FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

面倒くささと自由度:太陽光や不動産と株式、仮想通貨の違い


投資家としてのぼくの特徴は、相当幅広い領域の投資を行っていることだと自負しています。国内外の株式はもちろん、債券などの伝統的有価証券をはじめとして、不動産や太陽光発電といった実物系、そして金インゴット、仮想通貨にも投資しています。いろいろな投資手法を試す中で感じた、「面倒くささと自由度」について、今日は書いてみます。

面倒くささの違い

いろいろ投資手法があるなかで、一番面倒くさいのはやはり太陽光発電です。草刈りなどの実務は一部外注していたりして、必ずしも自分で行う必要はありません。まだ会計と税金周りについても税理士に依頼しているので、これもまた難しいというわけではありません。

 

でも、書類手続きがけっこういろいろとあるのです。例えば先日は経産省から「お尋ね」が来て、さっさと回答しないと罰金30万円なんていうことが書いてありました。

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昨日も『再生可能エネルギー発電設備に係る定期報告(運転費用報告)』のお願いなんてのが、資源エネルギー庁から来て、毎年1回運転費用報告をせよ、とか言われています。

 

この間は、発電所の近隣住民から「草が伸びているので刈ってくれ」とわざわざ電話があったり、そんなことへの対応もしなくてはありません。

 

要するに、これは「事業」なのです。事業だからこそ、役所とのやりとりも発生するし、顧客とのやりとりも対応しなくてはなりません。手間の量と頻度こそ少ないものの、オーナーであるとともに執行役であることを実感するのが太陽光です。

多少は楽な不動産

それに比べると、不動産は多少は楽です。実務作業としては入居者対応だけでなく、入退去作業、客付け作業といろいろあるのですが、これらすべてを管理会社に丸投げできるからです。

 

家賃設定とかADの増減とかはもちろんオーナーである僕が決定しますが、いわば意思決定で済みます。実務についてはやろうと思えば増やせますし、任せてしまおうと思えばそれもできます。感覚的には、事業に口を出せる株主という感じ。まぁまぁいい立ち位置です。

 

ただ口を出せるだけに意思決定の重みも感じます。家賃設定と部屋のバリューアップ投資の決定は、不動産運営においては重要だし、よい管理会社を見つけてコントロールできるかも重要です。先の太陽光発電が、社長兼総務部長の面倒さだとしたら、不動産は社長の面倒さな感じです。

 

ただよい管理会社を見つけられれば、基本は任せておけるわけで、なるほどこれがオーナー社長の楽さということかなと感じます。

とんでもなく楽な株式

こうした実物系資産にまつわる「事業」としての面倒さに比べると、株式や債券などの有価証券はお気楽です。実質的に行うのは、買うのと売ることの意思決定だけ。いったん買ってしまえば、その内容に口を出すこともできません。一応株主総会とかで意見はいえますが、外野からの意見扱いです。

 

売り買い以外できない代わりに、楽さは半端ありません。これがオーナーの魅力です。

 

仮想通貨もほぼ株式に近い感じですが、ちょっと違うのは保管リスクがあるところでしょうか。国内の取引所に置いておくならあまりリスクはありませんが、レンディングに出して年利数パーセントのリターンを稼ごうと思ったら、貸出先の信用リスクを考えなくてはなりません。

 

このあたりが、株式よりも一手間かかる代わりに、追加リターンにもなるし、面白いところです。

自由度の高さは税金に効く

面倒さが大きい実物系資産を使った「事業」ですが、「事業」にはメリットもあります。それはいろいろなものを経費にできることです。そして、その経費は、事業内容が複雑になるほど幅広く認められる感じです。

 

例えば株式投資では、経費として認められるのはほんのごくわずか。売買手数料以外では、まさに投資セミナーの参加費くらいでしょうか。株主総会出席の交通費さえ経費にできないというのですから、厳しいものです。

配当所得の金額は、その年中の配当等の収入金額とする。ただし、株式その他配当所得を生ずべき元本を取得するために要した負債の利子(事業所得又は雑所得の基因となつた有価証券を取得するために要した負債の利子を除く。以下この項において同じ。)でその年中に支払うものがある場合は、当該収入金額から、その支払う負債の利子の額のうちその年においてその元本を有していた期間に対応する部分の金額として政令で定めるところにより計算した金額の合計額を控除した金額とする。

所得税法 | e-Gov法令検索

これが不動産投資となると経費の幅が広がり、さらに太陽光ならばさまざまな費用を経費処理できるようになります。法人を作るメリットもここにあって、幅広い経費が認められるというのがポイントです。

 

手間暇と自由度

というわけで、手間がかかる投資手法は、自由度も高く、自分の意思も反映させられるし税制的にも工夫の余地があります。太陽光や不動産を法人を作って取り組むような投資です。

 

一方で、株式や仮想通貨などは、売買くらいしかやれることがありませんが、その分、手間はかからずシンプルです。税制についても、工夫の余地が小さいので手間がかからないというメリットがあります。

 

投資自体が趣味で、自分の思うようにいろいろと手掛けたいなら、(投資というよりはっきりいって事業ですが)太陽光や不動産は面白いと思います。一般的な事業と違うのは、パターンがかなり定型化されていて、それぞれに外注先が整っていることです。そのため、全部人任せにして自分は何もしないということも、やろうと思えば可能です。

 

反対に、投資なんかに時間をかけたくないと考えるなら、有価証券投資がベストです。しかも売買も行わない長期投資なら、一度買えばなんにもすることがありません。日本の特定口座なら税金の処理もしてくれるので、本当になにもしなくてOKです。

 

僕自身は、仕事をメインで集中していたときは株式メインでほとんど時間をかけてきませんでした。セミリタイア後、仕事に関する時間をかなり減らして、逆に、投資にかける時間を増やすようにしました。そのため、太陽光とか不動産とか手がかかる投資も可能になった感じです。

 

いろいろな投資手法がありますが、手間暇と自由度を心に留めておくと、始めてから「あれ?」とならないのではないでしょうか。

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