FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。投資歴20年以上。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家。ロジックとエビデンスを大事に、運と不確実性を愛しています。

ゴールド2000ドル超えで過去最高値 歴史と投資法

ゴールドやビットコインが上昇しています。金は2000ドル(/オンス)超え、Bitcoinも1万1000ドルを超えてきました。

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長期的に上昇してきたゴールド

このところ最もホットな資産クラスといえばゴールド(金)でしょう。8月4日には、ついに1ozあたり2000ドルを超え、過去最高値を更新しました。この上昇は2019年くらいから始まっているように見えます。確かにコロナショックで上昇が加速していますが、トレンドが始まったのはもう少し前だということです。

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もう少し長期スパンで見てみましょう。2001年ころ、300ドルだったゴールドは、2011年の1800ドルに向けてずっと上昇を続けてきました。

ニューヨーク金先物相場は上昇し、終値ベ ースではほぼ5カ月ぶりの高値となった。政府の歳出増でインフレが加速し、ヘ ッジとしての金需要が高まるとの思惑が背景。

NY金:約5カ月ぶり高値-歳出増でインフレヘッジ需要拡大の思惑 - Bloomberg

この政府の歳出増がインフレにつながるので金が買われた、というこの記事、実は2009年のものです。要するに、金は常にこういう狙いで売買されるというわけです。

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さて、もっと金価格の動向をさかのぼってみましょう。この1−5年のチャートを見ると、長期に上昇傾向にあると見えがちですが、50年前まで遡ると景色が変わります。近代における金の価格は、金本位制を取っていた米国が、金とドルの交換を停止したニクション・ショックから始まったわけです。これが1971年。ここからが、貨幣の裏付けであった金から、商品(コモディティ)としての金の歴史ともいえます。

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こちらのチャートでは、円建てとドル建ての両方が併記されているのが特徴です。ドル建てでみると1980年から2000年まで比較的価格が安定していたものの、そこから急上昇です。一方の円建てだと、1980年をピークに価格が急落し、高値の5分の1まで下がったことが分かります。そこから再び上昇して、ゴールドは円建てでも過去最高値となったわけです。

 

このチャートの引用元であるワールド・ゴールド・カウンシルは次のように解説しています。

 

まず73年から74年は、日本が経験している唯一の高インフレ期です。20%を超えるインフレが続きました。第一次オイルショックが始まり、株価は下落、物価は上昇。一方で、インフレ率を上回って金価格は上昇しました。その後、インフレは落ち着いたものの、79年には第二次オイルショックが勃発。金は1年でなんと4倍に高騰しました。さらにドル高円安が進んだせいで、ドルに比べ円ベースの金価格は25%増しに。

 

この1980年の高値から2000年に向けて、金価格は長期下落トレンドとなりますが、実は円建ての下落のほうが大きくなっています。これは為替の影響です。この期間、円高がずっと進行しており、金価格の下落が加速しました。

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これで分かるのは、ドルは世界の基軸通貨であり、金価格もドルで測るのが基本であるため、円高が進むと、金価格も下落するということです。よく「日本人が金を買ってもあまり得ではない」という話を聞くことがありますが、これは長期的な円高傾向が金価格を毀損するということを意味しています。

投資先としてのゴールド

このように価格が変動してきたゴールドですが、果たして投資先としてはどうなのでしょうか? 上昇が始まった2001年を過ぎ、上昇が加速し始めた2005年からの推移を、S&P500と比較してみましょう。

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株式は2009年の金融危機(リーマンショック)で大きく凹みましたが、ゴールドは上昇。その後、金融危機からの回復局面でも、2013年まではゴールドは株式を上回るリターンでした。その後、株式は好調に推移したものの、2020年の現在、ゴールドはS&P500をアウトパフォームしています。このグラフはS&P500の配当再投資後のものになっています。

 

金融危機直後からのチャートは下記の通り。やはり2013年以降はゴールドは停滞ですね。ちなみに、2005年からのゴールドのCAGRは9.7%、金融危機後の2009年からのCAGRは6.8%です。

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株式と独立した資産クラス

この20年くらいを見ると、実は株式に比較してもなかなか良い成績だったのがゴールドです。株式や債券のように配当や利子がない、つまり本質的にリターンを産まない資産だといわれることがあります。しかし、過去のリターンを見る限り、配当込みの株式に比べても成績は悪くありません。

 

しかし、本当に注目すべきは株式との相関がほぼゼロなことです。ベータは0.08(2005年-)、つまり株式とまったく関係なく、独立した値動きなのがゴールドだということです。

 

現代ポートフォリオ理論は、互いに相関のない資産を組み合わせることで、リターンを落とすことなくリスクを減らせることを示しています。「日本の投資家にとっての 金の最適保有比率」というレポートによると、金を2.8〜5%ほど組み込むことで、ポートフォリオのリスクに対するリターンが改善するとしています。

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ゴールドへの投資方法

ではゴールドへ投資するにはどんな方法があるでしょうか。ざっくり、以下の方法があり得ます。

  1. 金地金(インゴット)を購入
  2. 金ETFを購入
  3. 金鉱株を購入

(1)の利点は、売買に消費税がかかることです。消費税8%のときに買って10%のときに売れば、それだけで2%の利益です。また現物なので資産凍結などの緊急事態でも、資産を保持できます。

 

 一方で、現物なので保管がたいへん、盗難リスクがある、預けた場合は保管料がかかるなどの問題があります。また、インゴットの大きさにもよりますが、小分けの売買が難しい(例えば1kgのインゴットは、1kg単位でしか売買できません)というデメリットがあります。

 

(2)の金ETFは、少額でも売買でき、管理も不要、流動性も高く、即日現金化できるのが最大のメリットです。一方で、年間経費として0.4%(SPDR ゴールドETF【GLD】 過去実績)が引かれます。全くインカムを産まないのに経費は着実にそこそこ引かれるわけで、これが嫌だと思う人はETFを買うのは厳しいですね。

 

(3)の金鉱株は、金の価格に敏感に反応する株式です。金を産出する企業の株式なので、金価格の変化にレバレッジをかけた感じで株価が変動します。いわゆる営業レバレッジ効果です。ゴールドの価格が少し上昇しただけでも株価が大きく上昇するので、金CFDなどでレバレッジをかけて取引するように、大きなリターンをもたらすでしょう。ただし、金価格以外にも企業個別の要因もあるので注意が必要ですね。

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