FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

書評

投資関係の本の書評

仮想通貨が世界規模のアイデンティティ分断をもたらす 『なぜ、成熟した民主主義は分断を生み出すのか』

米国政治シーンでは「分断」という言葉がよく使われます。白人と黒人、低所得者と高所得者などなど、2つのカテゴリーに物事を分けた対立構造を示す表現です。ところが、日本の政治にも課題はたくさんありますが、あまり「分断」が言われません。これをもって…

次の潮流 行動ファイナンス 『ウォール街のランダムウォーカー』12版再読 第10章

投資理論の歴史を見ると、企業の財務状況を予測する「ファンダメンタル派」、チャートから他人の行動を推測する「テクニカル派」、そして学者中心に分散がフリーランチだという「モダンポートフォリオ派」などが存在します。その中、いずれとも違う、人間の…

高いリスクを取ってもリターンが増えないのはなぜか 『ウォール街のランダムウォーカー』12版再読 第9章

前回の第8章で、「リスクが高い金融商品ほど、リターンも大きい」とありました。しかし、もう少し踏み込んでみると、これはそれほど単純な話ではありません。例えば、SBGのような極めてボラティリティの高い、つまりリスクの高い銘柄を買ったからといって、…

リスクとは何か? 『ウォール街のランダムウォーカー』12版再読 第8章

過去の主流の投資手法であるテクニカル分析とファンダメンタル分析を紹介し、その妥当性をやっつけたこれまでの章。第8章からは、「新しいテクノロジー」と題して、ついにインデックス投資を支える理論についての解説に入ります。まずは、リスクから。 ウォ…

プロが市場平均を上回れないワケ 『ウォール街のランダムウォーカー』12版再読 第7章

このあたりから『ウォール街のランダムウォーカー』も本領を発揮です。第7章からは、投資のプロと呼ばれている人たちが、市場平均を上回れないこと、そしてその理由が述べられています。 ウォール街のランダム・ウォーカー<原著第12版> 株式投資の不滅の真理…

これは株クラFIRE小説か? 書評『Phantom』

投資する小説家として知られる芥川賞作家、羽田圭介は、なかなかに世相を捉えた作品で、ぼくはけっこう好きだったりします。その最新作『Phantom』は、まさに株クラがFIREする小説? という感じでした。 Phantom (文春e-book) 作者:羽田 圭介 文藝春秋 Amazo…

上げ相場の95%は90/3700日に起きた:『ウォール街のランダムウォーカー』12版再読 第6章

よく「稲妻の輝く時」なんていいますが、株価は長期の上昇トレンドにあるといっても、だらだらと上がり続けるのではなく、わずか数日間にガッと上がるものです。『ウォール街のランダムウォーカー』の12版第5章は、テクニカル分析に対する批判の章なのですが…

テクニカル分析とファンダメンタル分析:『ウォール街のランダムウォーカー』12版再読 第5章

『ウォール街のランダムウォーカー』の12版第5章は、テクニカル分析とファンダメンタル分析です。本書はインデックス投資のバイブルですが、「インデックス万歳!」ではなく、そのほかのさまざまな投資手法をかなり冷静に公平に紹介し、批評していることが特…

仮想通貨バブルは史上最大のバブル:『ウォール街のランダムウォーカー』12版再読 第四章

『ウォール街のランダムウォーカー』の12版第4章は、21世紀のバブルについて。ドットコムバブルからリーマンショックにつながる米国不動産バブルについて触れているのですが、12版ならではの記載はやはり、ビットコインバブルです。 ウォール街のランダム・…

バブル:『ウォール街のランダムウォーカー』12版再読 第二章、第三章

『ウォール街のランダムウォーカー』再読。第一章に続き、第二章と第三章についてまとめます。この2つの章の主題は”バブル”です。 ウォール街のランダム・ウォーカー<原著第12版> 株式投資の不滅の真理 (日本経済新聞出版) 作者:バートン・マルキール 日経BP…

『ウォール街のランダムウォーカー』12版再読 第一章 株式と価値

ぼくが投資に目覚めた書籍の一つが『ウォール街のランダムウォーカー』です。読んだのは2007年の7月。第9版でした。それから14年の月日が流れ、本書の教え通り、インデックス投資家として資産を作ってきたのですが、その間にも本書は版を重ね、現在は19年発…

証券会社の古き良き時代 書評『野村證券第2事業法人部』

今でこそ強引な営業を見ることはほとんどなくなりましたが、その昔の証券会社というのは客に回転売買をさせて手数料を荒稼ぎしたり、自ら相場操縦を行ったりと、なんというかすさまじい存在でした。 その筆頭が言うまでもなく野村證券です。本書は1978年に入…

未来を予測したいならSFを読もう

日本企業の経営者でSF好きというのは珍しいと思いますが、海外テック企業の創業者は多くがSFを愛読しています。日本の、特に昭和の経営者が好きなのは歴史物で、これはこれで重要な視点だとは思うのですが、歴史が過去を振り返るのに対し、未来を見通すため…

30年以上39%ものリターンを上げ続けるルネサンス・テクノロジー 書評『最も賢い億万長者』

世界で最も著名な投資家といえば、誰でしょうか? 未公開企業投資で大成功している孫正義でしょうか、バリュー投資で永らく成績を残してきたバフェットでしょうか、はたまた世界最大のヘッジファンドを率いるレイ・ダリオでしょうか? 実は、1990年から現在…

