マネーフォワード使っていますか? 資産運用のキモの1つは入金力増大で、入金力のためには家計管理は外せません。でも、キャッシュレス花盛りキャンペーン盛りだくさんの昨今、ノートの家計簿なんてとても付けていられない。となると、何らか自動家計簿サービスを使うことになります。
Monetree、家計簿Zaim、LINE家計簿、おカネレコプラスなどいろいろありますが、特に徹底比較したわけではなく、ぼくが利用しているのはマネーフォワードMEです。利用者は1150万人を突破したようで、まぁ高シェアな家計簿アプリですね。
こうした家計簿を付ける中で、意外に課題になるのがSuicaの利用履歴です。これをマネーフォワードに取り込む方法をメモしておきます。
カード型は手動読み込みが必要
カード型のSuica/PASMOでも、マネーフォワードにデータを取り込むことはできますが「ICカードリーダー by マネーフォワード」を利用する必要があります。
アプリを立ち上げてカードをかざして読み込む形です。以前はAndroid版のみだったと思いますが、19年秋にiPhone向けアプリもリリースされ、利用できるようになりました。
モバイルSuicaなら自動取り込み
カード型ではなくモバイルSuicaを使えば、自動的にデータを取り込めます。取り込み方法には2種類あって、モバイルSuica自体のIDを使う方法が1つ。ただしこちらは、画面にもあるように「毎回画像認証が必要」になるというダメ仕様です。何がダメかというと、JR東日本の仕様がダメダメだということです。
そこで、「My JR-EAST ID」を使います。そのやり方は次の通りです。
JR-EAST IDにモバイルSuicaを登録する
JR-EAST IDとは何かというと、JR東日本の会員システム失敗の象徴です。JR東日本にはなんと異なる会員システムが5つもあって、それぞれがちゃんと連携していない状況にありました。全部別のIDとパスワードで、連動していなかったのです。
それを1つのIDとパスワードに統合しようという試みが、このJR-EAST IDです。2008年2月にスタートして今に至りますが、使ったことがある人は分かると思いますが、まったく会員基盤は統合されておらず、使いやすくなったどころか混迷を極めている感じです。
さて。新規会員登録を済ませたら、My JR-EASTのIDとパスワードでログインします。
するといまどき珍しい画像認証です。これが紛らわしく人間でもよく間違えます。せめてCAPCHAにするとか、今風に二要素認証にするとか、そもそもこんなところに細かなセキュリティが必要なんだっけ?と思う今日このごろです。
会員メニューには「ID連携の設定・解除」があります。これを選びます。
5つのサービスそれぞれについて、連携させることができます。ただし、モバイルSuicaで連携できるのは1つだけ。いったん連携を解除しないと、別のモバイルSuicaを連携することはできません。
モバイルSuicaとの連携とはどうするのか。連携を選ぶと……。はい。モバイルSuicaの識別IDとパスワードを打てと出てきます。
このSuica識別IDというのは、iPhoneならSuicaアプリの残額の右の方にある「i」マークを押すと開く「Suicaの詳細」に記載されています。
これを入力して、My JR-EAST IDにモバイルSuicaを連携させます。
その後、マネーフォワードでMy JR-EAST IDを登録すれば、やっとモバイルSuicaの利用履歴が取り込めるようになるというわけです。
結局手動で取り込みか……
さて、マネーフォワードMEは定期的に金融機関からデータを取得して、さらにプレミアム会員になると「高い頻度で連携口座の自動更新」を行うとしていますが、まったくもってモバイルSuicaの情報を取り込んでくれないんですね。
更にプレミアム会員だと「連携口座の一括更新」機能もあるのですが、なんとモバイルSuicaは一括更新対象外です。My JR-EAST IDは一括更新されるのか? とも思うのですが、肌感覚としては全然取り込んでくれません。
※手動更新が停止・一括更新が対象外となる金融機関・サービス一覧 – マネーフォワード MEサポートサイト
これは明らかにマネーフォワード側の問題というよりも、変な作りになっているサービス側の理由でしょう。APIを用意していないサービスにスクレイピングでデータを取りにいくという、そこそこ無理やりなことをやっているので仕方ない面もありますが、各サービスは早くAPIを整備して、ユーザーが自分のデータを見るのに苦労しないで済むようにしてほしいものです。