クレカの高還元ルートに激変が走りました。概観すると、さまざまなルートが閉鎖され、残った道はわずか。一つのアイデアはKyashの代わりにバンドルカードを使うことです。2024年早春のアップデートをお送りします。
- 最高還元ルートのまとめ
- 現時点ではまだプラチナプリファード一択
- 最初の選択肢、LINE Pay
- Kyashなき今のバンドルカードルート
- ANA Payが起点になる楽天キャッシュルート
- Amazonギフト券は3%で入手できる
- ダークホースのLINE Payプリペイド3%還元
- プラスチックカードの最高還元、IDARE
- 利用の優先順位
- 各カードの解説
最高還元ルートのまとめ
まずは24年春の最高還元ルート一覧です(これは4月以降の図になります)。
大きな変更点は5つです。
- 2月13日以降、auPAY→ANA Payチャージのポイント付与終了
- 2月いっぱいで、ファミペイの「4つの付く日のEC4%還元」終了
- 3月31日を最後にTOYOTA Walletの1%還元が終了
- 3月21日を最後にKyashからANA PAY / IDARE / VANDLE CARD / B/43 / MIXI VISAへのチャージが終了
- 秋以降、プラチナプリファードのSBI証券クレカ積立の還元率が減少
これらを踏まえて4月以降の最高還元ルートを探検していきましょう。
現時点ではまだプラチナプリファード一択
プラチナプリファードは年会費3万3000円という高額なカードですが、SBI証券でクレカ積立を5万/月行うと5%還元されるのが特徴でした。年間で3万ptが還元されるため、実質年会費は3000円となり、ローコストで高還元を得られたのです。
ところがクレカ積立が5万→10万円に変わることで還元率は改悪。10月積立分までは、10万円についても5%還元=5000ptが得られますが、11月積立分からは還元率が減少します。詳細はこちらの記事をみてもらうとして、気軽にプラチナプリファードを利用できるのは秋までということになるでしょう。
それでも秋までならプラチナプリファードは大ボーナスタイミングです。だって4月〜10月積立分までの6ヶ月は、合計60万円積み立てて5%還元=3万ptが得られるのですから。
プラチナプリファードは、基本1%+年間100万円で1%+リボ払いで0.5%。基本還元率は2.5%となります。さらに特定店舗については、OIiveのVポイントアッププログラムで、最大+5%、少なくとも2%は上乗せ可能です。下記では2%上乗せ後を記載しました。
- セブン-イレブン/ローソン/ミニストップ/セイコーマート/ポプラ 6.5%+家族人数%+Olive2%
- マクドナルド/すき家/ココス/サイゼリヤ/はま寿司/かっぱ寿司/ドトール/エクセルシオール 8.5%+家族人数%+Olive2%
- Expedia/Hotels.com 11.5% ※2024年3月1日から還元率さらに+5%
- さとふる/ふるなび 6.5%
- ETC 4.5%
- タクシーGO 6.5%
- ANA 3.5%
- 阪急/阪神百貨店 4.5%
- GDO/蔦屋書店 4.5%
- デイリーヤマザキ 3.5%
- スターバックス/ファーストキッチン/プロント/モスバーガー/モリバコーヒー3.5%
- スーパー、ドラッグストア各種 3.5%
最初の選択肢、LINE Pay
4月からの決済で最も還元率が高いのは意外なことにLINE Payです。LINEクレカポイントプラスを紐づけたチャージ&ペイで5%還元となるからです。ただし月間還元上限が500ptなので月間利用上限は1万円になります。
Kyashなき今のバンドルカードルート
では、Kyashがハブとして使えなくなった3月24日以降、どんなANA Payへのルートがあるのか、チェックしていきましょう。それがこちら「バンドルカードルート」です。
バンドルカードはKyashと同じようなサービスですが、全くポイント還元がないため、これまで経由サービスとしては使われることがほとんどありませんでした。ただ現状はバンドル→ANA Payチャージは可能なようなので、このルートを経由すると下記は3%還元が可能になります。
- ECなどでのバーチャルカード決済
- Suica/PASMOなど交通系ICチャージ
「可能なようなので」と書いたのは、3月頭にANA Payのチャージ上限である30万に到達してしまい、バンドルカードからANA Payへのチャージを試せていないから。4月に入ってから自分でも試してみたいと思います。
もう一つが三井住友カードゴールド→au PAY→ANA Payルート。こちらもau PAYのポイント還元がなくなったため注目度が下がっていましたが、ANA Payにチャージできる貴重なルートです。ただしApple Payを利用するためiPhoneなどが必要なのにはご注意を。
ANA Payが起点になる楽天キャッシュルート
楽天証券の積み立てに使えるほか、楽天ペイの支払いにも利用できるので地方税(eLTAX)も支払えるという用途の広い電子マネーが楽天キャッシュです。この楽天キャッシュは下記のルートを経由することで、2.5〜3%の還元を受けることができます。
楽天ペイ利用時はさらに1%が還元されるので合計4%。LINE Payの5%還元を消化したあとは、これが最も高還元なコード決済でしょうか。
