FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

2020年6月の成績とポートフォリオ公開

下がったり上がったり忙しい相場環境ですが、6月は比較的落ち着いた一ヶ月でした。何があったかといえば、そこそこの配当が入ってきたことと、1年でも有数の優待クロスの山場があり、また3月に獲得した優待が連日のように届いています。では資産状況をチェックしましょう。

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全体は▲0.1% 戻した株式と落ちた債券

資産全体では5月末から0.1%の減少でした。米国株資産がメインのぼくの場合、ベンチマークは米S&P500です。この一ヶ月はほぼ横ばい。年初からだと▲5.6%といったところで足踏みです。

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総資産の状況もほぼ変わらず、横ばいです。

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ただし米国でのコロナ感染者数は増え続けており、新規感染者数も6月に入ってから上昇に転じてしまいました。経済状況で見ればとても良いとはいえず、「そのうち収まるだろう」「FRBが助け舟を出すだろう」「再選のためにトランプは何でもやるだろう」というあたりが、株価が下がらない要因なのでしょう。

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セグメント別リターン

それでは、▲0.1%の内訳を、セグメント別に確認してみます。株式は2%ほど戻りましたが、債券は▲3%もの下落。これは痛いですね。リアルアセットの下落が加速していますが、これは損失が出たわけではなく、評価額の再計算によるものです。後述します。

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アセットアロケーションは下記の通り。ほぼ変動なしです。

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株式セグメント+2.25%

株式セグメントの上昇を牽引したのは、今月は途上国株式でした。まさに戻りが遅れていたのですが、やっとリバウンド。1ヶ月で約6%の上昇です。一方で、厳しかったのは日本株式です。

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6月も買付は、楽天カードを使った投信自動買い付けの「楽天バンガード全世界株式」と、新たに始めたtsumiki証券での「ひふみ投信」の自動買付があるだけです。ほぼ初めてとなるアクティブ投信を買ってみたわけですが、いまのところわずかなプラスが出ていますね。

 

株式セグメントの中身は次の通りです。

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ポートフォリオの中身を見ると、Amazonが今月も10%近い上昇を果たしています。なんと年初来で+45%。いくらコロナ銘柄だとはいえ、恐ろしいとしかいいようがありません。一方で、経済悪化の影響をモロにくらう広告ビジネスが主体のGoogleとFacebookは6月はわずかに落ちました。実際、このブログのAdSenseも収益が半減しています。

 

年初からで見ると、GAFA銘柄はプラス、買付開始のタイミングがこの4月からと良かった楽天バンガードだけがプラスです。ぼくの株式セグメントは年初来でプラスに転じていますが、正直、これはまさにGAFAのおかげという感じですね。

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債券セグメント ▲3.25%

債券セグメントはまさかの3%超のマイナスです。これはひとえに、高配当BDC銘柄のARCCが10%もの下落となったから。

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ARCCはREITなどと同じく純利益のほぼすべてを配当として出す形式の企業なので、EPSがそのまま配当となります。この数四半期は増配こそストップしていましたが、1株あたり0.4ドル程度の四半期配当を続けてきました。EPSもほぼ同程度です。ところが、さすがに直近の四半期では、EPSが-1.42ドルの赤字に転落。これは金融危機(リーマンショック)以来のことです。

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現在の債券ポートフォリオは、整理した結果、BND、ARCC、PFFという三本立て。ARCCは継続保有ですが、このところちょっと調子が悪く、金融優先株のはずだったPFFの位置付けが曖昧になってきているので、こちらを別の債券に入れ替えようかと考えています。

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リアルアセット ▲7.74%

リアルアセットは7.74%の下落。これは先月の上昇と同じで、木更津発電所の5月の発電状況が下振れしたため、それを将来に外挿した結果、評価額が下落したのが原因です。正直、毎月毎月再評価をするのは、(計算上は自動なので簡単ですが)総資産の捉え方に悪影響があるようにも思います。次第に平均値が落ち着いてくるはずなので、変動は減ると思いますが、しばらくは評価パラメータを変更しないほうがいいように思いますね。

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決算の結果消費税還付が来るはずなのですが、税務署から「お尋ね」の手紙が来て、まだ振り込みはなされていません。支払うのには期限があるのに、還付は送れてしまうってことなのでしょうか? どうせ金利はつかないんだろうな。

