資産運用の考え方
この数年で「長期・分散・積立」が本当に普及しました。これは「つみたてNISA」「クレカ積立」「インデックス投信」「ロボアド」などの効果によるものだと思っています。しかし、一つだけ「積立」についてはいろいろと誤解されていのではないか? と思ってい…
昨日、「株式パフォーマンスは低迷へ 「次の30年は、過去の30年と違う」」という記事を書きました。そこに、ミスリードではないか? というコメントをいただいたので、実際のデータを見て、もう少し分析してみたいと思います。 今後30年は、平均的な株式利回…
フィデリティの重見さんが、示唆的な記事を書いています。「次の30年」は「過去の30年」とは異なるというのです。これはどういうことかというと、過去30年は株価が上がり続けたある種異例な時期だった。それが終わった今、これからはそれ以前の平均的な株価…
投資の話題になると決まって出てくる質問が「で、どの株が上がるの?」というもの。ただこれ、ある程度投資をしている人たちの集まりでは聞いたことがありません。このことについて、投資家の井村俊哉氏がいいことを言っていました。 上がる株を聞く人に、投…
最近、保有地銀の上昇も話題になった井村氏のインタビューを読みました。 jp.reuters.com 2017年に運用益が1億円を超え、現在は55億円に達したという井村氏は、投資家の憧れの一人ではないでしょうか。ただ、 すべてを投資に捧げていると言っても過言ではな…
一巡してFIRE卒業が話題になるなど、バズワードとしては旬を過ぎた感のあるFIREですが、まだまだセールストークのキャッチとしては有用なようです。今回は、とある「FIREセミナー」に参加してみました。 www.kuzyofire.com 無償セミナーあるある セミナーと…
米国株絶好調だった数年前とはうって変わり、株式投資が厳しい状況になりました。リーマンショック後に投資を始めた人の中には、どんな投資をしたらいいのか悩む人もいるかもしれません。いや、リーマンショック前から投資をしている僕も、悩み人の一人。ど…
ビジネスとしてではなく、友人にお勧めの投資法をレクチャーした場合、もしそれが失敗したら責任を感じますか? さらには責任を取りますか? 最近、こんなことを考えさせる出来事がありました。 株式は絶賛下落中 責任を感じるべきところかどうか 『虚像の巨…
たまにTwitterやブログのフォームで質問などいただくのですが、珍しく記事としてお答えしてみたいと思います。いただいたのは、このような質問です。 九条さんのスウィングトレードに対する見解・ご経験を伺えたら嬉しいです。試してみられたことがあるか、…
ちょっと前に「金融リテラシーって難しい 「金融リテラシー・マップ」を読み解く」という記事を書いたのですが、改めてマネーリテラシーってどういうものだっけ? ということを考えてみます。 子供に向けて 大学生に向けて 社会人になって 銀行で投資すると…
金融庁が仕組債をバリバリにディスっていることが話題です。金融庁は販売手法は指導しても、商品自体に踏み込むのはまれ。しかし、EB債を見ると、なるほど人は頻度の低い重大リスクを正しく評価できないものだと、改めて思うのです。 社債なのに高利回り EB…
良い本が出ました。著名FPカン・チュンド氏の『つみたて投資の終わり方』です。Kindle自費出版本ですが、内容はしっかりしていて、Unlimitedでも読めるので、一読の価値ありでした。 つみたて投資の終わり方 100年生きても大丈夫!: 人生後半に向けた投資信…
この数日、はてなブックマークで投資に関する議論が盛んになっています。あそこの住民は、一般人というよりはIT系エンジニアとかも多くて、合理的かつロジカルな考え方をするもののほうがウケる傾向にあって、その辺がちょっと特殊。その中で、「投資いいよ…
よく「金融のプロ」を自称する人がいます。どんな人かというと、銀行員であったり証券会社に勤めていたり、こういう人が自分を売り出す意味あいでプロを自称するようです。「俺は金融のプロだから、アドバイスを聞くといい」という具合です。でも、こういっ…
目下の株価といえば、米国のインフレ状況と、それを発端とするFRBの利上げに振り回されています。CPIが悪ければ、利上げが進むということで米株は下落し、日米金利差が開くということで円安になります。CPIが予想より低かったり景気が厳しそうだと、利上げペ…
