FIRE:投資でセミリタイアする九条日記

FIREを実現したサラリーマン。ETF投資を中心に、太陽光投資や不動産投資、オプション、VIX、FX、CFDまで使って資産運用をしています。

米債券ETFを分析する 金利と債券価格は表裏一体

投資といえば株式という人が多く、もう一方の主役である債券についてはそれほど情報がないようです。そこで、米債券系ETFについて、基本的な考え方についてまとめてみました。まずは債券価格の考え方からです。

そもそも債券って?

最初に債券ってなんだっけという話です。債券は株式とは違い、国や企業にお金を貸して貸した証拠に発行される有価証券です。貸したものを返してもらえる権利である債権ではなく、有価証券なので、債券ですね。英語では一般にBondですが、国債については別の呼び方もあります。

 

債券の特徴は、つぎの2つになります。

  • 貸した金額が一定期間経ったら全額返ってくる
  • もらえる利息の額が予め決まっている

株式とは違い、利益が確定しているわけです。そのため、こうした投資をフィックスト・インカムと呼ぶこともあります。

 

ここまでなら、銀行の定期預金みたいなものでシンプルなのですが、急に難しくなるのは、この有価証券を途中で売買できるからです。途中で買うとなると、「100万円を10年貸し出して毎年2万円の利息がもらえる(表面利回り2%)債券」を、2年経ったときに買ったらいくらか? という話になります。

債券の価格を決めるのは金利

途中で債券を売買するときの値段で重要なのが、デュレーションです。これは金利の変化に対する価格の変化を示すもので、満期までの期間とほぼ同じと考えれば大丈夫です。

 

先程の100万円を10年貸して毎年2万円の利息がもらえる債券を考えてみます。もし、銀行預金の利率が4%に上がったら、この債券より銀行預金のほうがお得ですね。でもだからといってこの債券がゴミクズになるかというと、そうではありません。例えば、価格が50万円に下がったら利回りは4%になり、銀行預金と同じになるからです。

 

逆に、銀行預金金利が1%に下がったらどうなるでしょう。この債券の値段が200万円になっても毎年2万円の利息がもらえるので、実質1%です。なので約200万円で取り引きされることになります。

 

このように、債券を途中で売買するとき、 金利がどうなのかがたいへん重要になります。ではだれがどのように金利を決めるのかというと、これが面白いことに、債券価格なのです。だいたい、10年もの国債(満期まで10年間の国債)の売買価格の変化から金利を逆算して、これが世間でいう「金利」の目安になります。

 

ざっくりと、金利が上昇すると債券価格は下落、金利が下落すると債券価格は上昇するという関係にあります。

金利で割り引いて現在価値を求める

では、金利と債券価格の関係はどうなっているのでしょうか。これは、毎年決まった利息が得られ、満期に元本が返ってくるという性質から、現在価値を逆算すれば分かります。つまり、将来得られる金額を、金利で割り引いて足し合わせるということです。

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1年目の利息が1、2年目も1……そして10年目の満期には、利息と元本の100が返ってくる債券を考えます。このとき、金利が3%なら、将来の入金を3%で割り引いて足し合わせると、82.94になります。つまり、この債券の現在の価値は82.94だということです*1

 

先程、債券の価格は金利によって変わると書きましたが、この現在価値の考え方からも、金利が上昇すれば価格が下がることが分かります。金利が上がることで将来の割引が大きくなるからです。

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割引率を1%から3%までアップさせると、債券の現在価値がどんどん小さくなることがわかります。このような理屈で、金利が変動すると債券の売買価格も変わるわけです。

 

一般に株価が大きく下落するような事態になると、各国の中銀は金融緩和を行います。これはお金を調達しやすすくなることと同義なので、金利が下がります。つまり、債券の価格はアップするわけです。実際には、こうした動きがあることを見込んで、事前に債券が買われます。そのため需給もあって、債券価格が上がるわけです。

 

この金利と債券価格の関係には、もう一つ重要なポイントがあります。それがデュレーションです。次回はデュレーションについてまとめます。

 

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*1:この債券を100で購入して毎年利息が入ってくるものを「利付債」と呼びますが、逆に82.94で購入して利息は入らず、満期になると100が戻ってくる「割引債」というものもあります。