FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

初めて仮想通貨投資する人は何から始めたらいいのか?

17年に次ぐ第2次仮想通貨ブームの様相から、一気に下落した2021年。これから仮想通貨に投資してみたいという人も、そこそこいると思います。そこで、じゃあ初めて仮想通貨投資する人は、何に気をつけて、何から始めたらいいのか? を考えてみたいと思います。

仮想通貨投資の手法一覧

株に長期投資や短期のトレードがあるように、仮想通貨の投資でも、さまざまな手法があります。ざっくりとした手法を挙げると次のようになります。

  1. 長期の値上がりにかけるストロングホールド戦略
  2. 貸し出したりロックさせて、利息的な収入を得るレンディング戦略
  3. 新規の仮想通貨が付与されるのを狙うエアドロップ戦略
  4. 売ったり買ったりして差益を狙うトレード戦略

それぞれを簡単に説明しましょう。

ストロングホールド戦略

まずストロングホールド戦略は、買って、ただひたすら持ち続けるという手法です。歴史的に見ると、正しい仮想通貨を選びさえすれば、これが最もリターンが高い。現在の仮想通貨時価総額トップ3の、Bitcoin(BTC)、Ethereum(ETH)、BinanceCoin(BNB)の過去1年の騰落率は次のようになっています。

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最も低いBitcoinで294%、Ethereumで1036%、BinanceCoinで2255%です。暴落の印象がありすが、1年間で見ると尋常ではないリターンですね。

 

過去5年のリターンを見ると、こんな感じ。最も低いBitcoinで5745%、Ethereumは2万4058%、BinanceCoinに至っては55万3130%の上昇です。ケタが違う感じですが、これが草コインといわれるようなマイナーなコインではなく、それぞれが600億ドル(6兆円)以上の時価総額を持っているところがポイントです。BinanceCoinはともかく、Bitcoinは仮想通貨の元祖ですし、Ethereumは最初期からの時価総額2位のコインでした。

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これだけのパフォーマンスを見ると、ストロングホールド戦略が最強だと言われるのも分かります。仮想通貨投資は難しい話ではなくて、単に買って持ち続ければいいだけなのです。

日本で仮想通貨第一次ブームがあった2017年のタイミングでメジャーだった仮想通貨はどうでしょうか? 人気のBitcoin、Ethereum、LiteCoin(LTC)、XRP(リップル)のチャートがこちらです。

 

XRPは17年末の最高値をいまだ超えていませんが、それでもそのタイミング以外での購入ならば大きな上昇となっています。LiteCoinも同じく17年の高値を超えていませんが、5年間のパフォーマンスを見ると、Bitcoinと大差ないことが分かります。そのタイミングタイミングで時価総額上位のコインであれば、意外と普通に上昇していることが分かります。

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というわけで、ストロングホールド戦略であれば、どの取引所でもいいので口座を開いて、買ったら忘れて5年持ち続けることが、歴史的には最良の戦略になります。

レンディング戦略

18年くらいから増えてきたのが、持っている仮想通貨を預けて利息を得るレンディング戦略です。「仮想通貨は持っていても何も生みださない」なんてのは大昔の話で、年率5〜10%くらいのリターンはこれまでも産み出してきました。

 

ぼくが下記の記事を書いたのは、もう3年も前なんですね。

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このレンディングは、20年のDeFiブームを経て、流動性マイニングという形で進化しました。いまやBitcoinであっても年率6%程度、ボラティリティが激しいコインであれば60%近い利子が付くのが普通なのです。さらにいえば、法定通貨と価値が連動するステーブルコインであっても8%〜10%程度の利子が付きます。プラットフォームを変えてブームが継続しているという感じです。

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国内でも取引所が「貸し仮想通貨」というサービスを始めていたりしますが、キャンペーン意外ではあり得ないくらい利率が低いのと、借りてくれるボリュームが非常に小さいので今や現実的ではありません。

 