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ヘッジセグメント ▲0.58%

ヘッジセグメントは横ばいでした。ただし内訳を見ると、金(インゴット)が順調に上昇している一方で、クリプトが下落です。とはいえ、Amazonを除けば年初来で最も上昇しているのがこのヘッジセグメント。特にEthereumの+69%は驚異的です。

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金についてはETFではなく現物の金塊なので、いろいろな意味でストロングホールド。年初来ですでに15%も上昇しています。

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とはいえ、もともとが全体の7.5%しかないヘッジセグメントなので、上昇の影響も限定的ではありますが。クリプトについては、詐欺投資や超ギャンブル投資のイメージを持つ人も多いようですが、僕の中ではデジタルゴールド。世界がすさまじい金融緩和に進む中で、長期的には大きな価値を生むアセットクラスだと考えて、ストロングホールドです。

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オルタナティブ(現金)は+5.16%

現金を中心とし短期売買に利用するオルタナティブセグメントは+5.16%。といっても、何か大きなトレードをしたわけではなく、正直、何かの計算漏れのように思います。一部、優待品の現金化をした部分もありますが、それだけで5%も増加するはずもなく。配当金と配当調整額のタイミングの問題か? というような感じ。

 

現在、FXのスワップポイントにほとんど歪みがなく、ほぼ優待クロスに投入している状況です。法人名義の優待も獲得し始めたので、資金需要はかなりありますが、それでも現金が大量に余っている状態。特に米ドルがそこそこあり、MMFで寝ています。何か短期でうまい投資先がないと、もったいないですね。

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通貨の状況としては、ドル比率が3ポイント上昇して53%になりました。為替が微妙に円高傾向にあるので、そこがちょっと気になるところ。今後の為替としては、米国の凄まじい金融緩和によって、相対的にドルが弱くなると踏んでおり、この面でも円高の影がちらつきます。

 

久しぶりに、為替オプションを使ったヘッジを考えてみるのもいいかもしれません。ドルポジションに対するカバードコールです。これは以前試してみたのですが、実は記事にしていなかったかもしれません。為替のバニラオプションはかなり手数料が高く付くのですが、LEAPSを売ってみるのもありかなと考察中です。

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インカムの状況

最後にインカムの状況です。6月は、BND、PFFという毎月配当の銘柄に加え、IVV、EEM、EFA、VT、XLPとインデックス系の配当があります。ARCCも米国での配当月は3月、6月、9月、12月なのですが、何かの関係で楽天証券で実際に入金されるのは翌月頭になっています。そのため、1月、4月、7月、10月に配当金が跳ねる形になります。

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半年経過して、配当金が平準化されました。総資産に対する累計配当額は0.49%。年間でほぼ1%の配当を得られる計算です。ただ、ご覧のとおり、この配当、すべてドルなんですよね。なので、キャピタルゲインも含めてドルはどんどん増えていき、円高に振れているにも関わらず、円比率が減少するという構造にあります。

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今後の方針

さて今後の方針です。コロナの状況は読めませんが、2番底も期待できる状況になってきました。ワンチャンあるかもしれないので、現金は確保です。バフェットも「最悪に備える」とキャッシュポジションを増やしているようなので、無理はしません。

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長期債ETFは、検討しつつもまだ購入していません。こちらも2番底の可能性があるなら、ベターな選択肢だと考えています。中期のインフレ懸念は消えませんが、直近だと再度相場が崩れるほうが早いようにも思います。

 

今年後半は、少なくともあと2基の太陽光発電所が稼働する見込みです。となると、電力負担金や土地の未決済代金の支払いも必要です。消費税還付がはやく来てくれれば、法人に追加の貸付をしなくても対応できるのですが、このままだとそちらにキャッシュを回さなければならないかもしれません。

 

また徐々に不動産価格が下がってきている感触もあります。給与の状況は不安定なものなので、今年は不動産を買います。物件チェックを強化していきたいと思っています。

 

なお、各セグメントは下記の目論見書に従って運用します。

また計算上の注意点は下記です。

  • このポートフォリオには、生活防衛資金、401k、各種貯蓄性保険、年金、家族の資産は入れていません
  • 株主優待は現金化したもの以外、資産計算していません。取得コスト分だけ資産にマイナスの影響が出ています(ここは今後検討です)
  • 含み益も資産として計算されているので、ここから税払いが発生する場合があります
  • 法人と個人の資産を合算しています

【前回5月のポートフォリオ】

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