FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

株価が落ちついているので週末にVIXロングしてみた

なぜ? というくらい株価が堅調に上がり続けていたので、VIXも12ドルギリギリまで落ちてきました。さすがにこのまま落ち続けることはないだろう、ということで、VIXのロングポジションを取ることにしました。24日金曜日の夜、米国市場が開く直前でした。

購入直後に株価暴落、VIX高騰

これまでも何度もVIXをショートしたりロングしたりしてきましたが、勝率は高く、負けたときの損失は大きいという、典型的なギャンブラー失敗パターンです。なのに懲りずにやってしまうのがまたダメ人間ですね。

 

今回は、ロングポジションを取った直後、コロナウイルスをきっかけとして米国株が下落するという、いいタイミングに恵まれました。下記はS&P500のチャートです。ガクンと下がりました。

f:id:kuzyo:20200128095817p:plain

こちらがVIXロングのタイミングです。図ったかのような素晴らしいタイミングですね。

f:id:kuzyo:20200128095852p:plain

GMOクリックCFDのロールオーバーが終わるのを待っていた

これは別に「いまだ!」と経済を読んだわけではなく、単にGMOの米国VIのロールオーバー(価格調整)が終わるのを待っていただけでした。VIXは指数なので、そのままでは取引できません。そのため実際の取引には先物を使うわけですが、先物には決済期限となる「限月」があります。

 

下記に、Feb、Mar、Aprなどと月名がありますが、これが各月を限月とした先物を示しています。

f:id:kuzyo:20200128100226p:plain

GMOクリックの米国VIでは、月に1回、翌月が限月となる先物に乗り換えるロールオーバーが起こり、この際に、価格差を調整するというアクションが発生します。これを「価格調整額」といいます。

 

前回、1月15日に、2月(Feb)限月の先物にロールオーバーが発生しました。次に2月12日に、今度は3月(Mar)の先物にロールオーバーする予定です。

f:id:kuzyo:20200128100310p:plain

一般に、先物は限月が先のほうが価格が高いので(コンタンゴ)、ロールオーバーが起きると、安い直近を売って、高い期先の先物を買うことになります。すると損するように思いますが、この差額を「価格調整額」をやりとりすることで調整しているわけです。そのため、ロールオーバーによって、理論的には損も得もありません。

 

ただし、コンタンゴ状態においては、先物価格は時間の経過とともに徐々に指数価格に近づいていくので、つまり次第に価格が下がっていくことになります。オプションでいうタイムディケイと同じようなものを、先物は内在していることになります*1

今回はしっかりストップロスと利益確定注文を設定

これまでのVIXロングは、日々推移をチェックして一喜一憂するという、これもまたトレード初心者的な行動パターンでした。これはダメですね。そこで今回は、初歩の初歩という、ストップロスと利益確定注文を同時に入れました。

f:id:kuzyo:20200128101615p:plain

ポジションを建てたのが14.75ドル。そこから一気に上昇して17.5ドルまで上がっていました。ここで欲をかくと一気に戻ってしまうし、あまり早く利確してしまうと大きな利益を逃してしまいます。これは、教科書どおりといえばそのとおりですが、過去の経験からもそんな感じでした。

 

そこでいったん17ドルで逆指値のロスカット注文を入れ、別途20ドルの利益確定の指値注文を入れました。

いったんロスカットも、横ばいなので再度ポジション組成

週明け月曜日、27日の夜、ふとチェックするとロスカットが執行されています。利益はそこそこ出ていましたが、まだコロナウイルスの猛威は去っておらず、VIXも荒い値動き。もう一丁!と思い、再度17.36ドルでロングポジションを建てました。

 

幸い、再度VIXは上昇に転じ、17ドル後半へ。そこで17.5ドルでロスカット注文を、19ドルで利益確定指値注文を入れました。

f:id:kuzyo:20200128102948p:plain

結局、上昇はストップしたようで、28日朝、17.5ドルでロスカット。僅かに利益を出してポジションクローズとなりました。

証拠金に対して利益は100%程度。これだけタイミングが合えば

結果的に、拘束証拠金に対して100%程度の利益となりました。こんな絶好のタイミングでのロングだったので、それでも100%かという見方もあります。でも、ロスカット注文と利益確定注文を入れておくと、上下動にドキドキせず、安心してポジションを取れるものですね。

 

というか、そんなことも知らずに裁量トレードしていたのか、とも言われそうですが、これも勉強という感じです。コア資産のインデックスは、当然大幅下落で、かなりの含み益が吹っ飛びましたが、少額でもVIXをロングすることで、精神的には勝利した感じです。コア資産については売ることをせず、下がったところで買い増しと考えているので、下げ相場でVIXで遊ぶのは精神衛生上は悪くありません。

 

www.kuzyofire.com

www.kuzyofire.com

 

*1:このあたりの理論的なことはいまいち不勉強です。先物にもタイムディケイはあるのでしょうか? 教科書的には金利によって日数分が価格差になっているといわれるようですが、実際の価格の違いはそれ以上ですね