ではどうするかというと、UniswapやSushiSwapのようなDeFi、あるいはBinanceのような海外の取引所、BlockFiのような海外のレンディング業社を使うことになります。つまり、次のようなステップを踏みます。

  1. 国内の取引所でBitcoinやEthereumなどを購入する
  2. Binanceに口座を開く
  3. 国内取引所からBinanceに送金する
  4. Binanceで流動性供給する 

これは多少ハードルが高いように思うかもしれません。海外取引所の口座を開く必要がありますし、仮想通貨の送金をしなくてはならないからです。でも、Binanceはいまや日本語化されていて、一時期の海外取引所に比べるととてつもなくハードルは下がりました。

 

お得なので、Binanceのアフィリエイトコードを貼っておきます。ここから登録すれば、ぼくとあなたの両方が、今後ずっと手数料が10%割引されます。

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さて、この道を選ぶなら、また将来的に選びたいと思っているなら、国内取引所は「送金手数料無料」のところを選んでおくのが重要です。ぼくはGMOコインを使っています。口座を開くのが早いことも特徴で、最短10分をうたっています。開設のためのリンクなどは用意していないで、ググってください。

 

仮想通貨界隈は口座開設アフィリエイトが盛んで、そうしたところではCoincheckなどをお勧めしている人が多いと思います。ぼくもCoincheckの口座は持っていますが、 そこそこ見やすいUIUX以外には、さして魅力のない取引所です。特にコスト面ではそれほど選ぶ理由はありません。アフィリエイトにだまされないようにご注意ください。

 

このレンディング戦略は、ストロングホールド戦略と相性がいいことも特徴です。仮想通貨を買ったらレンディング戦略で預けて、あとは何年もほったらかしにしておけばいいわけです。

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エアドロップ戦略

仮想通貨は次々と新しいものが生まれていますが、新たに使ってもみんなに注目され、使ってもらえなくては普及しないし価値も生まれません。ではどうするかといえば、最初はみんなに配ってしまう——。こんなことが行われています。これがエアドロップです。

 

例えば、2017年8月に誕生したBinance Cashは、Bitcoinからハードフォークという形で分岐して始まりました。つまり、Bitcoinを持っている人に自動的に付与されたわけです。その前には、Ethereumがハードフォークを行い、Ethereum Classicが、自動的に付与されました。ぼくはいずれも経験していますが、勝手に仮想通貨が増えている——といった感じです。ハードフォークはエアドロップとは違いますが、仮想通貨を持っていると勝手に新しいコインがもらえるという意味では似ていますね。

 

その後、Ethereum上のコインであるERC20規格に準拠したものが大量に生まれ、その多くが、Ethereum保有者にエアドロップとして付与されました。

 

さらに最近では、SushiSwap、Compund、Uniswapのように、DeFiのサービスを利用している人に、ガバナンストークンが無償で配布されています。また、ICOに代わる仕組みの1つであるIEOの一種として、BinanceのVaultなどではBinanceCoin保有者に新規上場コインが付与されています。

 

ぼくは積極的にエアドロップを狙っていないのですが、「エアドロップ 仮想通貨」で検索すると、山のように新規コインが誕生し、それをエアドロップとして無償でもらうための方法が出てきます。これも一つの仮想通貨投資なのではないかと思います。

 

多くの場合、取引所に仮想通貨を預けているのではエアドロップは受け取れず、METAMASKなどのウォレットを自分で作成して、そこに仮想通貨を入れておく必要があります。

  1. 国内の取引所でEthereumなどを購入する
  2. METAMASKをインストールする
  3. 国内取引所からMETAMASKのウォレットに送金する
  4. エアドロップを探して、登録する

というステップを踏みます。ウォレットに入れた仮想通貨は自分で管理するものになるので、セキュリティについても自分自身で責任を負うことになります。この部分のハードルは高いかもしれませんが、暗号鍵をしっかり管理できれば、ハッキングリスクや閉鎖リスクのある取引所よりもセキュリティは高いと言われています。

