ここ数年でぼくのポートフォリオは大きく変化しました。もともと株式100%でしたが、FIRE決意に伴いマルチアセットへ転換。そしてそこから太陽光や不動産などのリアルアセットも増やしてきました。
キャピタルゲインでも資産は増加してきましたが、現在のポートフォリオで最も面白いのは、インカムゲイン系資産の増加によりCFが大幅に増加したことです。CFの推移と、現在の状況についてまとめます。
総資産の3割がインカムゲイン系のアセットに
インカムゲインが最大の目的というよりも、不動産や太陽光という、株式に比べてより事業に近い投資先が欲しいというのが最大の理由だったのですが、現在、総資産の3割近くがこうしたリアルアセットとなりました。
太陽光にしても不動産にしても、その特徴はしっかり毎月のキャッシュフロー(CF)が生まれること。これによって、毎月のCFが急拡大しています。
直近のCF推移
というわけで、直近1年ちょっとの月次CFの推移です。2020年は太陽光がまともに稼働しておらず、配当収入がCFのメインでしたが、21年に入ってから続々連系。月次のCFが急拡大しました。さらに4月末には不動産も取得。5月からは不動産のCFも追加されています。
これがどのくらいの規模かというと、月間生活費に対する比率(生活費充当率)で見るのが分かりやすいでしょう。これは2020年の生活費を12で割って、1ヶ月あたりの必要生活費を出し、月間CFに対する割合を見たものです。
このように、5月のCFは必要な生活費の120%に達し、CFだけで生活が成り立つところまで来ました。
5月のCFは、総資産に対して0.35%となっており、単純に12倍すると4.2%のインカムゲインを得られる計算です。といっても、それほど単純ではないんですけど。
CFの計算方法
このCFの算出については、けっこう悩みました。
まず「配当」についてはそれぞれ税引き後の、日本株および米国株からの配当、貸株料、ソーシャルレンディングの合計です。米国株からの配当は入金時の為替レートで日本円換算しています。米国株配当は現地課税されている10%を、確定申告による外国税額控除で取り戻せるのですが、それは加味していません。完全税引き後なので「配当」項目は最も保守的な計算といえます。
「太陽光」は、収入(消費税抜き)からローン返済額を引き、さらに固定確定的にかかってくる以下のコストを控除しました。
- 箱である法人2社の税理士費用、決算費用、住民税均等割
- 土地の固定資産税
- 償却資産税
- 草刈り費用の月次按分
2020年までCFがマイナスなのは、これらの費用を盛り込んでいるからです。正確には、未稼働の発電所の税金や草刈り費用などもそのまま入れてしまっているので、実際はここまでマイナスではありませんが。また事業収益に対する法人税、また消費税がらみについては盛り込んでいません。
「不動産」は、家賃収入からローン返済額を引き、さらに下記を控除しています。
- 箱である法人の税理士費用、決算費用、住民税均等割按分
- 管理費 5%
- 固定資産税
- 火災保険料
逆にいうと、空室率見込みや客付けコスト、修繕コストなどについては盛り込んでいません。法人税についても盛り込んでいません。
まぁざっくり全体的に、前払い費用を加味した実質的に銀行に残るお金の額という感じでしょうか。何かあった場合は、ここから出費することになりますし、最終的に税金も払う必要はあります。
今後のCF
さて、CFの5割ちょっとを太陽光が占めているわけですが、実はこちらは天候によって収入が左右されます。このあと梅雨の季節に入るので、CFは減少するでしょう。
一方で、現在5基の太陽光ですが、6月中には6基目が連系見込み。さらに秋までには7基目が連系の見込みです。ここまでいくと、さらに1割くらいCFが増加する感じです。すると冬の発電量が少ない季節でも、そこそこのCFが出る感じでしょうか。
ちなみに、全体としては決してCF重視のポートフォリオではないので、結果的にCFが多少出ているという感じです。年初来のトータルリターンは月平均4.71%で、CFはそのうちの0.35%なので、リターンの1割以下という感じです。
正直、このくらいのCFが毎月安定して出てくれば、資産の取り崩しも必要ありませんね。これはこれで、セミリタイアの1つの形なのかもしれません。