投資家としてのぼくの特徴は、相当幅広い領域の投資を行っていることだと自負しています。国内外の株式はもちろん、債券などの伝統的有価証券をはじめとして、不動産や太陽光発電といった実物系、そして金インゴット、仮想通貨にも投資しています。いろいろ…
投資理論、特にインデックス投資について学ぶと、必ず出てくるのが「株式は長期的には上昇する」という話と、実際に他のどんな資産クラスよりも高い上昇率を持っていたというエビデンスです。 しかし、「なぜそうなのか?」については意外と納得感のある説明…
株価の下落が続いています。そうなると、そこら中で出てくるのが「資産が減り続けるので売りたい」という叫びと、それに対する「長期投資なんだから売るなんてもったいない」「安い今こそ買うべきだ」という反応です。さて、どう考えるのが良いのでしょうか…
最近、レバナスやビットコインなどが叩かれていますね。曰く「リスクが高いことをしっかり伝えないで煽ったインフルエンサーが悪い」とか「金融庁も高リスクだって言ってる」とか。でも、こう叩かれる背景は簡単です。価格が下落したからなのです。 落ち目に…
お金というのは不思議なもので、ほんとうは自分の人生を豊かにしてくれるはずのものなのに、お金に振り回されて人生を壊してしまう人もいます。これはお金がなくて人生が苦しくなるというだけでなく、お金があったせいで人生がおかしくなるってこともありま…
投資に関しては、いくつかの落とし穴と超えなくてはいけないハードルがあります。その内、最も高いのが「最初の一歩」ではないでしょうか。自分自身の経験から、どうやって最初の一歩を超えるかを考えてみます。 投資の最初の一歩 背中を押してもらう 太陽光…
ながら聞きができる音声コンテンツが好きで、前からポッドキャストはよく聞いていたのですが、最近はまっているのがVoicyです。要は課金機能付きポッドキャストなのですが、著名人を集める活動をしたせいか、なかなか面白いメンツと更新頻度になっています。…
Twitterで「投資を始めました!」というアカウントをしばしば目にするようになりました。そのプロフィールには、「サイドFIRE目標」などと並んで、「1億円を目指します」といった投資の目標額が書かれていることがしばしばあります。 意外かもしれませんが、…
『ウォール街のランダムウォーカー』の中でも、12章はFPが語りそうなアドバイスの章です。米国民が対象に書かれているため、日本人にとっては関係ない話も多いのですが、そのいくつかは普遍的なマネーリテラシーとして参考になります。 第1章 株式と価値 第2…
今回の『ウォール街のランダムウォーカー』再読は、スマートベータに続き、リスクパリティについて。 第1章 株式と価値 第2章、第3章 バブル 第4章 仮想通貨バブルは史上最大のバブル 第5章 テクニカル分析とファンダメンタル分析 第6章 テクニカル分析がう…
投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2021に投票しました。投票した場合、証跡としてブログにエントリを用意する必要があるので、こちらがそれになります。 ぼくはインデックスブロガー なぜインデックスか? なぜVTか? ぼくはインデックスブロガー マル…
たまに若い人から「どう投資したらいいの?」と聞かれることがあります。これは意外とシンプルな答えで済むものの、よくよく考えると難しい問題です。改めて、もし聞かれたら、ぼくならこう答えるという内容をまとめてみたいと思います。 前提は長期投資 何…
米国や中国で、原材料などの供給不足を原因としたインフレ懸念が高まっています。いわゆるコストプッシュインフレです。これが一時的なことなのか、大きなトレンドになるのかは分かりませんが、日本においても長らくなかったインフレを想定しておくのは大事…
インデックス投資への批判として、「個別株投資家の判断に乗っかっているタダ乗り投資だ」というものがあります。平均してみた場合、アクティブ投信や個別株投資よりもインデックス投資の方がパフォーマンスが良いことはよく知られてきましたが、それは個別…
FIRE後の取り崩しを乗り切るポートフォリオを考察するシリーズ、第3回は、インフレやシーケンスリスクなどのストレスをかけた状態でも、最も長生きするポートフォリオの探求です。 序章として、FIRE後の取り崩し期にはキャピタルゲインではなくインカムゲイ…