購入しますし、価格が上がり過ぎたらインカムよりも売却したほうがお得ということで、売却するからです。インカムの要素が強いほど、価格が安定するというのは、こうしたメカニズムのためです。

 

まとめると、投資と投機の違いは、収益の源泉がインカムゲインなのかキャピタルゲインなのかにあります。キャピタルゲインの要素が強いほど、投機的な意味合いを帯びるということですね。