FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

自動車保険を選ぶ:2023 各種特約による上乗せ額を比較する

昨年、いくつか調べて自動車保険を選んだときは、三井ダイレクトを継続せずにSBI損保を選びました。同じ見積もりで1500円(10%)ほど安かったからです。今回も継続だから同じようなものだろう……と思ったら、あれ? SBI損保がやけに高い。

 

複数の会社で相見積を取ってみると、意外と面白い結果になりました。

自動車保険の条件

まずどんな条件で自動車保険を選んだかです。保険は「滅多に起こらないが起きてしまうと致命的な出来事をカバーする」ためにあります。それはつまり人を轢いてしまったとか、橋を壊してしまったといった、一発で破産しかねない内容を対象にするものです。

 

逆に、車両保険とか人身傷害とかそいういうものはあまり考える必用がありません。クルマなんて所詮数百万。そこに保険コストをかけるくらいなら、壊れたら自腹で直せば良いのです。統計的、確率的にはそのほうがコストは小さくなります。というか、そうならなければ保険会社は潰れてしまいます。

 

というわけで、ぼくの自動車保険の条件は下記になります。

  • 対人賠償 無制限
  • 対物賠償 無制限
  • 他者運転特約
  • 弁護士特約

なぜこうなっているかは、下記を参照のこと。

www.kuzyofire.com

そして、賠償責任保険をオプションで付けています。この保険はこれまでは家財保険でカバーしていたのですが、引っ越しをした際に家財保険が指定され、賠償責任保険が入っていなかったためです。またロードサービスも付けました。

 

そして走行距離が大事です。今回は年間8000−9000キロとしました。これがちょうど過去1年の走行距離だからです。申告走行距離と実績走行距離が異なった場合にどうなるかは、昨年の自動車保険を調べた記事で書きました。

www.kuzyofire.com

各社の見積り金額

では、この条件で各社が出してきた見積もりはいくらだったでしょうか。なお、ぼくはノンフリート等級20等級で、事故有係数0、年齢も高いので、属性的にはマックスに近い割引率です。ただしゴールド免許ではないので、そこは差し引かれます。

 

21年の見積もりは賠償責任保険が含まれておらず、5000キロ未満だったので、その差額が保険料には上乗せされています。

  • SBI損保 2万6720円 (21年 1万5220円) 
  • チューリッヒ 2万0180円(21年 1万6130円)
  • 三井ダイレクト 2万0630円(21年 1万4590円)
  • アクサダイレクト 2万2730円 (21年 1万7510円) 
  • セゾン自動車火災 2万2130円(21年 1万6080円)
  • ソニー損保 2万2750円(21年 1万7950円)
  • イーデザイン損保 2万7650円(21年 1万5010円)
  • JA共済 2万1420円

条件が変わっているとはいえ、なんか全般に高いですね。ちょっとびっくりな感じです。

 

一番安いのがチューリッヒで2万180円、次点が三井ダイレクトの2万630円でした。前回最安だったSBIは最高額に近い金額です。では、ならばチューリッヒで決定……なのか。その前に、今回はサイトのUIを見ておきます。

SBI損保

SBI損保は前回使って慣れているという点もありますが、特に不可思議なところもなくスムーズに見積もりが可能でした。分かりにくいところもありません。

チューリッヒ

最安値だったチューリッヒ。弁護士費用、ロードサービス、賠償責任保険について単価を見ると下記のようになります。なお人身傷害は外すことができず3000万円が自動的に付いてきます。また対物超過については、なし/50万/無制限を選べます。今回は無制限を付けました。

  • すべてなし 1万2480円
  • 弁護士付き 1万6390円 (+3910円)
  • 個人賠償1億 1万5020円 (+2540円)
  • ロードサービス 1万3730円 (+1250円)
  • 全部入り 2万0180円 (+7700円)

三井ダイレクト

三井ダイレクトは今回見積もりを取った中でもUIはベストのサイトです。保障のありなしがビジュアルで明確に判別でき、見積もり結果の呼び出しもスムーズ。ただ、3つ出てくる見積もりプランの表示がよろしくない。これを押すと、横に広がって詳細が出てくるのですが、これによって誤クリックを誘発してしまいます。問題はそれくらいでしょうか。

 

三井ダイレクトの場合、人身傷害は外せますがロードサービスは基本セットに含まれています。また個人賠償は無制限です。対物超過については50万円が上限でした。

  • すべてなし(人身傷害、ロードサービス付き) 1万5060円
  • 人身傷害なし 1万3810円 (▲1250円)
  • 弁護士付き 1万9610円 (+4550円)
  • 個人賠償無制限 1万7330円 (+2270円)
  • 全部入り 2万1880円 (+9400円)
  • 全部入り(人身傷害なし) 2万0630円 (+5570)

チューリッヒと比べると、同条件ならチューリッヒのほうが安く、弁護士費用も三井ダイレクトのほうが高くなっています。唯一、個人賠償が金額無制限なのにチューリッヒよりも安い。そして、人身傷害を省くことができるので、チューリッヒと450円差まで縮まる感じです。

 

アクサ

アクサはダメでした。まずPCで見ているのにスマホ向けのようなデザイン。にしては文字が小さく読みにくいですね。さらに、無駄な絵がたくさんあるのに、重要なことである保障内容がとてもわかりにくくなっています。

 

これだけで不安満点。UIUXがスムーズなところはちゃんとITに投資していて、例えばその後何かあったときのやり取りでも安心だと思っているからです。これは大手企業なら安心というものではなく、老舗の大手ほどITを使いこなせていないところが多い印象です。

セゾン(おとなの自動車保険)

セゾンの特徴は、項目ごとにプラス料金が明示されていることです。補償を付けたり外したりして比べればプラス料金は分かるのですから、最初から書いてくれるとわかりやすい。情報開示に好感が持てます。

ソニー損保

 

JA共済

バタ臭く使い勝手が思想的にイマイチだったアクサに対して、如実に技術力のなさが出てしまったのがJA共済です。なんといっても、クルマの型式を入れても「ありません」と出てくる。これは、今回見積もりした中では唯一です。

 

ほかにも入力項目が変なエラーになることが多く、一昔前のECサイトのようです。これでほかよりも大幅に安いなら考えなくもないですが、使っていてストレスを感じるサイトを放っておく企業姿勢には賛同できません。

今回の選択

ということで、求める補償は三井ダイレクトのものが最もマッチするのですが、最安(しかも人身傷害もついている)のチューリッヒを今回選択したいと思います。チューリッヒはロードサービスが別オプションなこともあり、力を入れているようです。

 

レンタカー費用やキャンセル保険がセットになっているのはありがたいかも。

 

実は、最初はこのくらいの差であれば、以前加入したこともある三井ダイレクトを選ぼうかと思っていました。ただ、これは「慣れ親しんだものを評価する」というバイアスだとふと思ったわけです。

新しいものを積極的に選ぶか、慣れているものを積極的に選ぶかは、その人の考え方が反映されます。そして年を取るほど保守的になって、慣れているものを選んでしまいがちなのですが、ちょっと待てよ。ぼくのモットーは、常に新しいものにチャレンジするじゃなかったか? と思い出したわけです。あぶないあぶない。つい年寄的な考え方に引き込まれるところでした。