3回目の固定資産税の支払い期限も迫り、年が明ければ所得税と、いろいろ税金が気になるシーズンになってきました。各種税金について、最も還元率が高い支払い方法を考えてみました。
いろいろある税金とその払い先
まず税金にはどんな種類があって、いったいどこに払うのかのおさらいから。というのは、支払先によって使える支払い方法が違うからです。税金は、大きく分けて地方税と国税に分かれます。
- 国税
- 所得税
- 法人税
- 消費税
- 自動車重量税(車検のときに払う)
- 地方税
- 住民税
- 固定資産税
- 自動車税(毎年春に払う)
- 不動産取得税
このうち、地方税は支払先の自治体によって取り扱いが異なります。僕が関わっている自治体についてまとめたのが下記です。
トピックとしては、ちょうど12月から開始になったのが、国税のペイ払いです。今回の所得税や法人税からは、各種ペイ払いを用いた技が可能になります。
支払手段別の特徴
では各支払い手段別の特徴や注意点を見ていきます。
クレジットカード払いは、ユーザー側が手数料を負担する必要があることに注意です。その率は一律ではなく、東京都の場合は0.8%超の手数料を取られます。1%還元以上のカードなら差し引きプラスにはなりますが、注意です。また、税払いにはポイント還元がないカードもありますので、そこも気をつける必要があります。
一方、ペイ払いは手数料が取られません。そして請求書のバーコードを読み取って支払えるという特性から、地方自治体はカードに対応していなくてもペイ払いには対応しているところが多くあります。クレジットカードには対応していたが、12月までペイ払いに対応していなかった国税とは逆ですね。
ペイ払いの場合も、税金(請求書払い)支払いのポイント還元は計算が変わるものがほとんど。また、ペイ払いにチャージする場合にポイントが還元されるカードとされないカードがあるので、そこにも注意する必要があります。
そしてもう1つ、請求書をコンビニの店頭で支払うときに、現金以外で払う方法があります。セブンイレブンの場合は電子マネーのnanaco、ファミマの場合はファミペイです。
支払手段別の還元率
では支払い手段別の還元率をチェックしておきましょう。
PayPayは2022年4月から、税金について還元対象外となりました。そのため、PayPayにクレカチャージするときのクレカ側の還元だけになります。ただし対象となる自治体が多いのが特徴です。
LINE Payは0.5%のポイント還元があります。といっても、これはクレジットカードを経由して支払う「チャージ&ペイ」の場合の話で、この還元率はクレカ側の還元率です。つまりLINE Pay自体では還元はないと思ってかまいません。しかも、登録できるカードは下記の3種類です。
- LINEクレカ 0.5%
- LINEクレカ ポイントプラス 0%
- 三井住友カード 0.5%(通常のポイント)
2022年11月29日(火)に新登場した「Visa LINE Payクレジットカード(P+)」では、チャージ&ペイ時のポイント還元対象がコード支払いのみとなります。請求書支払い、オンライン支払いは対象外となるのでご了承ください。
税払いで現在最も還元率が高いのがau PAYです。200円ごとに1ポイント、つまり0.5%還元されます。これはクレカの還元とは別なので、純粋に上乗せです。ただしau PAYの請求書払いは利用できる自治体が少ないのがネックです。
PayBは、多くの自治体が採用しているペイ払いです。というか、請求書払い専用ペイ払いという感じ。しかし、単体でポイント還元はなく、一部支払いにしかクレカを使えないため、便利という以上の利点はありません。
d払いは、かなり限定的です。まず紐付けたクレカを通じての支払いはできず、ポイントも還元されません。
メルペイには請求書払いの機能はないはずです。今回国税においてペイ払いに対応しましたが、これは請求書をスキャンするものではなく、スマホで国税サイトを開くと、メルペイから支払えるというものです。そしてメルペイは定常的なポイント還元を行っていません。
そして今回国税で台風の目なのがAmazon Payです。こちらもメルペイ同様請求書払いの機能はなく、オンライン決済サービスとなります。何が注目かというと、Amazon Payの残高=Amazonギフト券残高だということです。Amazonギフト券はクレカなどを用いて安く購入できるため、結果的に高還元が見込めます。
最後に電子マネーのnanacoです。通常の支払いなら0.5%が還元されるnanacoですが、税金の支払いではポイントは付きません。最大の特徴は、どこのどんな請求書でも支払えることです。また、セブンイレブンでは一度に5枚まで同時に使えます。1枚の上限額が5万円なので、25万円までの税支払いが可能です。
同じくファミマのファミペイは、税金の支払いでも1件につき10ptが還元されます。パーセンテージでの還元はありません。nanacoとは違い、店頭だけでなく自宅でスマホからバーコード読み取りでも払えますが、対応する自治体には制限があります。
最高還元ルートの考察
ではこれらの前提をもとに、最高還元ルートを考えてみましょう。実はこれまでは、auPAY→nanacoルートが(手間を除くと)最高でした。2.5%還元が見込めたのです。こちらは店頭で支払うため、国税/地方自治体に限らず対応可能でした。
ところが、auPAY→nanacoルートはauPAYのポイント還元がつかなくなりました。2.0%はいけますが、最高還元となりません。
AmazonPayでの国税払
まず最強なのは、AmazonPayを使った国税の支払いです。ブラックフライデーは終わってしまいましたが、こちらのルートで3.7%還元でAmazonギフト券を入手できます。
このギフト券残高を用いてAmazonPay払いをするのが、国税支払いのベストプラクティスです。
では地方税、住民税や固定資産税、自動車税はどうでしょうか。
三井住友G→auPAY支払い 2.5%
こちらの2.5%還元が一つの解です。三井住友ゴールドカードは2%の還元までいけます。年間100万円までという上限があるものの、最高還元といえるでしょう。これでauPAYにチャージして支払えば2.5還元です。
ただしau PAYに対応している自治体だけになります。
三井住友G→LINE Pay支払い 2.0%
続いては、三井住友ゴールドカードから「チャージ&ペイ」でLINE Payで支払う方法です。こちらはLINE Payの還元がないため、2.0%還元で止まります。こちらも年間100万円の対象になるので、問題ありません。
LINE PayはPayPayと並び、かなりの自治体に対応しているので、けっこう便利に使えます。
三井住友G→auPAY→nanaco支払い 2%(要店頭)
続いては、auPAYにチャージしたあとにさらにnanacoにチャージするルートです。こちらは還元率が0.5%ポイントダウンしますが、セブンイレブン店頭で、どんな税金でも払えるというメリットもあります。
ベストプラクティス
というわけで、ベストプラクティスは下記のようになります。
まず国税についてはAmazon Payが最良です。
地方税については、au PAYでの支払いに対応しているなら、先の三井住友G→auPAYのルートで2.5%還元とします。次策が三井住友G→LINE Payの2.0%還元です。
au PAYにもLINE Payにも対応していないところは、三井住友G→au PAY→nanacoルートの2.0%還元店頭払いとなるでしょう。
その他の方法
一応、そのほかの方法も考えてみました。
- リクルートカード→nanaco支払い 1.2%(要店頭)(チャージ上限月間3万
- マネックスカード(1%)→ファミペイ(10円)0 1%+10円(チャージ上限月間2万円)
うーん。ちょっと微妙です。というわけで、先のベストプラクティス通りに税金は払おうと思っています。