FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で自由主義者、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

FIRE後、家賃50万の部屋に引っ越してもOKか?

FIRE済みの方から「高い家賃の部屋に引っ越してもいいか、悩んでいる」というご質問を頂きました。いやぁ、この気持ち、本当に分かります。これまでちゃんと節制して資産を構築してきた人にとっては、高い家賃を払うのに抵抗があるんですよね。

十分な資産があり、家賃15万→50万にアップしたい

いただいた相談はこの通りです。十分な資産があり、現在の月15万の部屋から月50万の部屋に引っ越しを考えているというもの。でも、これまで節約してきたので、家賃50万円に抵抗があるということです。

数年前にリタイアして、資産額は九条さんと同じく生活費の30年ほどです
現在、月15万の賃貸に住んでいます
引越を考えていて、気になっている物件の家賃は月50万です
支払いは問題ないのですが、これまで節約して資産形成してきたので、毎月50万の支出は抵抗がありつつ生活レベルを上げたいところで葛藤があります
許容できる家賃の金額が自分でも分からなくなってしまっています
九条さんが許容できる家賃はどの程度か教えてください

さて、年間生活費の30倍の資産をお持ちということですが、これは例えば年間生活費が500万(月間約41万)なら総資産は1.5億円、1000万(月間約83万)なら総資産は3億円といった水準です。

その部屋に住みたい!と思うのなら引っ越せ

いい部屋に住みたいし、資産的には住めるけど、これまで節約してきたことを考えると、出費がためらわれる――。この気持ち、分かりますね! 買えなくもないけど、本当にこれを買っていいのか?出費に対して毎回感じる悩みです。

 

まず、消費という観点から見ると、ぼくの答えは「その部屋に住みたい!と思うのなら引っ越せ」「せっかくお金があるから使いたい、という出発点なら止めておけ」です。

 

当たり前のことですが、お金というのは利用を先送りした労働の成果です。いくら増やそうとも、使わなければそれは単なる数字の羅列でしかありません。でも、資産額が増えてくると、この当たり前が意外と分からなくなってしまうものです。

 

ぼくも昨年の春に引っ越したのですが、それは子供が進学し、通学の便がいいところに住みたいからというのが出発点でした。さらに一人一部屋を用意したい。これがこのタイミングで部屋に求める条件でした。すると、都内の交通の便がいいところで、4LDKの物件を探すというけっこう大変なことになったのです。

 

探してみた人ならわかると思いますが、都内にはそもそも4LDKの物件というのがほとんどありません。こういう条件になった時点で、家賃の制約はかなりプライオリティが下がりました。だって家賃まで条件に入れていたら部屋がないんだもん。

 

昔から、支出の達人は同じことをいいます。いつ資産を取り崩すべきかなんて簡単だ。お金が必要になったときに取り崩せばいい。「これがほしい!」と思ったら、お金があるのなら買えばいい。極めてシンプルな話だと思うのです。

 

ただし、一つ重要な前提があって、それはこれが、しっかりと節制をしてきた人に向けた言葉だということです。いくら相場が調子よかったとはいっても、生活費の30倍の資産を構築するのは簡単なことではありません。何が必要で何が不要かをしっかり見極められる人でないと、このレベルの資産はなかなか築けません。

 

そういう人に対しては「欲しいと思ったら買え」といっても、変な無駄遣いはしないものです。その資産を貯める難しさを知っているから、過度の節約思考が身についてしまっているだけで、ほんの少しだけ欲求に正直になればいいのです。

生活費の30倍の資産は維持したい

では、50万円の部屋でも100万円の部屋でもいいのでしょうか? 上限はどこなのでしょうか。今度は資産という観点から見てみましょう。まず年間生活費の30倍というのは、資産を維持するという意味では妙味のある倍率です。この逆数は3.3%になり、年間税引き後3.3%の支出ならば資産が減らないということを意味するからです。

 

株式で運用している人ならば、市況が良ければ10%くらいのリターンを出せるでしょうし、悪ければマイナスでしょうけど、平均すれば6%くらいのリターンになるでしょう。ただ、市況が悪いときに株式を取り崩すデメリットを考慮すると債券のようなもう少し安定したリターンの商品も混ぜたい。そんなことをイメージすると、年率3.3%というのは悩まず安定して出せるリターンになります。

 

もし家賃アップで30倍が25倍に減ってしまうとしたら必要なリターンは3.3%から4%に上がります。20倍まで減るなら、必要リターンは5%です。リターンを1%ポイントアップさせることのリスクの高さは、投資家ならわかるはずです。

 

だから僕なら、高い家賃の部屋に引っ越すにしても、総資産の30倍は維持するようにします。これが資産だけで生活するにあたり、不安のない安全性の高い倍率だと思うからです。

 

仮に月間41万の生活費だったなら、家賃のアップで生活費は76万円になり、倍率は一気に16倍まで低下します。月間83万の生活費だったら118万円となり、倍率は20倍になる計算です。家賃は生活費のかなりの比率を占めるのが普通なので、影響は大きいですね。

 

逆に、生活費の3割が家賃だと仮定すると、月間生活費は165万、年間生活費は約2000万円なります。この30倍だと6億円。総資産がこのくらいあれば、あまり悩まずに家賃50万の部屋でもOKなのではないでしょうか。

差額35万で高級ホテルステイという手も?

ただし、これらはもちろん、年齢や家族構成によるものです。極端な話、年齢が60歳とかなら、資産額ガーとか言う前に、ガンガン使っちゃうべきかと思います。男性の平均寿命は80歳くらい、そしてどんな人も100歳までには死にます。残り時間が限られる中で、資産を残しても仕方がありません。

 

逆に今30代で子育てをする中で、利便性の高い快適な部屋に住みたいのであれば、それも50万円をかける価値があるように思います。子供はいずれ巣立っていきます。長くても25年くらいと考えると、月35万円の家賃アップは、期間中の合計で約1億円。1億で素敵な生活が買えるなら、それも悪くないと思いませんか?

 

一方で、部屋のような毎日付き合うものは、最初は嬉しくてもすぐに慣れて喜びを感じなくなることも知られています。もしもいい部屋に住みたい!という思いが先立っているのなら、15万の部屋に住み続けて、差額の35万円で週に1度くらいのペースで高級ホテルへの宿泊を行うほうが満足度は高いかもしれません。

 

そんなわけで、九条の回答は、次のようになります。

  • その部屋に住みたい!と思うのなら引っ越せ
  • ただし生活費の30倍は維持したい
  • 単に豪華な暮らしがしたいだけなら別の選択肢も検討

それではよい引っ越し生活を!

 

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