投資でセミリタイアする九条日記

セミリタイアを実現したサラリーマン。ETF投資を中心に、太陽光投資や不動産投資、オプション、VIX、FX、CFDまで使って資産運用をしています。

レイ・ダリオの景気循環理論 現在は債務サイクル末期?

世界最大のヘッジファンドブリッジ・ウォーター・アソシエイツを運営するレイ・ダリオを知っているでしょうか? ヘッジファンドは資産規模が大きいほど運営が難しくなるといわれますが、このファンドは16兆円の資産を運用しています。さらに、「オールウェザーポートフォリオ」と呼ぶ、 不況に強いポートフォリオで運用しているのが特徴です。この数年の株価上昇期は市場平均に負けていますが、2008年のリーマンショックの際も、プラスで乗り切りました。

 

そのレイ・ダリオは、独特な経済観を持っていると言われます。これを、30分のアニメーションにまとめたのが下記の動画です。


30分で判る 経済の仕組み Ray Dalio

 

レイ・ダリオは、世界経済を動かす3大原動力として、「事業・短期的な債務サイクル」「長期的な債務サイクル」「生産性」を挙げています。長期的には生産性の向上が経済を押し上げますが、中期的には信用レバレッジの増大と減少のサイクル(75〜100年)、短期的な事業の債務サイクル(5〜8年)があるといいます。

 

ここでいう信用レバレッジとは、要はお金の借り入れです。信用=クレジットによってお金を借り入れて、レバレッジをかけて事業や投資を行うことを指します。

 

クレジットが存在しない世界では、経済は生産性で決まります。ところがお金を借りることが可能なら、経済の変動が起こると彼はいいます。「お金を借りることは将来から借りることです。借りることで先に使うことができますが、返すときには収入を減らさなければいけません」。このことは、個人にとっても社会にとっても同じだといいます。クレジットが獲得できると経済が拡大し、クレジットを借りにくくなると経済が縮小します。

 

ダリオ氏いわく、市場は「事業および短期的な債務サイクルの末期」にさしかかっている。

同氏は昨年5月の時点で、世界市場は「短期的債務サイクルの中盤にある」と判断していた。周期がめぐり、いよいよ末期にさしかかったということになる。

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従来の経済学の景気循環論では、在庫変動や住宅建て替えに一定のリズムがあることから循環論がいわれることがありましたが、クレジット、つまり債務サイクルが循環するという考え方は確かに独特です。

 

しかし、不動産投資を見ているひとならば、クレジットが拡大する局面で融資が緩くなり不動産投資が活発化し、不動産価格が上昇する、逆に信用引き締めのときに融資が厳しくなって不動産価格が落ち込む、というサイクルは身近なものです。日本のバブルの発生と崩壊も、この信用レバレッジのサイクルで起きたといえるでしょう。

 

レイ・ダリオ氏は、このサイクルを見極めるポイントとして、金利に着目することが多いといいます。確かに、低金利は信用レバレッジを膨張させ、金利の引き上げがそれにトドメを刺します。

 

日本でいえば、アベノミクス政策によって低金利状態が恒常化し、融資がザルになるという信用レバレッジの拡大がたしかにありました。そして今は、それが頂点に達し、スルガ銀行の問題として吹き出したように、引き締めに向かう局面にあると考えられます。つまり、レイ・ダリオ氏がいうように、日本においても短期的債務サイクルの末期に差し掛かっているといえるかもしれません。