FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、クリプト、債券、優待クロス、太陽光、不動産投資などなどを行うインデックス投資家でリバタリアン 。ポイ活、クレカ活用も。マイクロ法人2社保有。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

経済

投資に関係する経済状況の見方、考え方

市場が予測している米金利は? FF金利先物織り込み確率図の作り方

上記のような図を見ることがあるかと思います。これはなにかというと、FF金利先物金利に織り込まれている、将来のFF金利の予想です。これを見ると、現時点で市場が「9月19-20日に予定されている次回FOMCでは、93%の確率で金利据え置き」と見ていることが分…

金価格が最高値 グラム1万円(税込)を突破

金(ゴールド)の国内価格が、税込みで初めて1グラムあたり1万円を超えました。背景には世界的な金価格の上昇と、円安があります。 ドル建て1976ドル、円建て9091円 金は消費税がかかる 購入価格5650円/gから1.77倍に ドル建て1976ドル、円建て9091円 ドル…

YCC柔軟化で、なぜ円安になるのか?

日銀が7月28日に政策決定会合を開き、YCCの柔軟化を発表しました。これを受けて、市場は、円安、株安、金利上昇という動きを見せました。当初の予想では、YCC修正ないし撤廃は、事実上の利上げ容認であることから、日米金利差縮小による円高ドライバーになる…

そんなに儲かるなら、なぜ自分でやらないの?

「そんなに儲かるなら、なぜ自分でやらないの?」。不動産販売業者や、デジタル債券などを販売する業者に対して、よくこういう言葉が発せられます。これは言外に「実際は儲からないから、自分でやらないで僕らに売りつけるんだろう」という意味合いが込めら…

社会通念的に”給与が高い”のはいくらからか?

よく「年収1000万がサラリーマンの一つのマイルストーン」とかいいますよね。多いとまでは言わないけど、1000万円いけばまぁ勝ち組だとか。でも「東京じゃあ1000万じゃ並の暮らしもできない」なんて声も聞きます。では、社会通念的に”給与が高い”といわれる…

日銀、植田総裁の初砲は136円の円安に

4月28日は、日銀新総裁となった植田和男氏のデビュー戦でした。初めての金融政策決定会合で、どんな方針が示されるかに市場が注目していたのですが、結果は「緩和策の継続」と受け止められ、急速な円安が起こりました。 市場はYCC廃止の可能性を織り込んでい…

シリコンバレー銀行破綻の原因とメカニズム USDCにも波及

3月10日、シリコンバレー銀行の破綻が衝撃を呼びました。何が起こって、どこに影響があるのでしょうか。 何が起こったのか 長短金利差で儲ける銀行のビジネスモデル これからどうなる? ステーブルコインに波及も 何が起こったのか シリコンバレー銀行の破綻…

債券のバーゲンセールはいつまで続く?

インフレはピークを打ち、FRBの利上げはもう最終段階。市場の注目点は、最終売上レート(ターミナルレート)がどこなのかと、いつ利下げに転じるか? でした。というか、だったはずです。それを織り込んで、株価は上昇したし、長期金利は下落を始めていまし…

株式パフォーマンスは低迷へ 「次の30年は、過去の30年と違う」

フィデリティの重見さんが、示唆的な記事を書いています。「次の30年」は「過去の30年」とは異なるというのです。これはどういうことかというと、過去30年は株価が上がり続けたある種異例な時期だった。それが終わった今、これからはそれ以前の平均的な株価…

規制のある業界とない業界

最近、金融関係の調べ物をしてつくづく思うことがあります。それはあまりに規制が多いこと。銀行にせよ証券にせよ、規制、規制、規制です。でも、ぼくが働いてきた業界は、実はほとんど規制のないところでした。それぞれで感じたことを書いてみます。 規制が…

緩和続けたい日銀、無理と考える市場 今回は日銀勝利で131円に

日銀が金融緩和の継続を決め、発表しました。1月18日の11時に伝えられると、円は2%ほど急下落し、131円まで円安に進みました。これをどう読み解いたらいいのでしょうか? 緩和したい日銀、無理と考える市場 もはや緩和を止められない日銀 緩和したい日銀、…

2023年の投資方針 経済から制度変更まで外部環境の見通し

今年は年末年始に旅行に出かけていて、落ち着いてブログが書けるのも今日が初めて。改めまして、あけましておめでとうございます。では2023年の投資方針について、考えてみます。 2023年の経済状況 2023年の日本の状況 2023年の制度・システム変更 SBI手数料…

日銀YCC緩和で、円高株安 さてどうする?

日銀が12月20日にYCCの緩和を決めました。これを「事実上の金融引締」にあたると受け止めて市場は大荒れ。なんというか、想定したシナリオどおりなのに、全く手が打てておらず、大損害進行中です。 YCC緩和、+0.5%まで許容 何が起きたのか 何もできなかった…

なぜリピーターより新規顧客を優遇するのか?

飲食店でも物販でもネットのサービスでも携帯でも、新規加入に対しては無料キャンペーンとか行うのに、長く使っているロイヤリティユーザーとか頻繁に利用するリピーターについては、一切値下げとかしないという話があります。これはなぜでしょうか。 新規顧…

逆CPIショックで株高&円高 資産は減った?増えた?

