2019年の事業用太陽光固定買取額(FIT)の価格が、ほぼ決まったようです。2018年の18円に対して、2019年は14円。22.2%の下落です。
最終的には本日9日の会議で提示し、3月末までに決定ということですが、ほぼ14円で決まりでしょう。大手業者は15円を想定FIT価格としてシミュレーションしていましたが、それを下回ってしまいました。
併せて、入札対象も広げるとしています。記事には具体的な対象範囲は記載がありませんが、下記の記事で書いたように、50kW未満の低圧発電所を除いてすべて入札にするという流れでしょう。つまり、FIT14円は低圧が対象ということです。
買取価格22%減、つまり売上22%減はかなりのインパクトがあります。低圧FIT18円のモデルケースとして、売電売上189万円、土地代400万円、システム代1470万円、システム代全額ローン、利率2.15%でシミュレーションすると、IRRは4.8%、20年間の累計キャッシュフローは380万円程度でした。
ところがFIT14円を当てはめると、売電売上は147万円に下がり、IRRはマイナス、累計キャッシュフローも-220万円になってしまいます。これでは投資する人はいないので、直近では業者が利益を削って利回りを確保する形となるのでしょう。厳しい話です。
ただFIT18円の案件はまだ残っています。業者名義でFIT18円の申請を出し、投資家が購入した時点で名義変更を行う形で、購入が可能です。残ったFIT18円案件を奪い合う形になるのでしょう。
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