FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で自由主義者、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

書評

投資関係の本の書評

夏休みにオススメ 『プロジェクト・ヘイル・メアリー』が45%還元!

夏休みといえば◯◯!。僕ならここには「読書」を入れます。といっても、このところあんまり読めていないので、人に本をオススメすることで、自分でも読むモチベーションを上げようというブログ記事です。 間違いのない現代SF アルジャーノンを読み直そう イン…

お金持ちの3つの天敵 書評『1年で億り人になる』

FIRE/投資関係でサンマーク出版から突如登場し、ベストセラーになったこの本を知っているでしょうか?『1年で億り人になる』です。まぁ読むまでもなく、そういう中身だろうなぁ……と思い放置していたのですが、図書館で見かけたので手に取ってみました。 1…

国家に依存するな。国家を道具として使え。 書評『新・貧乏はお金持ち』

新・貧乏はお金持ち――「雇われない生き方」で格差社会を逆転する 作者:橘 玲 プレジデント社 Amazon ぼくは今、FIREしてマイクロ法人を設立し、日本の税制の歪みを最大限享受して暮らしているわけですが、これは裏技でも何でもなく、サラリーマンがこうした…

投資ネタはPodcastに埋まっている 書評『メタトレンド投資』

著名プログラマ中島聡氏の近著『メタトレンド投資』を読みました。これは社会を10年20年単位で変革していくようなトレンドを牽引する企業を見つけて長期投資しよう、それが10倍、100倍株になる――。という投資法についての話です。 メタトレンド投資 10倍株…

人びとは五十歳でいったんリタイアしてはどうかと思うのだ〜書評『林住期』

作家、五木寛之氏の『林住期』というエッセイをご存知でしょうか。彼は本書の中で、死ぬまで働くことを良しとする考えかたに異を唱え、「人びとは五十歳で、いったんリタイアしてはどうかと思うのだ」としています。 林住期 作者:五木寛之 幻冬舎 Amazon イ…

2024年の読書分析 64冊

2024年はあまり本を読めなかった年でした。やはり通勤がなくて自宅にいっぱなしだとダメですね。そしてスマホゲームかスマホマンガにハマるとやっぱり本が読めなくなります。といっても、64冊ほど読んだのでまとめておきます。 小説 マネー・投資 ビジネス …

書評『普通の人が資産運用で99点をとる方法とその考え方』

普通の人が資産運用で99点をとる方法とその考え方 作者:Hayato Ito 日経BP Amazon 2020年1月に突如公開され、金融理論に基づいた納得感のある手法として脚光をあび、はてなブックマークで年間1位、じつに7083ものブックマークを集めたのが「普通の人が資産運…

成功依存からいつ抜け出すか 書評『人生後半の戦略書』

世の中には大成功を収めた人がいて、人が羨むような富や地位や名声を獲得しています。ではそうした人たちが自分の人生に満足しているかというと、案外そうではなかったりするものです。富や地位、名声が人生の満足につながらないのはなぜで、ではどうしたら…

寄付は幸福への近道 なぜぼくは寄付に目覚めたのか(2) 

前回、EA=効果的利他主義の考え方が、ぼくを寄付行動に向けて背中を押したということを書きました。でも、それ以外にも寄付が幸福につながることはよく知られています。今回はその研究について。 幸福をお金で買う方法 寄付すると本当に幸せになるの? 追加…

インデックス投資が資本主義を破壊する? 書評『ラディカル・マーケット』

「インデックス投資が資本主義を破壊する」というと、「は?なにそれ?」と思うかもしれません。でも『ラディカル・マーケット』で解説されている内容を読むと、なるほど確かにこれは危険だと、そのロジックがわかります。 ラディカル・マーケット 脱・私有…

効果的利他主義者(EA)のFTX創業者は、寄付するために稼ぐ 書評『1兆円を盗んだ男』

先日破綻した世界最大の仮想通貨取引所FTX。その創業者であるサム・バンクマン・フリード、通称アフロサムのこれまでを追ったノンフィクション『1兆円を盗んだ男』を読みました。いや、さすがはマイケル・ルイス、面白い! 中でもぼくが注目したのは、彼が効…

市場原理主義と資本主義の違いについて

最初に断っておきますが、ぼくは自由主義者であり、リバタリアン、そして市場原理主義者です。どういうことかというと、物事を決めるのに誰か頭のいい人(例えば政府とか)が決めるのではなく、それは市場という場所で、各人が最も妥当だと考えた結果がぶつ…

「途中のリスク」と「最後のリスク」を分けて考える 書評『資産形成の本音の話』

『投資信託業界歴30年の父親が娘とその夫に伝える資産形成の本音の話 』を読みました。この本、書店で見かけてちょっと気になっていたのですが、その後著者の今福さんから献本いただき、さらに今福さんにお会いする機会もいただいて、金融業界の中の人が書い…

「暴落で3兆円の富が消失」したとき何が失われたのか? 『お金のむこうに人がいる』

株価が大きく下がったときに「この下げによって3兆円が失われました」なんてニュースが流れます。一瞬ですごい金額がなくなるんだな……なんて感想とともに、「あれ? でもこの失われた3兆円っていったい何だろう?」と思ったものです。あなたは何が失われたと…

イノベーションを起こすための9の方法 書評『人類とイノベーション』

昔からイノベーションに強く関心があって、イノベーションを成し遂げてきた人に話を聞いたり、どうしたらイノベーションを起こせる組織にできるかとか試行錯誤したりしてきました。 そんな中『やわらかな遺伝子』とか『赤の女王』『繁栄』とか優れたサイエン…

