FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で自由主義者、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

2025年の3大ニュース 金利・首相・AI


年末になったので、2025年を振り返ってみたいと思います。株に限らず、さまざまな金融商品は、世の中のいろいろな要素に影響を受けるわけですが、2025年については、金利・首相・AIが大きな影響を及ぼしたと考えています。それぞれ見ていきましょう。

30年ぶりに金利が上がった

日銀は、2024年3月にマイナス金利政策を解除し、政策金利をゼロに戻しました。そして7月には0.25%に上げ、2025年に入ると1月に0.5%、そして12月には0.75%に利上げしました。

 

0.5%を超えるのは、実jに1995年以来ということで30年ぶりの金利水準です。つまり、多くの人がこの金利水準だった頃を知らないし、かつ金利が「上がり続ける」という世界がどんなものかもみんな知りません。

日銀0.75%に利上げへ、30年ぶりの水準に 19日金融政策決定会合 - 日本経済新聞

日銀0.75%に利上げへ、30年ぶりの水準に 19日金融政策決定会合 - 日本経済新聞

日銀は今後も追加利上げを行う意向です。植田総裁は、経済を熱しも冷やしもしない「中立金利」水準について1%〜2.5%という広い幅を言っています。一方で、民間では1〜1.5%程度をターミナルレートだと見ているようです。

 

今回、金利よりもインフレのほうが先行しているため、利上げで景気が悪くなったという感触はありません。企業業績も利上げが重しになるような感じは受けませんね。逆に、銀行などは金利上昇が追い風で、三菱UFJ銀行は金利上昇で年間500億円の利益押し上げ効果があると試算しています。

 

一方で、借り手の負担は高まります。住宅ローンもそうですが、ぼくのように投資用不動産のオーナーも、日々金利の上昇圧力によって利益が削られています。これまでが天国のようですね。金利を意識しなくてはいけない時代になったのが2025年です。

 

また預金金利も上昇を始めています。SBI新生銀行は来年1月9日から「SBIハイパー預金」の金利を0.5%にアップ(現在0.42%)と発表しました。みんなの銀行は1月30日から貯蓄預金金利を0.6%に引き上げる(プレミアム会員は0.8%)そうです。これまで、お金を寝かせて遊ばせておくなら株を買うか? というムードでしたが、だんだんと預金も意味が出てきました。こちらは2026年が本番でしょう。

 

そして個人向け国債は変動10年で1.23%まで上がっています。株の配当利回りがここと並んだら、配当目当てで株を買う人はいなくなってしまいます。このあたりも来年は面白くなりそうです。

高市早苗首相とドナルド・トランプ大統領

もうずっと昔のことに思えるかもしれませんが、米トランプ大統領が二期目の就任をしたのは1月20日のことでした。そこから「トランプ関税」など数々のトランプ砲を打ってきました。

 

一方で10月21日に国内で発足したのが、高市早苗政権です。安倍元首相の後継者を自認するとおり、財政拡張を押し出しました。公明党離脱でどうなるかと思われた政治基盤も、維新の会と連立することで現在安定した状況を保っています。

 

前大統領のバイデン氏も前首相の石破氏も、あまりパッとした政策を打ち出せず、よくも悪くもなにかが大きく変わるということのない政権だったのに対し、トランプ大統領も高市首相も、かなりいろいろな玉を投げ込んできそうです。

 

高市首相は、ハイプレッシャーエコノミー、要するに政府が税金を使って強制的に需要を作り出すことで、景気を拡大するという政策を打ち出しています。まず積極財政や家計支援で需要を強め、緩和寄りの金融政策を維持するという手法です。ただ、インフレ拡大や円安なども進む中で、どこまでこの政策を進められるのか。またそもそも労働力不足など供給に問題があるのに、需要を拡大させたら、起こるのはさらなるインフレではないか? など課題も尽きません。2026年の政策に期待でしょう。

 

さて、トランプ大統領の政策をどう捉えるか。まず共和党は本質的に小さな政府を志向する党で、経済的には規制緩和と減税を進める立場です。2025年には、減税の大型パッケージ(通称 One Big Beautiful Bill Act/OBBB)が成立し、2017年のトランプ減税の延長・恒久化に加え、チップ収入所得控除や残業所得控除、高齢者向け控除などが行われました。

 

ただし減税すると税収が減ります。CBOは推計として、このパッケージが10年で約3.2兆ドルの財政赤字増としています。政権は、歳出削減+EV税額控除の撤廃+外国法人課税に加え、トランプ関税を「減税の財源にする」と強く打ち出しています。

