FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIer(FIRE)を実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

書評

投資関係の本の書評

なぜリピーターより新規顧客を優遇するのか?

飲食店でも物販でもネットのサービスでも携帯でも、新規加入に対しては無料キャンペーンとか行うのに、長く使っているロイヤリティユーザーとか頻繁に利用するリピーターについては、一切値下げとかしないという話があります。これはなぜでしょうか。 新規顧…

ビジネスマンであるより職業人でありたい 書評『波瀾の時代の幸福論』

もともとはビジネスバリバリの現場でしのぎを削っていた身ではありますが、FIREして少し身を引いてから、企業とかビジネスの在り方について、多少考えるようになりました。そこで感じたのは、世の中「儲かるかどうか」だけで動く人が増えたよね、ということ…

紹介した投資が失敗したら責任を感じるのか?

ビジネスとしてではなく、友人にお勧めの投資法をレクチャーした場合、もしそれが失敗したら責任を感じますか? さらには責任を取りますか? 最近、こんなことを考えさせる出来事がありました。 株式は絶賛下落中 責任を感じるべきところかどうか 『虚像の巨…

書評『つみたて投資の終わり方』取り崩し方考察

良い本が出ました。著名FPカン・チュンド氏の『つみたて投資の終わり方』です。Kindle自費出版本ですが、内容はしっかりしていて、Unlimitedでも読めるので、一読の価値ありでした。 つみたて投資の終わり方 100年生きても大丈夫!: 人生後半に向けた投資信…

年利100%以上で貸していたサラ金とは何だったのか

昨日、『サラ金の歴史』という新書を読みました。いまでは銀行傘下に入ってすっかり存在感をなくしたサラ金ですが、20世紀にはCMの花形であり、社会問題にもなった一大産業だったのです。本書は、否定的立場でも肯定的立場でもなく、成り立ちからファクトを…

デフレの何が問題なのか『物価とは何か』

前回、書籍『物価とは何か』を読み解きながら、「インフレの何が問題なのか」について考察してみました。今回はその続き、「デフレの何が問題なのか」です。インフレは、ハイパーインフレのもろもろが喧伝されるように、その問題はわかりやすいですね。とこ…

インフレの何が問題なのか『物価とは何か』

前回、「物価」というわかりやすそうでわかりにくいものについて、素朴な勘違いを『物価とは何か』から抜き出して説明してみました。「携帯電話料金値下げは本当に物価を押し下げたのか?」「インフレとは現金の魅力低減だが、そもそも現金の魅力はどこから…

え?物価ってそういうことだったの『物価とは何か』

昨今の経済に関する話題といえば、やっぱり物価です。米国の株式不調は、物価高=インフレに対抗するためにFRBが利上げを始めたからですし、そのせいで利上げできない日本では円安が加速してしまいました。 でも、この「物価」という代物はたいへん難しい。…

FIREではなくFIerである 『お金か人生か』

1992年刊行の「FIREのバイブル」とも呼ばれるのが、この『お金か人生か』です。FIREムーブメントを引き起こした本ともいわれます。日本での発売は2021年5月。おくればせながら、読んでみました。 お金か人生か――給料がなくても豊かになれる9ステップ 作者:…

ウォール街に勝つ3つのアプローチ 『ウォール街のランダムウォーカー』12版再読 第15章

『ウォール街のランダムウォーカー』12版再読も、ついに最終章です。この15章では、具体的に投資で勝つための3つの手法について、結構具体的に記されています。 第1章 株式と価値 第2章、第3章 バブル 第4章 仮想通貨バブルは史上最大のバブル 第5章 テクニ…

「足るを知る」なぜ投資家はリスクを取り続けるのか 『サイコロジー・オブ・マネー』

『サイコロジー・オブ・マネー』を読んでいます。こちら、投資に関する本でありながら、投資理論や投資手法の本ではなく、お金に関する向き合い方と、人間心理の話。かといって、昨今流行の行動経済学でもありません。 サイコロジー・オブ・マネー――一生お金…

アセットアロケーションと4%取り崩し『ウォール街のランダムウォーカー』12版再読 第14章

『ウォール街のランダムウォーカー』12版再読も、残すところあと2章まできました。14章は個人投資家に向けた具体的な投資のポートフォリオについてです。 第1章 株式と価値 第2章、第3章 バブル 第4章 仮想通貨バブルは史上最大のバブル 第5章 テクニカル分…

2021年の読書分析 95冊

毎年年末に、1年間で読んだ本のまとめを書いていたつもりでしたが、あれ?2020年は書いていなかったんですね。というわけで、2年ぶりに、この1年間の読書分析です。 95冊読むも、かなりがラノベ 95冊読むも、かなりがラノベ 今年の読書は、マンガを除くと95…

現金をなくすと何がいい? 書評『現金の呪い』

前から読みたかった本『現金の呪い』を読みました。こちら、ホラー小説ではなくて、現金が存在することでさまざまな不都合が起き始めている。これをなくすとどんな良いことがあるか? どうやったらなくせるのか? を書いた本です。 現金の呪い――紙幣をいつ廃…

インフレとの戦い方『ウォール街のランダムウォーカー』12版再読 第13章

昨今の経済状況で最も注目されているのはインフレです。日本にいると、インフレという言葉を聞くことは長らくなくて、デフレ脱却という話ばかりですが、米国ではインフレが急加速しています。米国のインフレは、米FRBの金融政策に影響し、それは米国経済に影…

10条のアドバイス 『ウォール街のランダムウォーカー』12版再読 第12章

『ウォール街のランダムウォーカー』の中でも、12章はFPが語りそうなアドバイスの章です。米国民が対象に書かれているため、日本人にとっては関係ない話も多いのですが、そのいくつかは普遍的なマネーリテラシーとして参考になります。 第1章 株式と価値 第2…

『ガイトナー回顧録』 金融と金融危機とは?

