FIer: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIerを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

2021年の読書分析 95冊

毎年年末に、1年間で読んだ本のまとめを書いていたつもりでしたが、あれ?2020年は書いていなかったんですね。というわけで、2年ぶりに、この1年間の読書分析です。

95冊読むも、かなりがラノベ

今年の読書は、マンガを除くと95冊でした。ちょっとペースが落ちたかな? そしてその多くがラノベだったりします。なろう小説も結構読んだりして、こういう水戸黄門的なものもいいですね。その中から、小説以外を一言コメントでお送りします。

チャールズ・シュワブは米国の証券会社で、ネット証券のはしりの一社というべき立ち位置。日本でいうと、SBI証券とか楽天証券にあたるでしょうか。スマホ証券にあたるロビンフッドなどの攻勢にあいながらも、いまも先頭を走っています。この一代記を読むと、証券会社がどう進化してきたかが分かります。

 

言わずと知れたリベ大の本。記事にも書きましたが、最初は初心者向けの本かなぁと思っていたのですが、ところどころに「へ〜」というところがあって、ためになりました。

 

ここ数年、サイエンス系の本を読むことが本当に減ってしまったのですが、これを読んでいました。サイエンスの魅力は、今は実現できていないけど、将来可能になることは何か? を理論で語れることにあります。

本書の大きなトピックが何だったのかは忘れてしまったのですが、筆者の安達氏はすごいエコノミストだと思いました。これを読んだタイミングでは、ぼくの経済への理解がまだ浅かったという感じ。

ここ数年MMTは話題ですね。ただ、その理論的背景は理解しないで、感情的な「賛成」「反対」を言ってもしかたありません。面白いことに、経済学の主流派もMMTのすべてについて反対しているわけではありません。敢えて言えば、インフレが起こってしまったら、MMT論者が言うように簡単にはそれを止められない……といったところでしょうか。

最強の教養 不確実性超入門

最強の教養 不確実性超入門

  • 作者:田渕直也
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
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こちらについては、書評を書いたのでご覧ください。投資において、現代ポートフォリオ理論に関心があれば、避けて通れないのが不確実性。数式なしでそれをイメージできる良書です。

こちらも書評を書きました。大部ですが、含蓄の多い一冊でした。

えっと。正直、中身を覚えていません……。

みずほが話題になった2021年。問題の根幹にあるシステムが、どうしてこうなってしまたのか、という本です。ただ、日経コンピュータだけあって、どうしてもシステム構成の話が多くなり、第三者委員会指摘のような保守体制についての話は薄くなってしまっているのはご愛敬。

不動産投資では、物件、ローンという2大問題がありますが、意外とカネがかかるのが保険です。でもあんまり保険に関する情報がないんですよね。そのために読んだ一冊。

コロナ禍を経て、半導体不足が起こりました。ただ、半導体というのは変化が大きく、それこそ戦国時代のような争いが起きています。ちょっと前の本なので、ここからすでに時代は動いてしまっていますが、どことどこがライバル関係で、どんな点で戦っているのかを知るのには、読みやすくお勧め。

同じく半導体の本。というか、半導体の歴史はインテルの歴史であり、インテルがどうやってこのポジションまで上ってきたのかを知ると、半導体の今後も見通せるというものです。「世界で最も重要な会社」は伊達ではありません。

インテルを遡ること数十年。フォン・ノイマンはコンピュータの父と呼ばれている科学者です。ノイマン型コンピュータという言葉を聞いたことがある人も多いと思います。創業社長はすごい人が多いのですが、卓越した科学者はそういうのを凌駕しています。中でもフォン・ノイマンは最高の一人。

こちらは若くして成功した本職の数学教授が、終身教授の権利を投げ打って創業したヘッジファンド、ルネサンス・テクノロジーについて。書評を書きました。

こちらも書評を書きました。ある種、日本の証券業界の昔を知ることができる一冊です。

橘玲は、現代を最もよく捉えている人の一人だと思っていて、新刊が出るとすぐに読んでいます。何やら占いの話のようなタイトルですが、これは「ビッグ・ファイブ」と呼ばれる人間の傾向の話。これがどうして重要かというと、この因子をFacebookなどは分析して各人に当てはめられるようになってきていて、これを使えばモノの購入から投票まで、かなりの影響が与えられるからです。まさに人間がハックされていく状況が描き出されています。

