FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

LINEの仮想通貨BITMAXで1万円LINKプレゼントの攻略法

LINE系の仮想通貨交換業者BITMAXが、独自仮想通貨のLINK(LN)の取り扱いを記念したキャンペーンを実施中です。こちら、仮想通貨10万円分買うとなんと1万円相当のLINKをプレゼントするというもの。こちらの攻略法を考えてみました。

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BITMAXはスマホのみ

BITMAXはLINEと野村が出資する仮想通貨交換業者です。BTC、ETH、BCH、XRP、LTCという国内でメジャーなコインを取り扱い、さらに独自仮想通貨のLINK(LN)を扱っています。LINEアプリの中から起動するサービスで、PCでは取引できないのが特徴です。

 

注意点はいくつかあります。まず入出金について手数料がかかります。銀行振り込みは無料ですが、LINE Pay経由だと110円。ただしこちらは現在キャンペーン中で無料になっています。出金にも手数料がかかります。銀行口座に出金すると400円かかり、LINE Payに出金すると110円かかった上に、残高へのチャージなので、そこから現金化するにはさらに手数料がかかります。

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もう一つ気をつけたいのは、こちらはいわゆる「取引所」ではなく「販売所」だということです。取引所では、買いたいユーザーと売りたいユーザーをマッチングさせて、取引が成立すれば手数料を払う形。販売所では、BITMAXから買って、BITMAXに売ります。

 

そして買うときの値段と売るときの値段はもちろん違います。この価格差がBITMAXの手数料だということです。

売買価格差はどのくらい?

買うときと売るときの価格差について、調べてみました。通貨によって違い、8月9日朝時点での差は次のグラフのようになりました。

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なるほど、最も差が小さいのはBitcoin(BTC)ですが、それでも2.5%超。BCHに至っては8%もの差があります。つまり購入しても、最低8%は上昇しないと損失になるということです。

1万円分のLINK獲得には10万円分の仮想通貨購入が必要

さて、今回のキャンペーンは8月6日の12時から9月4日の21時まで。LINE Payから入金し、暗号資産を購入すると、購入金額に応じてLINKが即時付与されます。購入金額10万円でマックスの1万円付与になります。エントリーなどは不要です。

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一見すると、10万円分買って1万円分のLINKをもらったら、どちらもすぐに売却すれば1万円の利益が出そうです。ここで問題になるのが、先の売買価格差です。特にすごいのはLINK(LN)です。

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売買価格差がなんと23%もあります。つまり1万円分のLINKをもらっても、価格が全く動かないうちに売ったら7700円になってしまうということです。

 

さらに、プレゼントをもらうために必要な10万円分の仮想通貨もこの影響を受けます。最も売買価格差が小さいBTCを10万円分買っても、売却時は9万7150万円となり、2850円の実質手数料を払うことになります。

 

こちらの隠れ手数料を引くと、5150円程度。つまり実質の実入りは5000円に満たないことになります。

他の取引所に出金してはどうか?

そこで考えるのが、10万円分の購入は仕方ないとして、それを他の仮想通貨取引所を送金し、そこで売却してはどうかというアイデアです。BTCのように流動性の高い仮想通貨なら、売買板の価格差も小さく、また手数料もたいへん安くなっています。

 

下記はGMOコインのBTC現物取引板です。買いと売りの気配値の価格差はわずか200円。率にすると0.016%に過ぎません。さらにGMOコインではMakerの手数料を-0.01%、Takerの手数料を0.05%としており、ほぼ手数料がかからない、というか場合によってはマイナスの手数料です。

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下記はBinanceのBTCの板です。単位はUSDTですが、価格差は0.02ドルしかありません。そして手数料も0.1%です。

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こうした売却にほぼ手数料がかからない取引所に、BITMAXから出金してはどうか? ということです。

BITMAXの出金手数料

仮想通貨では送金(出金)に手数料がかかります。BITMAXに限らず、BTCの出金手数料はだいたい0.001BTCで、これは送金の額によりません。逆にいうと10万円分の送金でも1240円程度かかることを意味します。では最も安く送金できる仮想通貨は何でしょうか? BITMAXの場合で、率で調べてみました。

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今回のキャンペーンに合わせて、10万円送金した場合のコストが何%かかるかのグラフです。驚いたことにRipple(XRP)やLiteCoin(LTC)はほぼ無視できるレベルの送金コストです。

 

ということは、10万円分のXRPを購入して、それを別の取引所に送金し、そこで売却すればコストを最小限に抑えられるのではないか? 仮想通貨の実質的な価値は、BITMACの買い値と売り値のちょうど中間くらいだと考えると、売買価格差のコストは半分ほどかかると考えればいいでしょう。これを計算してみます。

BITMAXで売買か、買ったものを送金して他で売却か

LINKはほかに送金できないため、23%の売買コストを負担するしかありません。10万円分購入が必要な仮想通貨は、BITMAXで購入してほかに送って売却した場合、どのくらいコストが変わるのでしょうか?

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うーん。なかなか難しい結果となりました。XRPとLTCはたしかに送金コストは小さいものの、売買価格差が大きいため、BTCに比べて結局高くついてしまいます。BTCは送金コストは高いものの、売買価格差も小さいため、合計すると結局これが最も安くつきます。

 

さらに、BITMAXで売買しても、送金してほかで売却しても、0.2%くらい=200円くらいしかコストが安くなりません。結局のところ、いろいろと手をかけるよりも、シンプルにBITMAXで買って、BITMAXで売るのが手間がないという結論です。

 

というわけで、いろいろと調べてはみましたが、素直にLINE Pay経由で10万円ちょっと入金し、BTCを購入、LINKを1万円分もらったら、BTC、LNKともに売却したいと思います。ほぼノーリスクで5000円程度をゲットできるはずなので、やらない手はありませんね。