FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

「20億くらいまでならいけますよ」不動産投資の手法について

先日、決算書を持って融資を受けている銀行に決算の報告に行ってきました。そこでのやりとりと、不動産投資について思ったことを。

「20億くらいまでならいけますよ」

投資している法人がしっかり営業黒字になったこともあり、「九条さん、2軒目はいつになりますか?」と銀行の担当者も前のめりです。「いやぁいい物件があれば買うんですけど、なかなか難しくて。2000万円くらいの投資先なら数打てば当たるって感じにいけるんですけど、億超えの物件はバンバン買うのは怖いんですよ」

 

そう。思い返せば、株式投資でも(短期のクロス取引を除けば)一回のロットは500万円がせいぜい。これを超える売買はさすがに心がドキドキしてしまいます。太陽光発電所では1ロットが2000万円くらいになりますが、これも最初はけっこうドキドキしました。最後の方は、2000万円くらいなら即決となりましたが、心の摩耗って怖いものです。

 

それでも億を超える買い物は即決できるような強さはありません。比較検討してたっぷりシミュレーションして、それでも結論が出ないとか、結論が出る場合は即決した豪腕の投資家に先に持っていかれるという寸法です。

 

「そもそもガンガン買っていったら、打ち止めになりませんか? ぼくの融資枠ってどのくらいなんでしょう?」

 

「物件次第なんですよ。いきなり3億とかいわれると難しいことが多いですけど、1億、2億、3億……というステップならアリです。20億くらいまでならいけますよ」

 

なんとそうだったのか。不動産投資においては、パッケージ化された「アパートローン」と個別審査の「プロパーローン」があると言われます。アパートローンについては、「年収◯◯◯万円のサラリーマンなら、◯◯◯◯万円まで」みたいに枠があるという噂もよく聞きますが、個別に審査するプロパーローンの場合、物件と保証人の金融資産次第ということなんだそうです。

考慮すべきパラメータ

不動産投資は、単なる投資対象という話にとどまりません。不動産に投資したいだけなら、個人向けだと現在はざっと下記の方法があります。

  • REIT
  • STO
  • 不特法クラウドファンディング
  • 現物投資

このそれぞれを丁寧に解説するのも面白そうなので、反応があるようなら書きますが、やっぱり幅があるのは現物不動産への投資です。

 

なぜかというと「融資」と「減価償却」があるからです。そして融資には金利と期間というパラメータがあります。減価償却については、築年数と構造というパラメータがあります。

 

これらは不動産投資の構造に関係してくるから、やっかいなのです。例えば金利は低いに越したことはありませんが、通常期間とのトレードオフです。そして期間は法定耐用年数の残存期間がマックスというところが多くなります。

 

そして減価償却は、節税に直結します。キャッシュが出ていかないのに帳簿上のコストとなる減価償却を使えば、本業の利益を相殺させて税金を減らせるわけです。

 

さらに不動産の利益には、インカムゲインとキャピタルゲインがあります。例えば山手線内では利回り4%がいいところでインカムゲインを得るのはたいへん厳しい。代わりに価格が大きく下落することは考えにくく、キャピタルゲイン狙いの投資となるわけです。一方で、地方とか木造築古とかは、キャピタルゲインは期待できません。土地の値段が低い上に、建物はどんどん古くなるからです。古くて使えたとしても、法定耐用年数を過ぎてしまえば次の購入者にお金を貸す銀行が限られます。買い手が限定されるので、値上がりが難しいわけです。

 

ところが高年収の人の中には節税メインで木造築古の物件を探している人もいます。彼らが求めるのは、物件価格と土地の値段が同じの土地値物件。そして上モノの建物の価格比率がそれなりにあるものです。これを買って減価償却で税金を減らし、5年後、短期売買期間が終わったら更地にして宅地として売却します。その間のローン返済は借家人にしてもらい、あわよくば土地の売却で利益が出るかも? という算段です。

 

このように、ニーズもさまざま、銀行もさまざまなため、不動産投資の手法バリエーションは非常に多く、だからこそ「これが王道」という手法も見つからないわけです。

2023年は何を買うか?

とはいえ、サラリーマンをしているメリットは融資が組みやすいということ。2023年は不動産をもう一つ仕込みたいところです。

 

都心の物件でキャピタルゲイン狙いというのもなしではありません。が、23区の表面利回り7%くらいの木造物件で、インカムをちゃんと狙っていくというのもありですね。方針がちゃんと定まらないので、物件探しもなんとなくフィーリングになってしまうという嫌いがあります。

 

来年は、もう少し不動産に力を入れたいなと思うところです。

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