確定申告真っ盛りの2月末ですが、皆さまはもう提出を終えたでしょうか? ぼくは家族の還付申請は1月中にさっさと終わらせたものの、自分の確定申告についてはズルズルと時間がかかっています。個人事業の青色決算書を作らなくてはならないからです。
九条の個人確定申告の構造
ぼくは法人を2社持っていますが、こちらの確定申告は税理士にお願いしています。一方で、個人の確定申告はずっと自分でやってきました。ただ、このところかなり複雑になっているんですよね。
九条の収入の構造は下記のようになっています(参照)。
- 個人事業(フリーランスで活動しているもの+ブログ系収入。青色申告)
- 給与収入(自分の法人からの給与)
- 雑所得(ビットコインや法人への自動車貸与など)
- 株式収入(損益通算のために一部を申告
- 分離課税雑所得(FXや先物、オプションなど)
今年、最も重いのはやはり個人事業。青色申告を行うために複式簿記の決算書を作成しなければならないからです。ぼくが勤めていた会社を退職したのは2023年の夏でした。そのため2023年の確定申告は額もごくわずかで、多少戸惑うことはあったものの比較的スムーズに進みました。
しかし2024年は、個人事業を1年間フルで実施した年です。さすがに取引先も増えてきて、相当面倒になりました。そうそう、昨年取引があった企業は計12社。ものすごく多いわけではないのですが、それぞれ事務スタイルが違うので、さすがに戸惑うわけです。
マネーフォワードクラウド確定申告を利用
さて、個人の確定申告を行うには、まず青色申告決算書一式を作成しなくてはなりません。これは入出金データや請求書、領収書などを元にして仕訳を行い、それを会計ソフトの力を借りて作成します。
2024年分も、昨年同様マネーフォワードクラウド確定申告を使いました。入ったプランは月額1408円のパーソナルミニ。ここにデータを入れて仕訳を修正していけば、勝手に決算書が出来上がるというものです。
さて、どんな流れか改めて見ていきます。ぼくは確定申告が終わるとマネーフォワードクラウド確定申告は課金をストップしてしまい、毎年1ヶ月分しか有料課金をしません。でもアカウントは残っているので、前年のもろもろを引き継げるんですね。
そして、下記の「申告情報」から始まるそれぞれを入力していけば、基本となるデータがまとまります。
申告情報
まず申告情報については下記のように入力します。
- 事業所得や不動産所得を申告
- 青色申告(特別控除65万)、スマホアプリで提出
- 仕訳履歴保存機能 不要
- スキャナ保存機能 不要
- 消費税の申告 免税
- 基本情報
- 配偶者、家族や親族 不要
- 還付先口座 公金受取口座
売上
続いて売上については、年間取引額が多い取引先を入力します。最大4件です。
定額減税
処理が複雑だといわれる定額減税も、一応ここで入力します。ただ、あとで思ったのですが、ぼくはマネーフォワードクラウド確定申告では青色申告決算書を作るだけで、決算書の内容を国税庁のアプリに手作業で転記するので、細かな情報は不要だったかも。だって、結局再入力することになるので。
問題の仕訳の流れ
では問題となる仕訳の流れです。仕訳の元データはマネーフォワードMEの入出金情報を使います。あらかじめ「確定申告」にチェックを入れておけば、勝手に仕訳に取り込まれるので、すっごく便利なんですね。
ただ、入出金データと仕訳データはイコールではありません。それを補正する作業が必要なのです。その一覧がこちら。
- 雑所得の費用を削除(車両レンタル事業など)
- 高額なブツを固定資産登録→減価償却を仕訳に
- 家事按分を登録する
- 売上を調整
- 入金データをスプレッドシートで並べて、源泉税を計算
- 入金データごとに仕訳編集→源泉税を追記
- 未入金案件(12月納品分)についてはMisocaのデータから仕訳作成(売掛金に)
まず、雑所得用の費用を削除します。というか、雑所得関連の費用は個人事業の経費にはできないので、最初から「確定申告」チェックを付けなければよかった。
次に高額な物品を固定資産に登録します。価格が10万円以上のもので、クルマやPC、ソフトウェアなどが該当します。ただ、青色申告をしていると、少額減価償却資産の特例というのがあって、30万円未満のものなら一括で普通に経費計上が可能です。ただ1年につき300万円が上限なので、個人事業はともかく法人だと額がたりないかもしれません*1。
続いて家事按分です。マネーフォワードクラウド確定申告には按分機能があって、家事系の費用をとりあえず登録し、該当科目に対して比率を設定すれば、その分を家事按分経費として仕訳に設定してくれます。ぼくの場合、光回線などについては按分。仕事用に使っているスマホの回線は全額経費計上などと調整しています。
さて、ここまでは意外とスムーズ。経費関係は全部マネーフォワードMEから取ってくるので、別途記帳する必要がないのです。クレジットカード/銀行口座→マネーフォワードME→マネーフォワードクラウド確定申告という、この流れは最強です。
ただ問題もあります。それは意外なことに売上の処理。何がどう問題なのかは後編にて。
*1:まぁぼくは、個人事業と法人Aと法人Bがあるので、うまく購入場所を変えれば年間900万円まで行ける感じですけど。