 

もっとも、多くのエコノミストや経済学者がいうとおり、関税は分かりやすくはあっても税収増の取り組みとしては筋が悪く、減税をカバーできるほどの税収が見込めないだけでなく、景気にも悪影響があります。関税は他の増税に比べて負担感が分かりにくいため、ステルス増税として打ち出しているのかもしれません。

 

またFRBに対しては、さらなる利下げを求めています。2025年に利下げが行われた結果、政策金利は3.5%〜3.75%となっていますが、トランプ大統領はさらなる利下げを要求しており、年明けには新たなFRB議長を指名する予定です。

 

こうした政権の政策はチグハグなところもあり、金利低下によってインフレ再燃を懸念する声や、関税などによって景気が悪化し、スタグフレーションという最悪の状態を予想する人もいます。

 

実際、2025年前半のGDP成長率1.6%のうち、0.8ポイントがAIインフラ・データセンター投資によるものと推計されています。いくつかの分析でも、AIへの投資がなければ、実質GDPはほぼ0%に近いと示唆されています。

fortune.com

2025年はAIの年

そして技術面でも経済面でも、2025年はAIの年だったと言えるでしょう。ちなみに、OpenAIのChatGPTは11月に3歳となりました。2022年11月に登場して大ブレイクしたChatGPTは、2023年春にGPT-4の登場で大ブレイク。生成AIブームが起きました。つづく2024年は、マルチモーダルと推論の年です。4oの登場で画像や音声の入出力が可能になり、秋のo1では初の推論モデルが、生成AIの新時代を開きました。

 

では2025年は? というと、実は大きなアップデートはなく、2月の巨大モデルGPT-4.5は今ひとつと言われ、満を持した8月のGPT-5では「4oを返せ!」運動が起きるなど、OpenAIにとって過去最大の失敗とまで言われました。

 

その後、GPT-5.1を投入するも、GoogleのGemini3に全ベンチマークで抜かれるという、初めてOpenAIがトップの座から滑り落ちたのが2025年です。その後、コードレッドの名のもとにGPT-5.2を投入し、再度王座を取り返しましたが、OpenAIにとって苦しかった1年というべきでしょう。

 

技術面で一段落した感のあった生成AIですが、2025年に大きく拡大したのがAIデータセンターです。2024年から、MetaやMicrosoftが「2025年はAI投資が大きく増える」と言い始めましたが、2025年はAIデータセンター投資の上振れが続きました。

 

主には、Microsoft、Amazon、Googleといったクラウドベンダーと、それにMetaを加えたいわゆるハイパースケーラー。そして、準大手だったOracleはOpenAIとの契約を取ってAIデータセンターに大きく投資を打ち出しました。

 

AI開発競争の主軸が、モデルの開発から演算能力の確保に移ったのが2025年です。OpenAIは、今後8年間で総額1.4兆ドルの投資コミットメントを歌っています。中核となるのが、ソフトバンクなどが大きく関わる総額5000億ドルのStargateプロジェクトです。

「OpenAIはこのすべてのインフラをどうやって賄うのか?」です。今年末には年率収益が200億ドルを超え、2030年までに数千億ドルに成長すると見込んでいます。今後8年間で約1.4兆ドルのコミットメントを見込んでいます。もちろん、これには継続的な収益成長が必要で、倍増するたびに大変な作業が必要です!しかし、私たちはその見通しに自信を持っています。

サム・アルトマン

https://x.com/sama/status/1986514377470845007

またAIエコシステムの拡大にともなって、ボトルネックも変化しています。2024年はGPUがボトルネックであり、NVIDIAは世界最大の企業となりました。2025年はデータセンター投資とともに、特に電力系がボトルネックとなりました。電力関係の企業の業績はたいへん好調でした。

 

そして、この冬はボトルネックがメモリに波及しています。AIチップは、低速だが帯域幅が極端に広いHBMというメモリを使います。このHBMの需要があまりに高いため、既存のPCやスマホなどに使われるDRAMの製造がキャンセルされ、DRAMのパニック的な価格高騰が起きています。

jp.reuters.com

2026年も、AIバブルが弾けなければ、産業はAIを中心に回るでしょう。AIにおいて、何が次のボトルネックとなるのか。そこにストレスがかかり株価も急騰すると見ています。

 

そんなわけで、いろいろとあった2025年ですが、僕の3大トピックとしては、金利と首相(大統領)、そしてAIを挙げたいと思います。

 

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