能力主義(メリトクラシー)の矛盾と課題 書評『実力も運のうち 能力主義は正義か?』

マイケル・サンデルの新著『実力も運のうち 能力主義は正義か?』を読んでいます。ぼくは基本的にリバタリアンで、コミュニタリアンの考え方には賛同しにくいのですが、本書が指摘することは確かに現在の資本主義の課題を言い当てていて、さらにその処方箋も…

金融相場から業績相場へ 書評『相場サイクルの見分け方』

コロナ禍で株価が上昇した背景として「金融相場」という表現が使われます。また、それから状況は変化して、現在は「業績相場」だとも言われます。これらは一体何で、それぞれの相場サイクルでは、いったい何に注目したらいいのでしょうか? 株式相場の状況を…

「確率マッチング」という不合理はなぜ起こるのか

『適応的市場仮説』からのお話も、今回が最後。「確率マッチング」という不思議な判断についてです。 エルスバーグのパラドックスとは? 損失回避効果がもたらす投資パラドックス 資本主義という中毒 儲けと快楽 Adaptive Markets 適応的市場…

書評『不確実性 超入門』 リスクの中身を分解する

投資につきものなのが不確実性です。別名、リスクとも言いますね。よく「リスクをコントロールしろ」とか「リスクを取れ」とか言われるわけですが、いったいこのリスクってなんでしょうか? 本書『不確実性 超入門』は金融関連の著書多数である田淵直也氏の…

冬のKindle50%オフの投資本 12月17日まで

年がら年中50%オフをやっているような気がしていますが、再びKindle本が50%ポイント還元中です。期間は12月17日まで。年末年始に本を読むならいいチャンスですね。 その中から、当資本をいくつかピックアップしてみます。 ファクトフルネス 勝ち組投資家に…

世界経済はもう成長しないかもしれない 書評『勝ち組投資家になりたいなら統計を読め!」

ぼくはインデックス投資家です。インデックス投資家は、世界の株式に分散することで世界経済の成長とともに資産が増加していくことを目論んでいます。しかし、もし世界経済が期待通りに成長しないとしたら? 本書「勝ち組投資家になりたいなら統計を読め!」…

Kindle8周年 50%還元の投資本

Amazon.co.jp: 【最大50%ポイント還元】Kindle本ストア8周年キャンペーン: Kindleストア 「自己啓発本」の最大50%オフキャンペーンと重なるように、Amazonが「Kindle本ストア8周年キャンペーン」を実施中です。11月5日まで。こちらは、50%オフではなく50%…

Amazonの自己啓発本50%オフから投資本をピックアップしてみる

AmazonがKindle本の【最大50%OFF】自己啓発本フェアを開催中です。10月29日までの期間限定。ここから、投資関係の本をピックアップしてみました。 amzn.to 橘玲氏の3冊 ほぼ半額 アカデミックに投資を考える2冊 未読だけど投資本 オススメのビジネス書 橘玲…

ディスラプトが導くデジタル独裁国家と無用者階級 書評『21 Lessons』

ディスラプトテクノロジー、または技術的破壊というのは、テクノロジーが既存の産業構造を破壊して新たなものに作り変えることをいいます。テックスタートアップは、ディスラプトを心に抱いて起業しますし、既存の業界はディスラプトされないように、または…

自由意志はそもそもあるのか 書評『21 Lessons』

自由意志というのは、昔から興味を惹きつけてやまない概念です。人が自分の意思で自由に考えて行動を決めている。これが自由意志です。それは当たり前のように感じもしますが、最近の研究成果によると怪しいとも言われるようになってきました。 自由主義のビ…

AIが雇用を奪うはオオカミ少年か? 書評『21 Lessons』

19世紀から、機械の登場が雇用を奪うとして度々問題になってきました。ラッダイト運動とか、教科書にも載っていましたね。でも、その都度、機械は雇用を奪うことなく、新しい仕事が生まれて、雇用は移動し、結果として世界は豊かになってきました。 ところが…

自由主義のビュッフェ 書評『21 Lessons』

ユヴァル・ノア・ハラリは今最も注目を集める思想家の一人です。人類の過去を綴った『サピエンス全史』、人類の未来を考察した『ホモ・デウス』はいずれもベストセラーであり、人類とは何であって、いったいどこに向かっているのか、新たな視点を提供しまし…

我々はスキルと運の間で生きている 書評『確率思考』

投資に対する考え方に、示唆的で自分の思考をアップデートできる一冊に出会いました。プロポーカープレイヤーが書いた『確率思考』です。投資家にとっては、示唆的なことが多く、自分のスキルと運をどう捉えるかについて、考え方をアップデートしてくれる一…

分散投資、長期投資は危険 書評『マネーの公理』

投資の名著として名高い『マネーの公理』を読みました。いくつか注意点はありますが、たしかに名著でした。しかも、投資に関する心構えに関する内容なので、初心者から上級者まで、何かしらの学びがあるのではないかと思います。 マネーの公理 作者:マックス…

投資本ピックアップ Kindle本 夏のセールで50%オフ

AmazonがまたしてもKindle本のセールをやっています。「夏のセール」と銘打って4万冊以上の書籍を出版社横断で50%オフです。今回は、半額をポイントで還元ではなく、最初から価格が半額ですね。期間は8月7日から8月20日まで。投資系の本をいくつかピックア…

正規分布の標準偏差、SD、σの意味とは? 書評『経済数学の直感的方法』

インデックス投資家は、ある銘柄が上がるのか下がるのかには無関心ですが、どんなポートフォリオを組んだときに、想定するリターンがどんな分布になっているのかはとても気にします。そして、基本的にその基礎にあるのは正規分布です。 正規分布といえば、平…