10日はCPIデイでした。しかし、ここまで影響が大きいとは。10月の消費者物価指数(CPI)は市場の予想を下回り、市場の各指標は大きく影響を受けました。 CPI予想を下回る 株価上昇、利回り低下、為替は円高に 株高&円高で資産は減った? 増えた? CPI予想を…

ドル円為替は150円に? 144超えてなお円安進む

これがトレンド形成ってものなんでしょうか。円安が止まりません。というか、ずっとメディアでもTwitterでも、「円安が止まらない」「どこまで行く?」という声が続いています。果たして本当に150円までいくのでしょうか? 年初来下落率、過去最大 念の為背…

デフレの何が問題なのか『物価とは何か』

前回、書籍『物価とは何か』を読み解きながら、「インフレの何が問題なのか」について考察してみました。今回はその続き、「デフレの何が問題なのか」です。インフレは、ハイパーインフレのもろもろが喧伝されるように、その問題はわかりやすいですね。とこ…

目的達成のために金融機関を動かすのは正義なのか

先日、ある大手金融機関の若手と話をしていて考えさせられることがありました。彼女は20代後半で、大学では環境保護を学び、地球環境をなんとかするために金融機関を志望したのだといいます。就職してからも、金融機関での仕事を通じていかに社会を良くする…

インフレの何が問題なのか『物価とは何か』

前回、「物価」というわかりやすそうでわかりにくいものについて、素朴な勘違いを『物価とは何か』から抜き出して説明してみました。「携帯電話料金値下げは本当に物価を押し下げたのか?」「インフレとは現金の魅力低減だが、そもそも現金の魅力はどこから…

え?物価ってそういうことだったの『物価とは何か』

昨今の経済に関する話題といえば、やっぱり物価です。米国の株式不調は、物価高=インフレに対抗するためにFRBが利上げを始めたからですし、そのせいで利上げできない日本では円安が加速してしまいました。 でも、この「物価」という代物はたいへん難しい。…

「安くて高品質の国」から安くて品質も悪い国へ

このところの円安と資源高のダブルパンチで、各所で話題なのが値上げです。ところが、値上げよりもひどいのが、「価格そのままお値打ちダウン♪」という取り組みではないでしょうか。 安くて高品質の国だった日本 安さ重視で品質が犠牲に ステルス値上げ、サ…

ドル円135円突破 ヘッジ大失敗の顛末

今日はドル円がついに135円を突破しました。13日夕方時点では少し落ち着いて134.5円といったところですが、実に20年4カ月ぶりの円安。すごいことになっています。 135円のチャート 為替ヘッジはどうなった? 円安がさらに続き140円突破など 円高に振れて120…

インフレになると税金も上がるって知ってました?

米国で高インフレが話題です。日本ではまだインフレと騒ぐほどは物価は上がっていませんが、このあと原油高やウクライナ侵攻の影響を価格が織り込んで、さらに物価が上がると思うと、本当にインフレがやってくるかもしれません。 ところで、インフレが起こる…

インフレ対応と金融引き締め対応の両方に対応するポートフォリオ

今振り返ると、コロナ後はシンプルで分かりやすい相場だったといえそうです。各国は大規模金融緩和を進め、上がるべくして株価は上昇。金余りの金融相場の中、債券を除けば何を買っても儲かったという相場でした。 ところが今起きているのは、想定以上のイン…

ドル円が122円に 初心者向け為替の考え方

円安が止まりません。この1カ月でドル円は115円から122円へと6.19%も上昇しました。これによる影響は大きく2つ。1つは輸入物価がダイレクトに6%上昇し、今後、さらに物価が上がるだろうということ。もう1つは、ドル建て資産を保有している人は、それだけで…

ウクライナ侵攻の株価影響を時系列で

今や世のニュースはウクライナ侵攻一色です。それにともない、株価も乱高下しているわけですが、さてここまでのところ、ウクライナ侵攻がどのように行われ、どう株価に影響しかのかを振り返っておきます。 1月FRBタカ派転換で不調だった ウクライナ侵攻を朝…

全世界株安 どのくらい下がったのか?

このところ、株価下落が続いています。まぁ要因としては、オミクロンに加えて、思ったよりもインフレが強そうだぞということで、FRBが金融引き締めを急ぎそうだという観測からでしょう。そのためグロース株への影響が大きいわけですが、さて、どのくらい下が…

2021年の投資を振り返る 株式編

米国市場は12月31日もやっているので、日本時間元旦の早朝まで相場は動いているわけですが、まぁだいたい1年が終わったという感じです。この1年の株式相場を振り返ってみたいと思います。 右肩上がりだった米国株価指数 ボックス相場になってしまった日本株 …

現金をなくすと何がいい? 書評『現金の呪い』

前から読みたかった本『現金の呪い』を読みました。こちら、ホラー小説ではなくて、現金が存在することでさまざまな不都合が起き始めている。これをなくすとどんな良いことがあるか? どうやったらなくせるのか? を書いた本です。 現金の呪い――紙幣をいつ廃…

今の株式相場の読み解き方 金融緩和の行く末から

オミクロン株の流行懸念で株式市場はそこそこ下落しました。これを「コロナが再び流行るから下落」と言ってしまうのは簡単ですが、その裏側ではもう少し込み入った理屈の連鎖があります。今回はそこを読み解いてみます。 金融緩和がもたらした株高 正常化を…