FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で自由主義者、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

トランプショックで悲壮感 何が精神的ダメージに繋がるのか

このところ、株クラの方々とお会いする機会が連続してありました。都度話題に出るのが、株価の不調のこと。「これだけ下がった」「私もこんなに下がった」などと互いに下落を報告し合うのですが、けっこう悲壮感が漂っていますね。今の感覚を記しておきます。

株も債券も全部ダメ

下記は年初来のS&P500、NASDAQ100、日経平均と、米超長期債(TLT)、金の円建てチャートです。4月頭のトランプショックで株も債券も大きく下落しましたが、実は株は2月から下がり始めていたこともわかります。

直近は一進一退で、急激に上がったと思いきや再び下がるなど、ボラタイルな相場が続いています。(ぼくもそうですが)年初に一括でNISA口座を埋めた人はもれなく含み損になっているので、がっくし来るのもわかります。

驚くほど平静

当然ぼくの資産額もすごい勢いで減っていて、正直マンションが一部屋買えるくらい下がっています。下落率でいえばリーマンショックやコロナショックなど過去のショックのほうが大きかったのですが、資産額の成長にともない下落額は過去イチの大きさです。

 

では、夜眠れなくなるとか相場が気になって仕方ないかというとそんなことはなくて、「わーまた下がった!www」くらいの、あたかも自分では投資をしない経済評論家のような心持ちで市場を眺めています。ちょうど先週引っ越しでバタバタしていたというのもありますが、相場とか株とか見ている場合ではないという感じです。

 

これはトランプ相場だから……というわけでもなくて、実はコロナショックのときもそうでした。あのときは家族でスキー旅行に行っていて、温泉に浸かりながら「なんか今日もかなり下がったみたいw」なんて横目に見ていたのですが、そのときも「すごい下落!お祭りだ!ギャーwww」みたいな感じで、悲壮感はなかったんですね。

 

今回も「おー減ってる減ってる」くらいで、別に精神的ダメージを受けているわけではないのが面白いところです。

投資で夜眠れなくなることもある

では九条は損失に対して精神的に強いのかというと、全然そんなことはありません。顔眠れなくなった相場や投資を思い出すと次のようなものが思い出されます。

  • VIXショックで追加入金してもしても下がったとき
  • 日経先物のショートでアテが外れ、10万円くらい含み損になったとき
  • 楽天の大口獲得のためのクロスでミスって、1500万ポジションを片持してしまったとき
  • 太陽光発電のローンは組んだが稼働はまだで、1億弱の借金をしたとき

こう見ると、どんな投資が精神的にくるのかがぼんやりと見えてきます。

 

一つは、想定したシナリオと異なる方向に相場が動いたとき。日経先物ショートのときなどがまさにそうで、短期で売買して利ざやを取るはずが逆に動いてしまい、さっさと損切りすればいいのに、騙され騙されじわじわ損失が拡大するような場合です。あ、これよく聞く「投資で眠れなくなった」話そのものですね。このときの損失は確か10万円くらい。この赤字の損失額を見るのが本当に辛かった。夜布団に入っても、相場が反転していないかと気になってしまい、なんども目が覚めてしまい、株価のチェックばかりしていました。

 

2つ目が、けっこう大きな金額を投じ、かつ簡単には手仕舞いできない、長期のポジションのときです。稼働前の太陽光がそれでした。稼働が始まってキャッシュが入ってきてローンの返済も始まれば、何の不安もなくなったのですが、そこまではけっこうドキドキでした。

 

このときは試算になにか穴があるんじゃないか、どこかで大きな見落としがあって、実は全然儲からない投資なんじゃないか……など、何度も悩みました。もちろん経験不足が招いたものなのですが、知らないことが不安につながり、そのせいで夜目が覚めるというのはあるのです。

なぜ今回の下落では平穏無事なのか

では翻って、なぜ今回のトランプ関税ショックでは特に精神的にダメージが来ていないのでしょうか。

 

一つは、このくらいの下げは想定内という点です。そもそもインデックス投資というのは相場全体の下落局面では当然大きく下がるもので、よく言われるようにリーマンショック時には半値まで下がりました。これが世界大恐慌のときのように89%も下がると、さすがに焦るような気もしますが、すでに50%減くらいは想定内なわけです。

 

ところが今回のトランプ関税ショックはたかだか20%程度。このくらいの下落は心が揺れるほどはありません。インデックス投資もAI技術への投資も、10年スパンの長期で成長を期待するもので、その間には当然下落することもあります。この程度の下落は想定内だということです。

 

2つ目は、僕がGoogleやMeta、Amazonなどベータの大きい銘柄を複数所有していて、さらにビットコインやイーサリアムのような仮想通貨も保有していることも影響しています。というのも、こうしたハイテクグロース株や仮想通貨は、インデックスなんて目じゃないくらいの変動をするからです。

 

ビットコインなどは半値を超えて3分の1、4分の1になることもたびたびでした。今回、ビットコインは最高値1700万から一時1100万円まで下がりましたが、わずか600万しか下がっておらず「あれ?全然下がらないね?」という印象なのです。

 

そもそも想定内の出来事で、しかも普段のアセットクラスの変動幅に比べると極めてマイルド。それが僕が今回全然資産の減少を気になっていない理由でしょう。それにしても、絶対額を見ると驚きました。そしてそれに何も感じていない自分にも驚きました。

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