FIer: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIerを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

SBI証券がポイント還元拡大 eMAXIS Slimなどの信託報酬実質4割減も

SBI証券が4月1日から「投信マイレージ」の付与率引き上げを発表しました。これは、保有している投資信託の残高に応じて、Tポイントを還元するというものです。実質的にeMAXIS Slimなどの低コストインデックスファンドの信託報酬が半減することになります。

 eMAXIS Slimの信託報酬

昨今、ノーロードかつ低信託報酬のインデックスファンドが人気です。もともと米国でバンガードが火を付けたパッシブ投資の流れですが、日本でもすっかりひとつの潮流になりました。ぼくも2000年代からインデックス投資を続けている一人なので、こうしてさらにコストが低下するのはうれしいところです。

 

国内の低コストインデックスファンドの筆頭といえば、やはりeMAXIS Slimシリーズ。S&P500に連動する米国株式もあれば、全世界に投資するオールカントリーなどもあります。それぞれの信託報酬は次の通りです。

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いやはや、恐ろしいほどの低コストです。一応、さらに低コストで知られる米ETFだと、S&P500連動のIVVが0.03%、米国株式連動のVTIが0.02%、全世界株式連動のVTが0.07%とさらにコストが下がりますが、ここまでくるとほとんど誤差といってもいいほどです。

 

とはいえ、それでもコストがかかっているのは事実。これが実質的にさらに減るのが証券会社のポイント還元です。

SBI証券の投信マイレージとは?

ではSBI証券の投信マイレージとはどのようなものでしょうか。投資信託を保有していると、その保有金額に応じてTポイントを付与するというものです。ちなみに、三井住友カードとの提携により、三井住友カード経由で口座を開いくとTポイントではなく三井住友のVポイントが貯まるようになりました。

 

付与率は?というと、銘柄によって異なっています。最大では0.2%が貯まるのですが、それは信託報酬が高い投信中心。低コスト投信の付与率は、これまで抑えられていました。

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具体的には次のようになります。

  • (E)0.01%  SBI・新興国株式インデックスファンド
  • (D)0.02%  SBI・全世界株式インデックス、SBI・先進国株式インデックス、SBIバンガード・S&P500インデックスファンド、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
  • (C)0.03%   そのほかのeMAXIS Slimシリーズ、楽天インデックス系ファンドの多く、ニッセイインデックスファンドの多くなど(21本)
  • (B)0.05%   そのほかのインデックスファンドの多く(全124本)

つまり、多くのインデックスファンドは0.05%還元で、中でもeMAXIS Slimは楽天バンガードなどの低コストインデックスは0.03%だったのです。

今回のアップデートによる還元率向上

今回のアップデートでは、このインデックスファンドの還元率が改善されました。具体的には、(C)〜(E)の0.03%以下だった還元率が、いずれも引き上げられた形です。全26本です。

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中には、「雪だるま(新興国株式)」のように、付与率が倍増したものもあります。eMAXIS Slimシリーズではおしなべて1.5倍程度に増加という感じでしょうか。

 

その結果、信託報酬から投信マイレージによる還元率を差し引いた実質コストはけっこう下がります。例えばeMAXIS Slimオールカントリーでは0.1144%から実質コストは0.6682%へと4割も下がる形です。 

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今回の投信マイレージ還元率アップについて、SBIは「SBI取り分をすべて還元」という表現を使っています。これはどういうことかというと、投信の信託報酬の分配のことを意味しています。

eMAXIS Slimオールカントリーの目論見書を見てみましょう。こちらの信託報酬は0.1144%ですが、これをすべて運用会社である三菱UFJ国際投信(委託会社)がもらうのではなく、販売をした証券会社(販売会社)、資産を管理する信託銀行(受託会社)と分け合う構図なのです。

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 これを見ると分かるとおり、販売会社であるSBI証券は0.042%(税抜)を毎年報酬として受け取っています。そして今回、それに相当する0.0462%を投信マイレージとして還元することにしたというわけです。

投信額に対する還元は楽天証券も

しかし、だからといって投資信託を買うならSBI証券……かというと、実はそうでもありません。競合である楽天証券も同様のサービスを行っているからです。楽天証券はハッピープログラムの一環として、投資信託残高10万円ごとに毎月4ポイントの楽天ポイントを付与しています。

 

こちら、年間で48ポイントなので還元率でいうと0.048%。ここだけを見ると、0.05%程度まで還元率がアップしたSBI証券と互角の勝負になります。eMAXIS Slimシリーズだけで見れば、「先進国債券インデックス」「先進国リートインデックス」を除けば、わずかに楽天証券の還元のほうが上回っています。

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楽天バンガードのファンドなどは、楽天証券が0.048%還元なのに対し、SBIは0.05%還元なので有利。また、SBIには0.1%還元するファンドもあるので、それならば楽天証券の倍のポイントが還元されることになります。

 

そして、楽天証券は購入時にクレジットカードを使って積み立てることで、購入金額の1%をポイント付与する特典があります。SBI証券も6月1日から三井住友カードを使った購入で、0.5%のVポイントが貯まる仕組みの導入を発表しており、これで楽天証券に少し追いつく形です。

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ネット証券の競争は、その多くがいかに投資家のコストをたくさん削減できるかに向いています。特に両巨頭であるSBI証券と楽天証券が、競い合って還元を進めているのはありがたい限りです。

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