FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、クリプト、債券、優待クロス、太陽光、不動産投資などなどを行うインデックス投資家でリバタリアン 。ポイ活、クレカ活用も。マイクロ法人2社保有。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

セミリタイア

ある程度の経済的独立を果たして、やりたい仕事だけをしていく「セミリタイア」について。

FIREすると会社員時代より病気が怖くなるのか?

ダイヤモンド・オンラインに「FIRE達成者が実践した『意外なデメリット』とは?」という記事が載っています。実際にFIREした方々が本音で語っていて、ふむふむという感じなのですが、ほほーと面白く思った点もありました。 diamond.jp FIREすると会社員時代…

死ぬまで資産が増え続けるのは日本だけ ライフサイクル仮説とは?

株クラで話題の一冊『DIE WITH ZERO』では、死ぬまでに資産を使い切ろう!と主張するわけですが、実際には多くの日本人が死ぬときまで多額の資産を抱えたままです。じゃあ、海外の各国はどうなの? というと、実は違いました。そんなデータから、今回は「ラ…

FIRE後の老後資金不安を軽減する年金戦略

今日は久々にFIRE、セミリタイアネタを。FIREを目指すにあたって最も悩み心配するのは、果たして死ぬまで資金が持つか? でしょう。それに年金を組み合わせることで、無駄に多くの資産を構築せずに済む方法を考えます。 前提となる考え方 日本には年金がある…

FIREの難易度は高いか低いか

そういえば、セミリタイヤブログなのにFIREのことを最近書いてないなぁーと思い、今日は「FIREの難易度について」考えてみたいと思います。 まずFIREって何? ということを定義しないと、難易度云々も語れません。RE=Retirement Earlyはまぁ仕事を辞めれば…

FIREとは「降りる」こと

先週、「FIREとは降りること」というのが、Twitterの一部FIRE界隈で話題になりました。これ、FIRE済みの人は「確かに!」と思う一方で、未FIREの人は「なにそれ?」と感じる内容ではないでしょうか。 登り続ける、増やし続ける競争としての人生 はい。おつか…

日本の「シン富裕層」 5つのタイプとその特徴

なるほど!と膝を打つ本を読みました。従来とは違う、「シン富裕層」が2017年頃から増加しているとし、彼らがどのようにして資産を築き、どんな行動をしているのかを紹介した本です。 日本のシン富裕層 なぜ彼らは一代で巨万の富を築けたのか (朝日新書) 作…

資産1億円で、FIREすべきかどうか

ブログの読者の方から、ご連絡をいただきました。投資を初めてまだ7年くらいということですが、資産は1億円超え。仕事は面白くないのでFIREを考えるものの、資産減少と「やりたいことがない」のが不安だそうです。さて、FIREすべきでしょうか? 読者からの問…

「FIRE卒業」に見る、上位存在と下位存在

「FIRE卒業」が話題になっています。いったんはFIREし、仕事を辞めたものの、もう一度働きたくなったので「FIREを卒業します」というツイートが発端のよう。これに対して、 無職が再就職するだけ 貯金使い切った 食っていけなくなったから社畜に戻る なんて…

書評『つみたて投資の終わり方』取り崩し方考察

良い本が出ました。著名FPカン・チュンド氏の『つみたて投資の終わり方』です。Kindle自費出版本ですが、内容はしっかりしていて、Unlimitedでも読めるので、一読の価値ありでした。 つみたて投資の終わり方 100年生きても大丈夫!: 人生後半に向けた投資信…

「FIREの落とし穴」記事がびっくりするほど妄想だった

「投資FIREの落とし穴『こんなはずじゃなかった』となる前に知りたい失敗例」という記事が、Twitterで話題になっていました。 limo.media 失敗例1:お金 しかし、世界経済の情勢により思っていたよりも運用でお金が増えなかったり、病気や事故、天災などで思…

FIREではなくFIerである 『お金か人生か』

1992年刊行の「FIREのバイブル」とも呼ばれるのが、この『お金か人生か』です。FIREムーブメントを引き起こした本ともいわれます。日本での発売は2021年5月。おくればせながら、読んでみました。 お金か人生か――給料がなくても豊かになれる9ステップ 作者:…

FIREとは結局何なのか それは経済的に自立するということ

いつの間にか日本でもFIREがブームという感じになっていて、FIREとは何か? という解説がそこかしこに出ています。字面通りにいえば、Financial Independence, Retire Earlyなので、経済的に自立して早期退職する——となるでしょう。でも、実は厳密な定義はど…

「買いたいモノがない」という幸せ

先日、下記の記事がバズっていました。日本人にとって、もう買いたいモノはなくなってしまっていて、だから10万円給付しても「使わずに貯蓄」されてしまうという話です。 toyokeizai.net その理由について、いろいろと考察した後で、「どうすれば人々の消費…

実は難しいお金の使い方 100億あったら何に使う?