ベイジアン的発想で投資するヘッジファンド 書評『わが投資術』

勉強になる……というよりも、読んでいて楽しく、自分の行動を変えるきっかけとなる本にたまにめぐり逢います。和製ヘッジファンドを運用し、個人資産800億円超、長者番付1位となって話題となった清原達郎氏の著書、『わが投資術』がまさにそんな本でした。 わ…

水瀬さんの改訂版『お金は寝かせて増やしなさい』拝読

インデックス投資における日本の元祖ブロガーである水瀬ケンイチさんから、改訂版の著書『お金は寝かせて増やしなさい』をいただきました。インデックス投資のキモがググッと詰まった一冊でした。 『お金は寝かせて増やしなさい』 2021年に億り人に インデッ…

グレーな節税をエビデンスを整えてシロにする 『社長の賢い節税』

個人には大して節税の技はありませんが、法人を作るとさまざまな手法が利用可能になります。それを知ろうと「社長 節税」みたいなワードで引っかかった書籍をけっこう読んできたつもりだったのですが、このたび最強の一冊に出会いました。『社長の賢い節税』…

ビットコインの予言の書 書評『ビットコインスタンダード』

『ビットコイン・スタンダード』という本があります。仮想通貨の人というより、古典派経済学(いわゆるオーストリア学派)の経済学者、サイファディーン・アモウズ氏が執筆した本です。 ビットコイン・スタンダード 作者:S・アモウズ ミネルヴァ書房 Amazon …

2023年の読書分析 46冊 テロが普通になる世界

年末恒例の読書報告です。2022年は40冊とけっこう読んだ本が少ない年でしたが、23年も46冊と、かなり読書数が減りました。年内最後のブログ投稿は、旅行中ということもあって予約投稿にて♪ たぶんゲームとマンガ 読んだ本のざっとした紹介 「日本一わかりや…

貯金と投資のどちらに力を注ぐべきか?『JUST KEEP BUYING』

資産を築いている最中の人にとって、貯金と投資のどちらに力を注ぐべきかは意外と難しい問題です。 投資のことなんか考える時間があったら、本業がんばって給料増やすとか節約して貯金を増やすのに専念すべきだ 貯金じゃ資産は大きくならない。少しでも早く…

資産106億円、年間利益3億円の不動産投資家 『Excelでできる不動産投資「資産管理」のすべて』

『Excelでできる不動産投資「資産管理」のすべて』を読み終わりました。こちら、ぼくが尊敬する不動産投資のマスターである玉川陽介氏の著作。前作『Excelでできる不動産投資「収益計算」のすべて』と併せて「著者の10年間を超える運用成果の集大成といえる…

死ぬまで資産が増え続けるのは日本だけ ライフサイクル仮説とは?

株クラで話題の一冊『DIE WITH ZERO』では、死ぬまでに資産を使い切ろう!と主張するわけですが、実際には多くの日本人が死ぬときまで多額の資産を抱えたままです。じゃあ、海外の各国はどうなの? というと、実は違いました。そんなデータから、今回は「ラ…

Amazonで70%オフをやっている お勧め投資本はこれ

Amazonで趣味・実用書Kindleの最大70%オフキャンペーンをやっています。明日6月15日まで。この中から、ぼくが読んで良かったと思った投資本をいくつかピックアップしました。 相場サイクルの見分け方 定年後のお金 マネーの公理 ハーバードビジネススクール…

50周年『ウォール街のランダム・ウォーカー』第13版 インデックス投資はマルクス主義より悪い?

『ウォール街のランダム・ウォーカー<第13版>』が登場しました。12版との差異はいくつかありますが、「50周年記念版(第13版)まえがき」はその一つ。50年経って、インデックス投資が世に受けいられたこと、そしてその正しさは実際のリターンとして現れた…

「お金持ちになる」のが幸福になる一番簡単な戦略 ではその方法は?

「お金持ちになる」のが幸福になる一番簡単な戦略だと説く本があります。橘玲著『シンプルで合理的な人生設計』です。そんなの当たり前だろ!と思うかもしれませんが、もちろん、お金持ちになる方法も解説しています。 この本は、僕が読む限りは当たり前のこ…

書評『シンプルで合理的な人生設計』 金融資本、人的資本、社会資本の最適化

橘玲氏の新著『シンプルで合理的な人生設計』を読みました。こちら、著者の集大成とでもいうべき内容で、橘玲らしさにあふれるとともに、新たに人生の構造を見つめ直しました。 シンプルで合理的な人生設計 作者:橘 玲 ダイヤモンド社 Amazon 合理的であると…

おすすめ本を紹介しまくる 【ビジネス書編】

おすすめ本を紹介しまくるシリーズ、「投資本編」「小説編」「科学読物編」「社会科学編」と来て、今回はビジネス書編です。ビジネス書は、成功した人が特にロジックもエビデンスもないものの、自分の考えを「ビジネス哲学」という呼び方で語るというものが…

おすすめ本を紹介しまくる 【社会経済編】

おすすめ本を紹介しまくるシリーズ、「投資本編」「小説編」「科学読物編」と続き、今回は社会科学編です。このブログは投資ブログなので、比較的社会の動向に関心の高い読者の方が多いですね。 というわけでその中から10冊ピックアップしてみました。しかし…

おすすめ本を紹介しまくる 【科学読物編】

おすすめ本を紹介しまくる、「投資本編」と「小説編」に続き、今回は「科学読物編」です。このあたりから、けっこうマニアックな内容に入ってきます。というのも、この手の本は数百部スタートだったりして、1万部も売れるなんてほとんどないからです。 ほん…