これは株クラFIRE小説です。羽田圭介は、初期こそ文体がこなれていない印象がありましたが、芥川賞を取ったあたりからいい文章を書くようになりました。テーマが本当に広いのもさすがで、このPhantomも、よく株クラを観察しています。書評を書いています。

こちらも橘玲。「無理ゲー社会」とはさすがのタイトルを付けたものです。20世紀は、成績がどうであれ健康でさえあれば、何らか仕事について、家族を養っていけたものです。ところが、トフラーがいう情報革命による情報化社会の訪れがいまや現実のものになり、そこでは知的能力が一定以上ないとまともな仕事に就けない社会になりました。まさに、能力による差別、メリトクラシーの時代なわけです。

打って変わって歴史物。ポツダム宣言を受諾するに至った1日についてのドキュメンタリーです。当時の日本の空気を肌で感じられるのはもちろん、日本人にとって天皇という存在がどういうものだったのかを実感できる1冊でした。

 

こちらも再び橘玲。働き方2.0が成果主義に基づくグローバルスタンダードなら、働き方3.0は、シリコンバレーのスタートアップのようにプロジェクト単位でスペシャリストが離合集散する形。そして4.0は、フリーエージェント主体のギグエコノミーです。ダニエル・ピンクが「フリーエージェント社会の到来」を書いたのは2002年でしたが、ウーバーイーツなどの上陸と共に、日本でもギグエコノミーの一部が現実になってきました。こうした働き方の変化を知りたければ。

こちらは書評を書きました。

法律の内容とか解釈は実務で必要になったときだけ知ればいい話で、あまり興味はないのですが、どうして法律がこのような形になっていて、どんな体系なのかという根源のところには興味があります。でも、法学って実務家向けの本ばかりで、そういう法哲学とか法律の歴史みたいな本はあまりない。で、見つけたのがこの本でした。対話調で意外とスラスラ読めます。

政治系の本は、リバタリアニズム系以外、ほとんど読んでこなかったのですが、三浦瑠麗のブログを読んで面白さを感じ、読んでみたのがこの本です。なるほど、確かに一面的な見方のところもあるのかもしれませんが、日本の政界がどういう成り立ちになっていて、どんな行動原理で動いているのかについて、一つの視点を与えてくれます。

藤巻氏の主張や本は好きなのですが、あまり新しい話はありませんでした。

こちらは書評を書きました。

『日本に絶望している人のための政治入門』に続き、読んだ三浦瑠麗氏の本がこちら。自民党の重鎮だった高村正彦氏との対談の体ですが、実質的には高村氏へのインタビューです。しかし、この高村氏のような人が、実際に自民党を動かしていて、それは理想論的というよりはすごくプラグマティズム的で、政権を担っている責任を実感しているとともに、だから日本は変わらないんだということも分かります。ニュースを見て政権批判をすることは簡単ですが、その奥にある根本の考え方を知るには、最低限このくらいのボリュームが必要ですね。

マイケル・ルイスも大好きな作家の一人です。この『最悪の予感』はコロナに立ち向かうアメリカの当局の話ですが、意外なほど政権批判、CDC批判になっていて、現場の保険衛生官が孤軍奮闘している様が描かれます。やっぱり、あれだけの感染者数を出しているのは、そうなる理由があるのね……。そんなことが分かる一冊です。

またまた橘玲。『無理ゲー社会』に直面した若者が生き残る方法は、常識やルールを無視して「ふつうの奴らの上を行く」ことです。これを筆者は「裏道」「HACK」と呼んでいます。

  • 恋愛のHACK   恋愛工学
  • 金融市場のHACK ジョージ・ソロスとエドワード・ソープ
  • 脳のHACK    依存症の話
  • 自分をHACK   人体を改造するバイオハッカー
  • 世界をHACK   ミニマリズムからFIRE

とそれぞれのHACKが分かれていて、さまざまな書籍からの情報が網羅されています。筆者独自の考えを書いているというより、さまざまな識者の意見を集約して編集してみせることで、全体のテーマを浮き彫りにするという内容。なので、深く知りたいときは、参考文献にあたるともぐり込めます。

こちらは書評を書きました。

 

というわけで、そこそこ良書に巡り会った1年でした。

そういえば、まだ読了が終わっていないので、「読んだ本」にはカウントしていませんが、『ウォール街のランダムウォーカー』第12版の再読も、よかった。じっくり読むに値する本です。

 

 

www.kuzyofire.com

 

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