世の中に、お金を貯める、増やす情報は溢れていますが、「お金の使い方」についての情報はほとんどありません。果たして、誰でも使い方は知っている? のでしょうか。 お金の効果的な使い方 1万円の使い方 100万円の使い方 1億円の使い方 100億円の使い方 1…

人々が働かなくていい時代に近づいている? ケインズ「孫たちの経済的可能性」を読む

長くの間、人間にとって人生とは働くことであり、身体が労働に耐えられなくなって初めて老後がやってくるのが当たり前でした。これは、労働を礼賛する儒教的な考え方でもあり、日本国憲法が「労働の義務」を掲げているように、社会から求められてきたことで…

節約の本質は「使うお金を減らすこと」ではない

久々に、節約に関するネタを書いてみようかと思います。節約というと、いかに無駄なコストをかけないか、またどのようにして効能を変えずに費用を減らすかということが注目されます。しかし、もう一段視点を上げてみると、節約の意味が変わってきます。節約…

不労所得とは何なのか なぜ嫌われる?

「不労所得で生活するなんてけしからん」。FIREがブームになるにつれ、こういう批判を目にするようになりました。しかし、はて不労所得といったい何なのでしょうか? 考えてみました。 労働しないで所得を得る 実際には「労働」は他人から賃金を得ることを指…

セミリタイアの理想の一日

最近、けっこう重い記事ばっかり書いてた気がするので、今日は軽く思ったことをつらつらと。それは、FIRE/セミリタイアしたあとの理想の1日ってどんなだろう? ということです。 イメージできたものにしかなれない FIRE/セミリタイアのイメージ 読むべき本…

人生全体のマネープランをどうデザインするか

人生全体のマネープランをどうデザインするか? というと大げさですが、資産形成を進めるに当たって、投資手法とは別に昔から意識していることがあります。今日は、その紹介を。 人はお金のために生きるのではない 人生のトレードオフをデザインする カネを…

資産取崩で最も長生きするレバレッジポートフォリオの探求(3)

FIRE後の取り崩しを乗り切るポートフォリオを考察するシリーズ、第3回は、インフレやシーケンスリスクなどのストレスをかけた状態でも、最も長生きするポートフォリオの探求です。 序章として、FIRE後の取り崩し期にはキャピタルゲインではなくインカムゲイ…

FIRE後の資産取崩に有利なポートフォリオ(2)

FIRE後の取り崩しを乗り切るポートフォリオを考察するシリーズ、第2回は、シーケンスリスクに続き、取り崩しの重大リスクであるインフレを加味したポートフォリオのシミュレーションです。 このシリーズは、FIRE後にインカムゲインの安定収入は必要なのか? …

FIREムーブメントが必然だった理由

最近まさにブームの様相を帯びてきた「FIRE」。これは、「Financial Independence, Retire Early」の略で、経済的自立と早期リタイアの意味ですね。でも、早期リタイア(アーリーリタイア)については定期的にブームになります。ちょうど20年ほど前にも、早…

FIRE後の資産取崩の「生き残り率」をシミュレーションする(1)

先日、「FIREにインカムゲインの安定収入は必要なのか」という記事を書きました。FIREすると、その後は入金がなくなり、資産を取り崩して生活することになります。そのとき、株式100%のポートフォリオがいいのか、それとも高配当株などを持って配当金で生活…

FIREして取り崩しの際の、PortfolioVisualizerのモンテカルロシミュレーションの使い方

資産の推移のシミュレーションというと、株式の期待リターンが6%くらいだから、100万円の資産を株式100%で運用すれば、20年後には320万円になっている……というようなシンプルな手法が主流です。 ところが実際の相場は毎年6%なんてことはなく、ある年は20…

FIREにインカムゲインの安定収入は必要なのか

FIREしました——という話を投資家として話すと、必ず聞かれるのは「どのくらい月の配当収入があるんですか?」ということ。こちらは何も言っていないのに、「リスク性資産から、高配当株式などに移し替えたんですね」とか、言われたりします。 なぜFIRE=イン…

FIREと仕事の関係 仕事をしてたらFIREじゃない?

FIREといえば、文字通り「経済的に自立して、早期に引退する」ことを指すわけですが、Financial Independent=経済的自立はまぁいいとして、問題になるのがRetirement Early=早期引退のほうです。果たして、FIREしたら全く仕事をしないということなのでしょ…

高年収でFIRE志望の人ができる節税法

最近、世帯年収2000万超なんて人でも「FIRE目指してます」という話を聞くようになりました。となると、FIRE実現のためにしっかり入金して運用して、資産を構築するわけですが、年収が多いととんでもなく洒落にならないのが税金です。 破壊的な累進課税 当然…

FIREなどしないで「使命」を全うすべきなのか?

FIREという言葉が人口に膾炙するにつれて、その反対派も増えてきました。曰く、「一番大事なことはお金ではなく自由だという考え方ですが、これが間違っています。一番大切なことは使命を全うすることです。」 なるほど。筆者のこの考えに対していろんな意見…

FIREの4%ルールとトリニティ・スタディ

FIRE(セミリタイア)の概念の中で、中核をなすものの1つに4%ルールがあります。これは、ざっくりいうと「資産の4%を取り崩して生活するなら、死ぬまでもつ」というものです。この理論的な背景と実証的研究である「トリニティ・スタディ」について、概要を…

FIREに至るまでの4ステップ

最近、FIRE≒セミリタイアを目指して投資する人が本当に増えてきたように感じています。では、実際にFIREに至るまでにはどんな段階があるのでしょうか。それぞれのタイミングで、何を目標にしていったらいいのでしょうか。 ブレイクダウンして目標を細分化す…