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Metaがデジタル広告収入で初めてGoogleを上回る

Muse Sparkを出してフロンティアAI開発競争でも注目のMetaですが、デジタル広告収入でも2026年はGoogleを上回るという予測が出て、話題を呼んでいます。YouTubeも含めたGoogleの売上の伸びは11%程度で安定していますが、Metaは22%、24%と成長が加速しています。

Meta、Googleのデジタル広告収入を上回る見込み

これは広告調査会社のEmarketerがまとめたもので、2026年にMetaの全世界の広告収入は2436億ドルに達し、Googleの2395億ドルを超える見込みだということ。シェアも全世界の広告支出の26.8%を占めトップとなるといいます。

内訳を見ると、Metaの約6割がFacebook、4割がInstagram。Googleは1割がYouTubeで9割が検索連動広告やAdsSenseといったところです。

 

Meta躍進のキモはAIです。Advantage+を使うことで、広告主は出稿の最適化をAIに任せることができ、これが広告効果をてきめんに上げています。2025年通期で、広告インプレッション数は12%増、平均広告単価は9%増となっています。AIによるリコメンドにより、リールの露出は25%増加、Threadsでは滞在時間が20%増加。そして広告効果としては、Facebookの広告クリック率が3.5%上昇、Instagramではコンバージョン率が1%改善したそうです。

 

山のようなGPU(H100)を買ったMetaは、そもそもこうした広告の効果改善にAIを活かし、そのためのGPUでした。Muse Sparkの開発など、フロンティアAI開発を進めるMetaですが、「もしAGI開発競争で負けても、そのときはGPUを本業の広告AIに費やせる」と公式に言っています。その効果は如実に現れているわけです。

広告だけでなく多様化目指すGoogle

ただ、この推計にはいくつか注意点もあります。Metaの広告プラットフォームはFacebookやInstagramなど基本的に自社で運営するものですが、Googleは違うからです。Googleは、パートナーと収益を分配するネットワーク型の広告が多く含まれています。例えばYouTubeならコンテンツ作成主とGoogleで収益を分け合いますし、サイトのAdSenseも運営者と分け合います。

 

Googleの売上ルールでは、いったん広告売上全額を自社の売上と計上し、そこからパートナーへの収益配分をコストとして差し引きます。Emarketerの推計では、このパートナー配分コスト控除後の金額でMetaと比較しています。粗利益といったところですね。

 

もう一つ、Googleはいま大きく伸びているYouTubeで、サブスク課金を展開しており、課金したユーザーには広告が掲載されません。サブスク課金は大きく成長しており、その分広告の伸びには逆風というわけです。

 

また生成AI自体も逆風です。MetaがAIを使ってひたすらユーザーを虜にし広告効果を上げるのに邁進する一方で、Googleは生成AIが検索エンジンとカニバリする構造にあります。 ユーザーは急速に検索エンジンの代わりに生成AIで検索するようになっていて、そこには現在広告が表示されません。

 

Googleは、AI OverviewやAI Modoの広告を拡大しているし、一部のユーザーが生成AIに流れた結果、Google検索広告の単価が逆に向上するという形で、収益的にはマイナスのインパクトを与えていません。それでも、検索広告においてはAIはポジティブというよりディフェンスであり、引いた目で見れば、まさにイノベーションのジレンマの中、Googleはうまくやっていると言えるのではないでしょうか。

Metaの強さ

逆に、ひたすらAIを活用してプラットフォームの拡大と広告効果の上昇を狙えるMetaには、将来に向けた2つの武器もあります。

 

1つはAI学習データを提供するScaleAIから引き抜いたアレグザンダー・ワンが率いるMetaのスーパーインテリジェンスラボが生み出したMuse Spark。正直、ぼくが使ってみた性能はまだパッとしませんが(Grokのほうが全然上)、ベンチマークでは優秀。ほぼ忘れ去られていたLlamaシリーズから、復活しました。

ClaudeCodeなどエンタープライズ向けAIが現在注目のまとですが、MetaはそもそもパーソナルAIの開発を標榜していて、SNS内でユーザーのパートナー、フレンドになるようなAIを生み出すことを目標としています。それをFacebookやInstagramといったプラットフォームで普及させる。

 

2つ目はAIグラスです。最近、AppleもAIスマートグラスの開発に乗り出したというニュースが話題ですが、この分野でかなり先行しているのがRayban Meta。このデバイスは、AIのマルチモーダルとの相性がよく、ポストスマートフォンに最も近い位置づけです。

これがブレイクすれば、AI展開プラットフォームとして、Metaは最強のポジションを取ることになります。スマホの世界では、AppleとGoogleが天下を取っているわけですが、そこがMetaに移る可能性があるわけです。

 

AIのチップ(TPU)からインフラ(Google Cloud)、そして基盤モデル(Gemini)、OS(Charome、Android)、コンシューマ向けサービス(Google検索、Googleマップ、YouTube)、企業向けサービス(Google Workspace)と、フルスタックで押さえるGoogleの強さ。

 

そして、ネットワーク効果を最大限に活かせるSNSというプラットフォームで、競合をパクリまくり凄まじい成長を続け、さらにフロンティアAIでもレースから置いていかれす、ポストスマホの筆頭であるAIスマートグラスでは先頭を走るMeta。

 

これは両社とも、株式を保有しないわけにはいきませんね。ぼくは両方持っています。

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