FIREした人たちが集まると定番で出てくる話題に「何にお金を使うか?」というのがあります。サイドとかバリスタとかは別として、FIを達成してREした人のほとんどは、こういう心境になっている人が多い。今回、FIREされた人たちとのランチでも、この話題が出ました。
昼からスパークリングのボトルを。
先日、エルさん、無常さん、MISAさんとFIREランチをごいっしょしました。そういう属性の方たちなんで、ついついスパークリングワインのボトルを注文(写真を取り忘れました)。あ、ビールも飲みました。いい感じにほろ酔いのお昼でした(僕ばっか飲んでた気もしますけど)。
サラリーマンではなかなか実現できない、こういう会ができるのがFIREすることの良さですね。
何にお金を使うか?
さて、このランチの話題の一つが「何にお金を使うか?」でした。僕自身もこれにはいつも頭を悩ませていて、同じように悩む方が多いのはなんらかFIREしている人の共通点なのかもしれません。
世間のお金持ちというと、まぁ優雅な生活をしていて湯水のようにお金を使っている人もいますね。これはお金持ちの特権であって、それはそれで楽しい生き方なのでしょう。ただ思うのは、こうした人達はFIREなんて絶対目指しません。どっちかというと「もっと稼いでもっと使うぞ!」というタイプ。お金は天下の周りものというくらいに、ガンガン使う人が多い感じです。
一方でFIREされた人は、ある意味、こういう経験を乗り越えた先に生きている感じがあります。よく言えば老成している。悪く言えば枯れた(?)感じでしょうか。ぼくだけかもしれませんけど。
欲しいクルマもだいたい買って乗り回したし、ブランド品の時計とか服とかそういうのも一通り試したし、少なくとも見栄的な何かはさっぱり不要。「そういうの、もういいよ。お腹いっぱいだし」というのが、僕の心境です。
旅行、住居、エンタメ
ではそうした中で何にお金を使うのか。出てきたのが旅行、住居、エンタメでした。
旅行はイメージ付きやすいですね。死ぬまでに資産を使い切ろうと説く『DIE WITH ZERO』では、思い出になるような経験にお金を使おうといいます。お金の価値は年齢によって違っていて、同じ内容の経験でも年を取るほど色褪せる傾向にあります。旅行などの経験にお金を使うのは、いい使い方ですね。
もう一つ多かったのが住居でした。ご家族の成長ということもあり、新居を買われる方も。正直FIREすると住宅ローンが組めなくなるため、家を買うのはかなりハードなぁ……と思って半ばあきらめていたのですが、現金で買うということでした。なるほど。確かに現金で買うなら問題ありません。家のように担保価値が大きいものなら、つい借り入れしないと損な気分になってしまう僕のほうがおかしい感じですね。
そして、映画やゲーム、スポーツ観賞、コンサートなどのエンタメも定番だといえます。特に「推し」系は、時間の自由があってお金も使えるとなると、どこまでも推せる感じ。これもいいですね。
無常さんが、森博嗣氏の書いた『お金の減らし方』をベースに、
私自身は、森氏の主張を少しアレンジして、「必要なことはなるべく少なく、好きなことはなるべく多くお金を使う、それ以外の無意味な支出は限りなくゼロにする」というのを「お金の使い方」の基本方針にしてます。
とおっしゃっていて、これは理想的な使い方かも。と思いました。人生を有意義に生きるには、必要なものを買うよりも、一見贅沢品で不要に思える欲しいものにお金を費やしたほうがいいともいえるのです。
ちなみに若い頃『なぜ安アパートに住んでポルシェに乗るのか』を読んで、なるほど!と思ったのですが、お金は見栄のためではなく本当に欲しいものに使うということに確信を持つことにつながりました。
さて何に使うか?
さてでは自分自身は何に使うか。旅行、住居、エンタメはおっしゃるとおりで、ここについては基本的にケチらずに使っていこうと思っています。ただ、ものすごい贅沢旅行がしたいわけでもなく、そもそも旅行好きというわけでもないので、海外に行くにしても年1回くらい。エンタメはそこまで推せる対象がみつかっておらず、かかる費用にも限度があります。
となると住居なわけですが、うーん。現金で買うというのはさすがに勇気がいりますね。都心の大きな家が必要だとしても、子どもたちが巣立つまでの数年間くらい。賃貸でもいいかな? というのが今の実感です。そのうち、狭くても便利な駅前とかのマンションを現金で買ってもいいですね。
さてそれ以外は? というと、やっぱり寄付を真剣に考えたい。今回のランチでも、みなさんいろいろと寄付をしてるんですね。ただあまり表立っては表明していない。ぼくも、これまで東日本大震災への義援金とか送った経験はあるのですが、なんとなく表立って「寄付しました!」みたいにいうのが憚られました。寄付を偉そうに自慢してるんじゃねーよ!みたいな感じがあって。
でも、思いつきではなく定常的に寄付をするとなると、どんな観点でどこを選び、どのように寄付をしたかという情報は本当に少ない。探してもそういった「ぼくはこういう観点で寄付をした」というコンテンツが見つからないのです。であれば、僕の経験を書いていくことも価値があるのではないか。寄付をしたいけど、どうしたらいいか分からないという人の参考に、多少はなるのではないか。そんなふうにも思ったりするのです。