 

特に数年以上のストロングホールド戦略の場合、取引所に預けておくほうがリスクが高いともいえるので、ハードウェアウォレット、ペーパーウォレットを含めた管理は必須ではないかと思います。

 

ちなみに、この場合でも国内取引所からウォレットに送金することになるので、送金手数料が無料のGMOコインなどがお勧めです。また、METAMASKなどのウォレットになれるためには、テストネットで無料でEthereumの配布を受けてみると、ノーリスクで慣れることができていいのではないかと思います。 

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 トレード戦略

最後がトレード戦略です。これは、株やFXのトレードと同じく、「安く買って高く売る」「上がると思ったら買って、下がると思ったら売る」という方法です。仮想通貨はほかのいろいろな投資先に比べても値動きが激しいので、トレードが好きな人にとっては魅力的なようです。

 

ただし、多くの人はこのトレードで失敗します。トレードは完全にゼロサムゲームなので、大もうけする人がいる裏側には、その同額を失った人がいるわけです。株やFXのトレードで成功している人ならありかもしれませんが、仮想通貨のトレードはそう簡単なものではありません。

 

さらに、手数料の問題があります。取引所で仮想通貨を手に入れる手段としては、提示された値段で売買を行う「販売所」というものと、売りたい人と買いたい人をマッチングさせる板取引の「取引所」の2種類があります。このうち、販売所のほうが明らかに分かりやすくて簡単なので、初心者ほどこちらで売買したくなるのですが、実は恐ろしいほどの手数料がかかるのです。

 

「手数料無料」などと表記はされていますが、実は売値と買値の差が少なくとも3%、仮想通貨の種類によっては10%以上も開いていたりします。つまり、買って売るだけで10%も減ってしまうわけです。これだけの手数料がかかると、ゼロサムゲームどころかマイナスサムです。取引すればするほど取引所は確実に儲かり、投資家は確実に損をします。

 

もしトレードをしたいのであれば、bitFlyerのFXがお勧めです。国内で最も多くの売買が行われていて流動性が高く、手数料も特に高いわけではないからです。また海外取引所でもよければ(つまりUSDT建て取引)、BinanceやFTXが有名ですね。

 

トレード戦略の中には、複数の取引所の間で値段がズレていることを利用したアービトラージ(裁定取引)戦略も含まれます。17年当時は、国内の取引所の間でもかなりの価格差があって、ぼくもBTC/ETHのペアで手動で裁定取引をしていました。こんなメジャーなペアでしかも手動でできたのですから、のどかな時代もあったものです。

 

現在はあまりアービトラージの話を聞きませんが、海外取引所をからめて、かつ3通貨の組み合わせなどなら、まだチャンスもあるのかもしれません。

初めての人に向けて

そんなわけで、2016年から仮想通貨を持っている身として、これから仮想通貨投資を始めてみたいという人に、手法別にアドバイス的なことを書いてみました。アフィリエイトが横行するジャンルなので、多少は中立的な内容になったかなと自負しています。

 

ちなみにぼくが持っている取引所のアカウントは次の通りなので、これ以外については正直知りません。もっと良い取引所があるかもしれないので、そこはご容赦を。

  • Coincheck
  • bitFlyer
  • Zaif
  • Bittrex(海外)
  • Poloniex(海外)
  • Bitfinex(海外)
  • Binance(海外)
  • Liquid
  • TAOTAO
  • GMOコイン
  • 楽天ウォレット

 それから、どの仮想通貨を買おうかと考えるときは、国内取引所に上場しているものか、CoinmarketCapなどを見て、少なくとも時価総額100位以内に入っているものにするのが無難だと思います。仮想通貨詐欺というのは、こうしたところに入っていないものを売りつけてトンズラする手法が多いので、メジャーなものを選ぶのが重要です。

 

それから書き忘れましたが、一応仮想通貨投資の枠内に入るかもしれないものとしてNFTがありますが、こちらは全然やっていないので分かりません。

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