FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

Google OneのVPNでセキュリティを強化 Pixel7ユーザーなら無料

突然ですが、VPNって知っているでしょうか? まともなVPNは普通、そこそこの料金がかかるものですが、ことセキュリティとプライバシーの観点では大きな効果を発揮します。

 

ところがGoogleはPixel7ユーザー向けに、謹製VPNの「Google One VPN」を無料で提供しています。使ってみました。

VPNってなあに?

VPNとは何かという技術的な説明をするとやっかいなので、ざっくりいうと、セキュリティとプラバシー保護を行ってくれるネットワークへのアクセス方法です。例えば下記の効果があります。

  1. 自分のIPアドレスが、アクセス先に分からなくなります
  2. 公衆WiFiからアクセスしても通信が安全になります
  3. IPアドレスを見て地域を判別しているサービスに対し、地域を欺けます

例えば、掲示板などにアクセスしても記録されるIPアドレスはVPNサーバのもので、自分のものではありません。VPN運営側はやろうと思えば記録が可能ですが、GoogleのVPNは

Google One VPN を使用すると、ネットワーキング トラフィックを VPN 側で識別することも、VPN のログに記録されることもありません。Google が VPN 接続を使用して、オンライン アクティビティを追跡、記録したり、販売したりすることは一切ありません。

Google One VPN の仕組み | Google One

としています。上記のページに仕組みなどが細かく書いてありますが、要するにセキュリティが大きく向上するものです。

一方で、使い勝手にはほとんど影響がありません。これは無料で使えるなら使わない手はないといったものです。

 

VPNと似たようなことができる仕組みにプロキシサーバがありますが、例えば海外のプロキシサーバを経由してサービスサイトにアクセスすると、アクセスしている地域を偽ることができました。それを使って、例えば南米に住んでいると見せかけて南米の料金でサブスクに契約するなんてことも、裏技としてあったわけです。ただし、(3)の地域を詐称する機能は、今回のGoogle VPNでは使えません。サーバが東京にあるからです。

 

ちなみに、VPNはプロキシの完全上位互換だと思っていいでしょう。プロキシはセキュリティ向上の利点はなく、どちらかというとプロキシサーバ(だいたいが怪しい)にアクセス情報を抜かれるというデメリットがあるのですが、ちゃんとしたVPNならそこも安心です。

Google One VPNとは

Google One VPNはGoogleが提供するVPN機能で、当然ですが有料です。しかも月額1300円の「プレミアムプラン」で使えるものになります。

なんと今回、Pixel7ユーザーはアップデートでVPNが無償で利用できるようになったわけです。スマホからGoogleOneアプリを開くと、下記のように「VPN」機能が追加されています。

ここでVPNをオンにすれば無事に利用が可能になります。途中、なんか「課金しろ」「クレカ登録しろ」みたいな画面が何度も出てきますが、全部スキップすればOKで、無料でVPNが利用できます。

オンになると、OSのヘッダ部分に鍵のマークが表示され、VPN接続されていることが分かるようになります。

この状態でIPアドレスをチェックしてみると、下記のように日本にあるGoogleのサーバのアドレスが表示されます。Whoisとかで調べると、さらに細かな情報が手に入ります。いずれにせよ、自分のIPアドレスは秘匿され、表に出てくるのはGoogleのIPアドレスだけです。

VPNにまつわる気になること

最初に「繋ぎっぱなしでOK。不便はない」と書きましたが、本当にそうでしょうか。まずスピードが変わらないかチェックしました。

  1. Pixel7→WiFiルータ→光回線→インターネット
  2. Pixel7→WiFiルータ→光回線→Google VPN→インターネット

の比較です。まずこちらがVPNなし。ダウンリンクで86Mbps出ています。

こちらがVPN経由。10%ほど速度が遅くなった感じもします。が、まぁ十分高速です。

では、下記ではどうでしょうか。テストをしているのは電波が入りにくい屋内なので、そもそも通信速度も低下しています。

  1. Pixel7→4G携帯回線→インターネット
  2. Pixel7→4G携帯回線→Google VPN→インターネット

まずVPNなしがこちら。

続いてVPNオンがこちら。ダウンリンクはほんのちょっと遅くなりましたが、アップリンクは早くなっているし、レイテンシは短縮しています。ほぼVPNによるオーバーヘッドはない感じ。

テザリングではVPNは動くのか

こうなると気になるのはテザリングです。つまり、下記の接続ルートを使った場合にどうなるか。

  • PC(Mac)→Pixel7→WiFiルータ→光回線→Google VPN→インターネット
  • PC(Mac)→Pixel7→4G携帯回線→Google VPN→インターネット

こちらはいずれもダメでした。つまりPCからのアクセスはVPNを経由しません。テザリングはAndroid端末においては対象外ということ。ここは少し残念ではあります。

 

www.kuzyofire.com

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