AIがビジネス的に本格点火しました。「儲からない」だの「金払う人いない」だの、そんなことを言っていた人もいますが、ClaudeCodeは企業向け市場で大ブレイク。CEOのダリオ・アモディは「もともと年率10倍の成長しか計画していなかったのに、80倍の成長に直面した」とインタビューで語りました。
売上は80倍成長
売上が前年の80倍、ARR換算で30Bドル=450億円へと、Anthropicの第1四半期の売上は大ブレイクしました。まるでロケットの発射のようです。ダリオ・アモディCEOはインタビューで次のように話しています。
年間10倍成長です。ええと、今年の第1四半期には、年率換算すると、売上と利用量が年間80倍成長に相当する伸びが見られました。
それが、われわれが計算資源、つまりコンピュートの面で苦労してきた理由です。私たちは、「ほとんど成長しない」場合から「10倍成長する」場合まで、さまざまなシナリオを想定して計画していました。それにもかかわらず、実際には80倍の成長が起きたのです。
これがどのくらいすごいかというと、このままのペースで成長すれば2028年半ばには、Anthropicの売上はGoogleの売上を超えるというのです。5年で2倍のペースで成長しているGoogleに追いつくというのです。

https://x.com/JosephJacks_/status/2052569028397515063
そんなバカな! と思うかもしれません。でも上のポストで主張されているのは、Anthropicが狙う市場がとんでもなく大きいことです。例えばGoogleの売上の多くは広告市場から来ていて、Googleはすでに広告市場の約1/4を占めていて、Metaも1/4。両社で全世界の半分のシェアを持ちます。
ではAnthropicの市場はどこかというと、労働市場です。いまClaudeCodeが企業内の開発エンジニアの職を急速に置き換えているわけですが、次第にそれは他の職種にも広がるでしょう。この市場の潜在的市場規模(TAM)は実に50Tドル(50兆ドル)以上。この5%を獲得するだけで、現在のGoogleの5倍以上の売上となるわけです。
まぁAnthropicが独走するというのは現実的ではないし、この売上成長を支えるAIデーターセンターインフラがあるかというのも疑問です。ただ、それだけの凄まじいペースで成長しているということです。
OpenAIを追い抜いた
そして2026年4月時点のAnthropicのARR 30Bがどんな数字かというと、直近ARR 25Bと見られるOpenAIを追い抜いたと見られています。
上のグラフにもあるように、ClaudeCodeで売上成長がブレイクし、Claude Coworkによってほぼ垂直に売上が上昇したということです。
計算資源の枯渇
Anthropicが急成長する一方で、3月、4月はClaudeユーザーから不満の声が続出しました。「すぐリミットに達する」「最新のOpus4.7はナーフされている」「ClaudeCodeがバカになった」――。これは気のせいではなく、実際に思考量が減らされたり、かなり計算資源が逼迫していたようです。
そして、5月7日の誰もが驚いた発表です。
なんとAnthropicの競合であるxAIは、世界最大級のAIデータセンターColossus 1をAnthropicに提供するというのです。ダリオ・アモディは、この件について次のように語っています。
そして今日ご覧いただいたように、SpaceXとのコンピュートに関する契約も含め、これまで以上に多くのコンピュートを提供できるよう、可能な限り迅速に取り組んでいます。今後もそれを続けます。利用可能になり次第、できるだけ早く皆さんにそのコンピュートを提供していきます。
正直に言えば、この80倍成長が続いてほしいとは思いません。あまりにも異常で、対処が非常に難しいからです。もう少し通常の、もっと普通の数字になってほしい。たとえば、たかが10倍成長くらいに。
ただし、私たちは対応していきます。できる限り最善を尽くして対応します。毎日、さらに多くのコンピュートを確保しようと取り組んでいます。それを皆さんに提供できるようにするためです。時には少し時間がかかることもあり、申し訳ありません。しかし、可能な限り多くのコンピュートを獲得し続けていきます。
実際、Anthropicは急速に計算資源を獲得しています。これまでデータセンター建設に抑制的で、狂気の拡大を図るOpenAIに対してわずかなリソースしか保有していなかったのが、3月に入ってから怒涛のインフラ拡張です。AWSから5GW、Googleから3.5GW、そして今回SpaceXから0.3GW。計画値としては一気に追いつく形です

2強のレース
一気にOpenAIに追いついたAnthropicは、未公開株市場ではすでにOpenAIの時価総額を抜いたといいます。そして、IPO前の現時点で、評価額9000億ドルで、最大500億ドルの資金調達を検討しているといいます。
これは2025年のOpenAIの調達額400億ドルを上回り、未上場企業の調達として市場橙。そして日本の公共事業関係費約6.1兆円を上回り、防衛費約9兆円に迫る金額です。国家規模の資金を、AIスタートアップ1社が集めようとしているわけです。
IPOは、1兆ドルを超えるのは間違いなく、1.5兆ドル、あるいは2兆ドルに近づく可能性さえあるかもしれません。いやはや、2026年はAIバブルが膨らみ始めた年として記憶されるかもしれません。直近は、メモリベンダーや半導体ベンダーの株価が暴騰していますが、これらはすべてAIデータセンター需要のせいで、AIデータセンターが逼迫しているのは基本的にAnthropicのClaudeが想定を超える、前年比80倍の成長となっているからなのです。
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