楽天Edyから楽天キャッシュへのチャージは1アカウントにつき月間10万までの制約があるので、ここは注意です。楽天キャッシュ積み立て(5万)も行うなら、年間60万円しか残りません。これでは固定資産税支払いにも足りないからです。
Amazonギフト券は3%で入手できる
Amazon内での利用のほか、国税支払いにも使えて、いくらあっても困らないのがAmazonギフト券。こちらは次のルートを使い2%還元が可能です。
ANA PayからAmazonギフト券を購入するだけでなく、マネックス→ファミペイ→AmazonPOSAというルートでもOK。現在、ANA Payはさまざまなルートのハブとなっており、チャージ上限30万円/月がネックになることもしばしば。できればファミペイルートを活用したほうがいいですね。起点のマネックスカードは、PayPayカード(JCB)でも可です。
ダークホースのLINE Payプリペイド3%還元
Kyash閉鎖、TOYOTA Wallet還元中止によって、今回意外なサービスが利用候補に上がってきました。それは LINE Payプリペイドです。
- 要毎月のエントリー
- 対象はタッチ決済のみ
- 付与上限1000pt
という制約がありますが、リアルシチュエーションで常時3%還元は一つの選択肢です。ちなみにLINE Payプリペイドは銀行口座からのチャージになるので、いろんなルートを経由する必要もなくシンプルなのもいいですね。利用上限としては月間3万3334円までとなります。
プラスチックカードの最高還元、IDARE
最後に先日の大型キャンペーンで話題になったIDAREです。こちらはメルカードからチャージすることで8%還元(上限3750円)、プラチナプリファード→バンドルカード経由でチャージすれば2.5%還元です。
IDAREは3DS対応ICチップ、タッチ決済対応のプラスチックカードがあるので、これを利用すればリアル用途で利用できます。
もっとも、バンドルカード経由ルートは、プラチナプリファードをそのまま使っても2.5%なのであまり意味がないようにも見えますね。実はこちらIDAREの毎月付与ボーナスを得るために必要なのです。
IDAREは残高に対し年利2%相当のボーナスが毎月付与されます。ぼくは先日のキャンペーンで100万円まで残高を増やしたので年間で2万pt、月間だと1666ptが取得できます。ただしこのボーナスには制約があって、取得ボーナス額の5倍をチャージしなくてはいけない。つまり
- メルカードから3750円チャージ
- プラチナプリファード→バンドルカードで4585円チャージ
して初めてフルの1666ptを入手できるというわけです。そして、IDAREの残高は100万円が上限なので、まずは8335円分利用する必要があります。付与ボーナス1666ptと合わせると、毎月1万円は利用しなくてはいけないことになるわけです。
利用の優先順位
ここまでの解説を踏まえて全体像を再確認し、どの順番で何を使うのかをまとめておきます。
- まずLINE PayまたはPayPayコードがあるならLINE Payを利用して5%還元を受けます
- ぼくのようにIDAREに100万残高があるなら毎月1万円は利用します。ボーナスを除いても加重平均還元率は4.9%になります
- 続いて楽天ペイで支払えるなら支払い4%還元です
- 3%還元は複数の選択肢があります
- Suica/PASMO(リアル)
- ANA Payのバーチャルカード
- LINE Payプリペのタッチ決済(リアル)
各カードの解説
SMCCMは「三井住友ゴールドカードMastercard」です。こちらは通常還元率が0.5%ですが、年間100万円使うと1万円分のpt還元(1%還元相当)があります。さらにリボ払いを併用すれば、わずかにコストはかかりますが+0.5%還元です。合計2.0%還元となります。auPAYへのチャージにはMastercardブランドが必要(一部、Visaでもチャージできるカードもあり)なので、このカードは貴重です。
プラチナPは「三井住友カードプラチナプリファード」です。こちら通常還元率は1.0%ですが、年間100万円利用ごとに1万pt(1%相当)の追加還元があります(上限400万円)。さらにリボ払いの併用で+0.5%。そのため、合計で2.5%が還元されるというナイスなカードになっています。年会費は3万3000円ですが、SBI証券の積み立てで年会費分を上回る還元があるので秋までは利用価値大です。
マネックスは「マネックスカード」です。貴重なJCBブランドで還元率は1.0%。なお、PayPayカードをJCBで作っているなら、そちらでも代替になります。
au PAYはコード決済のau PAYですが、併せて「au WALLET プリペイドカード」のことを指します。これはau PAY残高を利用できるプリペイドカードで、このカード番号をApple Payに登録することで、モバイルnanacoやモバイルWAONにチャージができます。ただし現在ではチャージによる追加還元はなく、単に経由ルートでしかありません。
ファミペイは、ファミリーマートが提供するコード決済サービスです。通常は還元率0.5%です。店内のPOSAカードを購入することで、他の電子マネーの残高にチャージできます。