太陽光発電所の草刈りのために、マキタの電動草刈機を買いました。その使い勝手について、ショートレビューです。
18V チップソーUハンドル分割モデル「MUR191UDRG」
マキタはさまざまな電動草刈機をラインナップしていますが、今回選択したのは 18V チップソーUハンドル分割モデルの「MUR191UDRG」 です。
ラインナップの整理は次のようになります。まずバッテリーのボルト(V)によって、3種類+アルファに分かれます。
- 10.8V パワー小 ライト版
- 14.4V パワー小 ライト版
- 18V メインライン
- 36V(18V+18V) パワー版
この中で、今回はメインラインの18Vを選びました。
さらに歯の形状として、チップソー(回転金属板)と樹脂歯(3本歯)とナイロンコードがあります。チップソーが最もパワーがあり本格派ですが、その分取り扱い注意。ナイロンコードのほうは手軽版です。
そして持ち手のハンドルにも種類があります。ポピュラーなのがUハンドル、手軽になるに連れてループハンドル、2グリップという感じです。
今回は、最もメジャーで本格派のチップソー&Uハンドルを選びました。さらに、柄が2分割できるものとできないものがあり、ぼくが選んだのは2分割ものです。
マキタの器具はバッテリーが共通化されていて、1つのバッテリーをほかの器具でも使い回せます。ぼくは初のマキタ製品だったので、バッテリーと充電器付きのモデルを。サードパーティから安価な互換品も出ていますが、今回は純正品セットです。
エンジン版と比べてどうか
このマキタの電動草刈機、18V版は「22mLエンジンと同等の使用感」をうたっています。ぼくは実際にエンジン版を使用したことがありますが、どうだったでしょうか?
こちらは、筑西2号基の草刈りに2020年12月に行ってきたときの映像です。本来、U字ハンドルの両方を両手で持って体全体を左右に振って刈るのですが、これは撮影のために片手で操作しています。ちょっと危ないので、注意です。
使った感じとしては、思ったよりもパワーがあり、確かにエンジン版に引けを取らないパワーでした。数値的なものはわかりませんが、体感では同等といっていいでしょう。ではエンジン版との違いはどのあたりでしょうか。
極めて小さい振動
エンジン版を使ったことがある人なら、あの2サイクルエンジンの振動が手にすごい影響を及ぼすことを知っていると思います。ブルブル震えるために手がおかしくなり、30分以上連続使用すると、そのあと数時間は手が震えっぱなしになってしまいます。
まぁそのくらいでいったん安めといういことなんでしょうけど、これがエンジン版の最大のネックでした。身体を痛めるのです。ところが電動版は当然ながらそんな振動はなし。これなら長く使っても問題ありません。
極めて小さい音
2つ目は音です。エンジンは当然けっこうな音がします。原チャリを運転しているときの音が鳴り続けるという感じでしょうか。山の上とか農耕地ならばそれでもいいのですが、住宅地の中にある発電所では、これはけっこう近所迷惑です。
電動版はここもクリア。当然ですが、キュイーンという音以外は聞こえません。
30分は十分に稼働
逆に、電動版で最もきになるのは稼働時間です。エンジン版は、ガソリンさえ入れればずっと動き続けます。感覚的には数時間使ったくらいでは入れたガソリンは全然持つため、別途燃料缶がなくても、1日の草刈りくらいはなんとかなる感じでした。
では電動版はどうでしょう。今回30分くらい草刈りしましたが、バッテリー切れの気配はなし。バッテリーが切れるまでは使えませんでしたが、少なくとも30分は平気な感じです。
新モデル「MUR191UDRG」には、「楽らく」モードというのがあり、これが電力削減に貢献しているのでしょう。これは、3段階の速度を、負荷によって自動で調整するというものです。切っているときはパワーが増し、宙を泳いでいるときはローパワーに自動的に変更になります。
ちなみに、草刈りをしていると頻繁に草が絡まるのですが、このときは「リバース」ボタンを押して逆回転させて絡みを取ります。
通常操作法としては、手首側のボタンを握りながら押し込むとロックが外れ、指でレバーを引くと歯が回ります。
組み立てのやり方
ちなみに、MUR191UDRGは届いたら組み立てる必要があります。丁寧な説明書があるのですが、どんな感じか簡単に説明を。自分で取り付けるのは大きく2つ。
U字ハンドルは、上下からパーツをはめて4つのナットを締め込みます。
もう1つは、チップソーのカバーとなる樹脂のパーツを本体に取り付けます。注意点としては、U字ハンドルとは取り付けのボルトの長さが違うことですね。
この2つのパーツの取付については六角レンチが付属しており、このレンチは次のように本体に貼り付けて保管できます。
最後に、チップソー自体を取り付けます。こちらチップソーと取付金具、ナットの順番があるので、そこを間違えないように。ぼくは一回間違えて、あれ?おかしいなとおもってやり直しました。こちらはもっと大きなナットを使います。工具は付属しますが、大型レンチは本体には取り付けられません。
できあがった歯周りはこんな感じ。プロテクターをちゃんとつければそれほど危なくはありませんが、回転させれば指を軽く吹き飛ばせるパワーなので、取り扱いには要注意です。
エンジン版を何度か使っていたので、その良し悪しもある程度はわかっていたつもり。それに劣るならいやだなぁと思っていたのですが、電動版は全く遜色ないというのが現時点での感想です。ガソリンの取り扱いがないので、油で手や周りが汚れないのもいいですね。
また別の発電所の草刈りにいったら、追加のレビューを入れたいと思います。