FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

2023年4月の投資成績とポートフォリオ ヒストリカルハイにはまだ遠く

毎月恒例の投資成績コーナー、タイムラインでは皆さんYHとかヒストリカルハイとか、威勢のいい言葉が並びますが、九条の成績はどうだったでしょうか?

資産全体は+1.7%

厳しかった2022年とはうってかわり、景気への不信感は漂っているのに相場は堅調です。資産は先月から1.7%増加しました。年初からだと9.88%の増加。かなりいいペースです。

でもまだまだヒストリカルハイには遠い。これまでの資産額最高値は2021年10月。その額と比較すると、まだ89.9%と10%減少している状態です。

通貨の状況

といっても資産増加のけっこうな部分が為替の影響によるものです。僕は総資産の39%がドル建てで、円建て資産の一部もドル資産に投資していますので、かなり通貨エクスポージャを取っています。そのドル円為替は、先月の132.78円から136.31円へと4円弱下落しました。

為替は2.66%円安に振れており、この円安効果を加重平均すると、総資産を1.04%押し上げる効果がありました。というわけで、1.7%の資産増も、そのうち1%は為替だということです。

 

資産内の通貨別比率は次の通りです。

 

ポートフォリオ全体の配分は下記のようになっています。東小岩は不動産です。

セグメント別リターン

では、一段ブレイクダウンしてみていきましょう。現金およびマーケットニュートラルの短期売買を行う「オルタナティブ」、金と仮想通貨の「ヘッジ」、太陽光と不動産の「リアルアセット」、そして「株式」「債券」の5つのセグメントでチェックしていきます。

 

4月は、リアルアセットこそ0.5%の減少でしたが、ヘッジ/株式/債券がそれぞれ4%超増加しました。年初来でも二桁リターンを出しており、いい感じです。

セグメント別の比率は次の通り。現金が2.2ポイント減少して、代わりに債券が1.4ポイント増加しています。4月も債券をけっこう買いましたが、5月も引き続き買っていきたいと思います。

4月の売買

さて4月の売買は次の通りです。

  • 各証券会社クレカ積み立て(楽天証券(キャッシュ/カード)、SBI証券、マネックス証券、カブコム証券、tsumiki証券、CONNECT証券)
  • IS米国債20年ヘッジ の購入
  • C3.ai(AI)

IS米国債20年ヘッジとは【2621】。米超長期債であるTLLを為替ヘッジして東証に上場させたものです。売却は特にありません。C3.aiはエンタプライズ向けAIミドルウェアを提供する企業です。

株式セグメント+4.4%

セグメントごとに見ていきましょう。株式セグメントは+4.4%と好調でした。中身を見ると次のようになっていて、全般に好調なもののグロースが大きく伸びました。

はて、グロースってそんな好調だったっけ? と思ったら、これはひとえにMetaです。メタバースへの注力が低評価だったMetaですが、リストラとAI再フォーカスを打ち出したところ、投資家へのウケはいいらくしく、4月だけで13.4%の上昇。年初来では99.7%と倍になっています。

なんかこのMetaの伸びを見ると、全部売らないで良かったという思いと、あのとき半分売るんじゃなかったという機会損失が両方押し寄せてきます。なかなか株は難しい。これまで、売ってよかったと思う株は全然ないのに、売らなきゃよかったと感じる株が多いのは、逃した魚は大きい的なバイアスでしょうか。

債券+4.0%

債券は4.0%の増加でした。とはいえ、債券はほぼすべてドル建てなので2.66%分は為替です。つまり1.34%が賞味上昇ということです。

直近の金利がどうだったかというと、ほぼ横ばい。株だけは上昇していますが、金利は3月にがくっと落ちたものの、そこからまたジワリジワリと上がってきています。ちなみ、逆イールドは相変わらず。

そんななか購入したのは【2621】。TLTの為替ヘッジ版です。本家TLTでも良かったのですが、

  • 円安は続かない。中期では円高の流れ
  • 金利は年末から年明けにかけて下がる
  • 株高は続かないかもしれない。クラッシュの可能性も

という相場間の中、為替に影響されない米長期債に妙味があると思い、購入です。あとは手持ちのドルがそれほどなくて、ドル転する気にもならず、そのため円で買える債券がよかったといったところ。

 

先月のSHVに続き、2621の購入で債券セグメントのポートフォリオは次のようになりました。

リアルアセット▲0.51%

他の資産が好調な中で、微減だったリアルアセット。これは太陽光が安定している中で、不動産の評価額が3.5%ほど下落したせいです。

ではなぜ不動産の評価額が下落したのか? これはまさに金利上昇が理由です。ぼくの不動産は、金利水準は高いものの30年で出してくれたものです。ところが、その金利が毎年上がり続けています。

 

同じ変動金利といっても、住宅ローンなどは短期プライムレートに連動するので、このご時世でもほとんど変化がありませんが、投資用不動産の場合、長期プライムレートに連動するものがけっこうあります。

 

日銀の長短プライムレートをチェックすると、この数年はかなり長期プライムレートって下がってたんですね。2020年までは1%を切っていました。それが22年以降急上昇して現在は1.4%まで上がっています。

銀行の貸出金利は「長期プライムレート+◯%」という形が多く、これによって返済額が増加する形です。返済が増えれば収益が減少するので、DCF評価額も減少します。それを反映させた形です。

 

なお太陽光の現況は下記にまとめています。

www.kuzyofire.com

ヘッジセグメント+4.1%

金現物とクリプトからなるヘッジセグメントは4.1%の増加でした。年初からは66.2%増と、ポートフォリオを牽引しているアセットクラスです。内訳を見ると、BTCとETHの両方とも好調。ただ金も0.9%上昇していて、年初来+10%。これも全然悪くありません。

PoSに移行したEthereumですが、ロックしていたETHの引き出しがついに可能になる上海アップデートが4月12日に成功しました。これを受けてETHも大きく値上がり。

ポートフォリオのバランスとしては、次のとおり。ヘッジセグメントの中で、ETHが最も大きいポーションになっています。

オルタナティブ▲2.8%

現金同等物を中心に優待クロスやらIPO、分売、レンディングなど比較的ローリスクの元本確保系の投資を行うオルタナティブは▲2.8%。何か特別なアクションを行ったわけではないので、配当落調整金などのタイミングのズレでしょう。先月は+6.5%だったのでまぁそういうことです。

 

債券などの買付で多少オルタナティブ≒現金比率は減少しているものの、それでも比率は15.7%。もう1%くらい減らしてもいいかな? という感じ。

今後の方針

相場観は引き続きここに書いたとおり。そのため購入したいものも変わらず、

  • 債券
  • AI関連銘柄
  • 全世界株式

です。債券についてはヘッジ付TLTである2621を購入中。全世界株式についてはクレカ積立で毎月35万円ずつ購入中です。AI銘柄は、C3.aiを購入したものの、購入直後に不正会計疑惑で株価が急落し、40%超も下落するというとんでもない事態になっています。そのほかのAI銘柄購入も検討しているのですが、まだ実行に至っていません。

各セグメントは以下の目論見書に従って運用しています。

また計算上の注意点は下記です。

  • このポートフォリオには、生活防衛資金、401k、各種貯蓄性保険、年金、家族の資産は入れていません
  • 株主優待は現金化したもの以外、資産計算していません。取得コスト分だけ資産にマイナスの影響が出ています(ここは今後検討です)
  • 含み益も資産として計算されているので、ここから税払いが発生する場合があります
  • 法人と個人の資産を合算しています

 【2023年3月の成績とポートフォリオ】

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