FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で自由主義者、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

住所変更のダメUIと、今回見つけた最高のUI

引っ越しをすると必須なのが住所変更です。ところが住所変更のやりやすさはサービスによって相当に違います。よくあるダメパターンと、今回発見した「なかなかやるな!」というナイスUIをいくつか見てみます。

全角しか受け付けない

まず誰もがハマる落とし穴としては、住所はすべて全角でないと受け付けないというものです。つまり「東京都千代田区千代田1-1-1」だと「1-1-1」が半角なので受け付けないというサイトがけっこうあります。

 

では「1−1−1」打ってそれをIMEで全角に変換した「1−1−1」ならどうかというと、これもダメというサイトがけっこうあります。「−」が受け付けられないそうで「ー」でないとダメだというのです。ほんとにとにかく面倒で、かつ何度も受け付けられないとイライラしますね。

 

実のところ半角を全角に自動的に変換することは技術的には容易で、実際今回住所変更を行ったサイトの8割以上は半角で入れても自動的に全角に変換し、最後にユーザーに確認を求める仕組みでした。ところが今でも2割くらいはユーザーに全角入力を求めます。

郵便番号から住所自動入力

最近増えてきているのが郵便番号を入れると住所の一部が自動入力される仕組みです。「〒100-0001」と入れると「東京都千代田区千代田1−1」まで入力されます。これはもう標準搭載に近い……と思いきや、たまにダマシのようなサービスもあります。

 

例えばこちら↓。郵便番号を入れて「郵便番号検索」を押すとなんとなく住所が自動入力されるような気がするじゃないですか。ところがこちらのサイトが表示されるだけで、入力された住所から郵便番号を自動で入れてくれるわけでもないのです。

電話番号のハイフン

住所と同時に変更を行うことが多いのが電話番号です。ところでここでも「ハイフン必須」とか「ハイフン不要」というフォーム形式のものがけっこうあります。電話番号は実際には「ただの数字列」で扱えばいいのに、開発側が「読みやすい形で保持したい」と思ってハイフン付きのままDB保存していることがあるようです。そのため、「正しい形式で入れて」と入力者に丸投げされるわけです。

 

実のところ、数字は全角でも半角でも受け付けて、数字以外の記号はすべて削除してDBに保存すればほぼ問題は起きないでしょう。toHalfWidth + regex で済む処理を古い仕様や設計者によるUX軽視のためにそのままになっているわけです。

 

もっとも楽天銀行の法人口座のように「固定電話しか受け付けません」として弾かれるフォームもある(いまどき固定電話のみってどうなの?ちなみに050のIP電話は通る)ので、場合によってはもっと複雑な処理が必要なのかもしれませんが。

PCでの処理なのに写真撮影を求められる

住所変更の際、入力だけでは終わらず書類を求められる場合があります。

  • 銀行:基本入力だけでOKだが、ID提示をもとめられる場合も
  • カード:基本入力だけでOK
  • 証券:基本、ID提示が必要。さらに追加がある場合も

銀行の場合、純金積立をしていたり投信口座を開いていたりすると法令でIDカードによる住所確認が必須になるようです。またそうでなくても、GMOあおぞらとみんなの銀行はIDカードのアップロードが必須でした。そして店頭で手続きする場合は基本IDカード提示が必要です。

 

証券は基本的にIDカードのアップロードが必要です。そこで問題になるのがアップロード方法です。免許証やマイナンバーカードの写真を単にアップロードすればOKなところもあれば、eKYCをやりなおさせるところもあります。カードの厚みを撮影させ、自撮りして顔をよこに傾けたりするあれです。法令上、住所変更だけならeKYCは不要だろうに、おそらく本人確認プロセスを一元化したいのでしょう。

 

通常eKYCのプロセスでは、PCから手続きする場合、状態を保ったままスマホに手続きを移行させる仕組みを取ります。QRコードを画面に表示させ、スマホでそれを読み取ることで一時的にスマホ側でeKYCを進められるようにするのです。ところが今回、1社はそうなっておらず、PC側で撮影画面が立ち上がり、これどうするんだ? となったところがありました。これはテストケースが漏れているか、実運用上への配慮がないということでしょう。

GPSで住所入力に感動した

3年前の引っ越し時に比べると、上記に書いたような住所変更のダメっぷりはかなり減って、いずれのサイトもユーザー体験を損なわないように色々工夫されるようになりました。世の中は少しずつ摩擦がなく良い世界になっているようです。

 

そして今回、かつてないほど便利な住所変更のUIを見つけました。「ALBUS」という写真プリントサービスです。住所を入力する際の画面がこちら。「現在地から入力」というボタンがありますね。

ここを押すと、GPSを使って現在地を取得し、そこから候補を複数提示してくれます。「千代田区千代田1−1−1」「千代田区千代田1−1−2」みたいな感じ。その中で正しい住所を選ぶと、郵便番号を含めてフォームに入力されます。な、なんて楽なの!

 

もちろん自分がいまいるところの住所しか入力できないという制約はありますが、住所変更なんてほとんどの場合は自宅でやるものです。そして手入力したければもちろんそれも可能です。

 

いやはや、このUIは初めて体験しましたが感動するくらいの出来でした。PCでも現在地の取得は可能なわけで、もう少しこの方式が普及するといいなと思ったわけです。

 

www.kuzyofire.com

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