『ガイトナー回顧録』を読みました。Kidle版で読んだのですが、これがまた長い。書籍版だと678ページにもなります。それでも最後までドキドキしながら読めたのは、ガイトナーが体験した金融危機があまりにスリリングで、対処するために1日1日とギリギリの戦…

リスクパリティとは?導師も認めるレバレッジ 『ウォール街のランダムウォーカー』12版再読 第11章(2)

今回の『ウォール街のランダムウォーカー』再読は、スマートベータに続き、リスクパリティについて。 第1章 株式と価値 第2章、第3章 バブル 第4章 仮想通貨バブルは史上最大のバブル 第5章 テクニカル分析とファンダメンタル分析 第6章 テクニカル分析がう…

独学で学ぶということ

何かを学ぼうと思ったとき、学校に行ったりするだけでなくネットやSNS、YouTubeなどでも学べるようになりました。でも、ぼくが好きなのはやっぱり書籍です。単に好き嫌いの問題でもありますが、時間当たりの密度でいえば書籍が最も濃密。内容も致命的なもの…

スマートベータとは何か? 『ウォール街のランダムウォーカー』12版再読 第11章(1)

時が過ぎれば人の考え方も変わるものです。昨今の流行は、スマートベータとリスクパリティ。これに対して、『ウォール街のランダムウォーカー』はどう評しているのでしょうか。今回は第11章、「スマートベータ」と「リスクパリティ」です。 第1章 株式と価値…

人生全体のマネープランをどうデザインするか

人生全体のマネープランをどうデザインするか? というと大げさですが、資産形成を進めるに当たって、投資手法とは別に昔から意識していることがあります。今日は、その紹介を。 人はお金のために生きるのではない 人生のトレードオフをデザインする カネを…

仮想通貨が世界規模のアイデンティティ分断をもたらす 『なぜ、成熟した民主主義は分断を生み出すのか』

米国政治シーンでは「分断」という言葉がよく使われます。白人と黒人、低所得者と高所得者などなど、2つのカテゴリーに物事を分けた対立構造を示す表現です。ところが、日本の政治にも課題はたくさんありますが、あまり「分断」が言われません。これをもって…

次の潮流 行動ファイナンス 『ウォール街のランダムウォーカー』12版再読 第10章

投資理論の歴史を見ると、企業の財務状況を予測する「ファンダメンタル派」、チャートから他人の行動を推測する「テクニカル派」、そして学者中心に分散がフリーランチだという「モダンポートフォリオ派」などが存在します。その中、いずれとも違う、人間の…

高いリスクを取ってもリターンが増えないのはなぜか 『ウォール街のランダムウォーカー』12版再読 第9章

前回の第8章で、「リスクが高い金融商品ほど、リターンも大きい」とありました。しかし、もう少し踏み込んでみると、これはそれほど単純な話ではありません。例えば、SBGのような極めてボラティリティの高い、つまりリスクの高い銘柄を買ったからといって、…

リスクとは何か? 『ウォール街のランダムウォーカー』12版再読 第8章

過去の主流の投資手法であるテクニカル分析とファンダメンタル分析を紹介し、その妥当性をやっつけたこれまでの章。第8章からは、「新しいテクノロジー」と題して、ついにインデックス投資を支える理論についての解説に入ります。まずは、リスクから。 ウォ…

プロが市場平均を上回れないワケ 『ウォール街のランダムウォーカー』12版再読 第7章

このあたりから『ウォール街のランダムウォーカー』も本領を発揮です。第7章からは、投資のプロと呼ばれている人たちが、市場平均を上回れないこと、そしてその理由が述べられています。 ウォール街のランダム・ウォーカー<原著第12版> 株式投資の不滅の真理…

これは株クラFIRE小説か? 書評『Phantom』

投資する小説家として知られる芥川賞作家、羽田圭介は、なかなかに世相を捉えた作品で、ぼくはけっこう好きだったりします。その最新作『Phantom』は、まさに株クラがFIREする小説? という感じでした。 Phantom (文春e-book) 作者:羽田 圭介 文藝春秋 Amazo…

上げ相場の95%は90/3700日に起きた:『ウォール街のランダムウォーカー』12版再読 第6章

よく「稲妻の輝く時」なんていいますが、株価は長期の上昇トレンドにあるといっても、だらだらと上がり続けるのではなく、わずか数日間にガッと上がるものです。『ウォール街のランダムウォーカー』の12版第5章は、テクニカル分析に対する批判の章なのですが…

テクニカル分析とファンダメンタル分析:『ウォール街のランダムウォーカー』12版再読 第5章

『ウォール街のランダムウォーカー』の12版第5章は、テクニカル分析とファンダメンタル分析です。本書はインデックス投資のバイブルですが、「インデックス万歳!」ではなく、そのほかのさまざまな投資手法をかなり冷静に公平に紹介し、批評していることが特…

仮想通貨バブルは史上最大のバブル:『ウォール街のランダムウォーカー』12版再読 第四章

『ウォール街のランダムウォーカー』の12版第4章は、21世紀のバブルについて。ドットコムバブルからリーマンショックにつながる米国不動産バブルについて触れているのですが、12版ならではの記載はやはり、ビットコインバブルです。 ウォール街のランダム・…