投資でセミリタイアする九条日記

セミリタイアを実現したサラリーマン。ETF投資を中心に、太陽光投資や不動産投資、オプション、VIX、FX、CFDまで使って資産運用をしています。

セミリタイア4%ルールは日本でも成り立つか?

f:id:kuzyo:20180421145342j:plain

セミリタイア先進国の米国では、「リタイアするなら資産はいくら必要?」というテーマで書かれたブログが数多くあります。米国ではセミリタイアをFIRE(Financial Independence and Early Retirementの略)と呼ぶそうで、「fire retirement」で検索すれば数多くヒットします。

 

kuzyo.hatenablog.com

 

この米国で「リタイアするために必要な資産の方程式」として有名なのが「The 4% Rule」です。これは、資産の4%で年間生活できるならリタイアして大丈夫という、かなりわかりやすいものになります(下記の記事は残念ながらさよなら4%ルール、ですが)

www.wsj.com

 

この4%ルールのロジックもシンプルです。米国で株式と債券にバランスよく投資した場合、年間約7%の収益を得ることができます。米国ではインフレ率が平均的に3%程度あるため、それを差し引くと4%。つまり、年間4%の支出ならば資産を減らすことなく暮らせるという仕組みです。

 

一方で日本では事情が違います。インフレ率は3%どころかデフレから脱却できていないのが実情です。下記は1980年からの日米のインフレ率の推移です。

f:id:kuzyo:20180416134156p:plain

※グラフは、「世界経済のネタ帳」より。

 

日本では現状インフレを意識する必要がない状況にあるので、4%ルールを日本に適用するならインフレ率分だけ戻してあげる必要があります。つまり、日本においては7%ルールや6%ルールが成り立つ可能性があるわけです。ただしそれには日本での運用が平均7%のリターンをもたらすことが前提です。

 

ここで視点を変えて、米国株や米国債券で運用し、日本円で暮らしたらどうなるでしょう? 運用リターンは米国の期待値である7%を適用し、インフレ率は日本の1%未満で済みます。ただし気にしなくてはいけないのは為替レートです。2国間でインフレ率が異なる場合、購買力平価を元に考えた場合、片方の国で物価が上昇した場合、為替レートはそれを打ち消すように下落するはずです。具体的には、米国でみかんの価格が100%上昇したら、米ドルの為替レートは50%下落するはずです。長期的には。

 

別の見方をすると、これは購買力平価と実勢為替レートにギャップがあるかどうかという話です。購買力平価の変化より実勢為替レートのほうが下落が大きければ、日本円のインフレペースよりもドルで持っているほうが実質価値の低下が大きく、逆ならばドルで持っているほうが有利です。

f:id:kuzyo:20180416143213p:plain

国際通貨研究所レポートより

 

上記のグラフを見る限り、1980年代なかばから購買力平価を大きく下回って実勢為替レートが推移して来ましたが、2000年あたりからそのギャップが縮まっている状況が見て取れます。つまりこの20年くらいを見る限り、米国でインフレ、日本でデフレが起きているにもかかわらず、為替レートは比較的安定しており、米ドル建てで運用することで円換算の資産を増やすことができたといえます。しかも米国のインフレの影響を受けることなくです。

 

正解はわかりませんが、米ドル建てで米国市場に投資し、想定7%の利回りを得るとともに、日本のインフレのない状況を享受するという手法はありそうです。ただし為替レートがうごいてインフレレートの差を埋めないことが前提です。場合によっては、FXなどを使って為替ヘッジする手もあるかもしれません。ヘッジコストがインフレ差を上回らないかはまた検証してみたいと思います。

 

さて、まとめると、米国のFIRE 4%ルールはインフレ3%を前提にしている。日本での場合、インフレは現状1〜2%見ておけばOK。為替レートが購買力平価に連動していない状況下では、米国株に投資することで7%程度で運用できそう。その場合、日本の場合は5%ルールとして実行してもよさそうです。