住信SBIネット銀行が、2026年5月から顧客ランク「スマートプログラム」を改定すると発表しました。ランク判定条件だけでなく、ランク特典も変更する大リニューアルです。ネットは「改悪!」の声で溢れていますが、一部条件については改善したところもあります。
- スマプロランクが大改定
- 無料5回のシルバー/ランク2相当
- 無料10回のゴールド/ランク3相当
- 無料15回のVIPが新設
- 無料20回のプラチナVIP
- カードホルダーにとっては改悪、それ以外は改善
- 還元率は達成が容易に
- 改悪とばかりは言い切れない
スマプロランクが大改定
スマートプログラム、通称スマプロランクが2026年5月から大きく変わります。これまでランクによってATM無料利用回数と他行宛振込手数料の無料回数が決まっていました。

無料5回のシルバー/ランク2相当
そして、これまではパスキー認証のスマホアプリ「スマート認証NEO」を使うだけで、ランク2となっていました。それが、新条件ではランク2相当の「シルバー」になるためには月末の預金残高50万以上または給与受取または口座振替1件以上が必要になります。

これをもって「改悪」と呼ばれているわけですが、まとめるとATMおよび振込5回を達成する条件は次のいずれかとなります。
- スマート認証NEO(従来)
- 月末預金残高50万以上(新)
- 給与・賞与・年金受取(新)
- 引き落とし1件以上(新)
給与受取や引き落とし1件以上というのは、メイン口座として使えば発生するのが当たり前なので、いってみればメイン口座として使う場合という条件に変えたといえそうです。逆にいうと、メイン口座として使うなら達成しないほうがおかしいですね。
無料10回のゴールド/ランク3相当
続いてはATMや振込無料回数が10回となるランク3、新ランクゴールドの達成条件です。
ランク3の達成条件はちょっと複雑で、下記から合計3点を得る必要がありました。ほとんど資金を要しない組み合わせとして、数円の外貨預金(1点)+SBIハイブリッド預金(1点)+数円の純金(1点)なんて裏技もありましたが、全体としてはそこそこハードルがありました。

一方で、新条件のゴールドについては、下記のいずれかでOKです。給与受取と引き落とし1件以上で達成なので、正直、従来のランク3より達成条件は緩和されました。正直、このランクの達成については改善で、かつメインバンクとして使っていれば基本クリアできるものだと思います。
- 月末預金残高100万以上(新)
- 給与・賞与・年金受取+引き落とし1件以上(新)
ただ、「ミライノカード Travelers Gold」ユーザーは、従来自動的に最上位のランク4(新ランクでプラチナVIP)となっていたのに、新ランクではゴールドです。ここは明確な改悪だといえますね。
無料15回のVIPが新設
そして無料回数15回のVIPランクが新設されました。達成条件は預金残高500万円以上となっています。また、「ミライノカードPLATINUM」や「ミライノカードGOLD」ユーザーはVIP相当になります。
これまでこの2枚のクレカを持っていれば、自動的に最上位のランク4(プラチナVIP相当)になっていたので、カードホルダーにとっては明確な改悪です。
無料20回のプラチナVIP
では最後に無料回数20回の最上位ランク、プラチナVIP、従来のランク4です。こちらの達成条件は下記のいずれかです。
- 外貨預金・仕組預金500万以上(従来)
- 外貨預・金仕組預金300万以上+住宅ローンまたは資産形成ローン(従来)
- プラチナデビットカード保有(従来)
- ミライノカード Travelers Gold保有(従来)
- ミライノカードPLATINUM(JCB)またはミライノカードGOLD(JCB)保有+口座引落(従来)
- 預金残高1000万以上(新)
外貨預金・仕組預金で500万以上と、預金残高1000万以上のどちらがハードルが高いかは考え方次第ですね。ただこれまでは各種カードの保有でランク4となっていたのに、それがなくなりました。カードホルダーにとっては、全体的に改悪だということが分かります。
カードホルダーにとっては改悪、それ以外は改善
以上をまとめたのが下記になります。

全体でいうと、シルバー(ランク2)の達成条件は少し上がりましたが、メイン口座として使うなら何も考えずに達成する程度の条件です。そしてゴールド(ランク3)の達成条件は、給与受取と引き落とし1回でOKなので、実質的に緩和されました。
ただし各種カード保有者にとっては明確に改悪です。従来は簡単にランク4(プラチナVIP)になれていたのに、新条件では新設のVIPにしかなれません。そして「プラチナデビット」に至っては、従来ランク4になれたのに新条件では何の特典もなくなりました。
そしてプラチナVIP(ランク4)については、カード保有以外の達成が難しかったのが、残高1000万円でいけるようになりました。これは改悪とも改善とも難しいところです。
というわけで、これまでスマホさえ持っていれば無料回数5回までいけたのが、今回の改定では引落など、ある程度銀行として使ってくれという形に変わりました。ここは改悪といえば改悪です。一方、無料回数10回のランクは、給与を受け取って引落があれば達成となるので、これまでよりも達成が容易になりました。ただサブバンクとして使っていた人にはハードルが上がったと言えるでしょう。
還元率は達成が容易に
そして今回、デビットカードの還元率のランクと一体化されたのが大きな変更です。住信SBIネット銀行では、デビットカードの還元率に力を入れていて、ランクに応じて1.25%〜最大2.5%還元まで行っています。これまでこの還元率は、預金残高に応じて決まっていましたが、それが新スマプロランクに統合されました。

これまで、1.5%以上の還元率を得ようと思うと、とにかく預金残高を積み増すしか方法がなかったわけですが、これが大改善です。
給与を受け取って引落が1回あればゴールドになり、そうすると1.75%/1.5%還元になります。これは他の高還元クレカに比べても十分な競争力があるデビットだと思います。
極めつけはVIPでしょうか。ミライノカードPLATINUMかミライノカードGOLDを持っていればVIPになり、デビットカードの還元率が2.0%/1.75%にアップします。これは相当な還元率だといえるでしょう。
ただし1点気をつけなくてはいけないのは付与上限です。これまでデビットカードの還元は上限なしの青天井でした。ところがこの改定で「デビットカードの還元率上乗せ分は毎月10,000ポイントを上限」となりました。そのため、プラチナVIPのプラチナデビットの場合、2.5%還元なので利用額は最大で40万円/月。VIPのプラチナデビットの場合は50万円/月が最大利用額になります。
毎月百万円単位で利用していた層にとっては大きな改悪ですね。そこは注意です。
改悪とばかりは言い切れない
というわけで、住信SBIネット銀行をメイン口座として使っている場合は、今回の新ランクシステムは改悪とは言い切れず、どちらかというと改善された点のほうが多いのではないかと思っています。
ATM・振込無料回数は、対応クレカホルダーにとってはこれまで月20回が普通でしたが、それが15回に減ります。ここは明らかな改悪ですが15回あれば十分という感じもします。何より、提携ネオバンク各社は月5回程度の無料回数がついているので、いったん提携ネオバンクに資金を移動(振込無料)し、そこから振込をすれば、無料回数は相当に増やすこともできるという裏技もあります。
一方で、デビットの還元率は大幅にアップ。こうなると難しいことを考えず、ひたすらにプラチナデビットを使うのが、最大還元率を実現するポイントだといえるかもしれません。来年はプラチナデビットを真剣に検討します。