FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

離れて暮らす家族にどんな投資法を紹介すべきか

SNSやブログで投資法を紹介するのだって揉めることがあるのですから、友人や家族に投資法を紹介するときは、慎重にならざるを得ません。それでも、「今の方法よりはマシだろう……」と思って、提案することもあります。

親にどんな投資法を紹介すべきか

先日、田舎に帰ったときに、親から資産運用について相談を受けました。ほとんど預貯金かと思いきや、日本株も持っているし、投資信託も保有していました。5年くらい前に米ハイテク企業に投資する投信を買ったらしく、2倍になったとよろこんでいたのはよい話。

 

でも、「もう少し整理したいけど、どうするのが良いか、分からない。また現金がけっこうあるけど、この現金はこのままでいいのか?」というのが相談の趣旨でした。

 

希望要件がけっこう悩ましくて、

  • ネットオンリーは避けたい 何かあったときにだけ電話で相談したい
  • 勧誘、営業の電話が掛かってくるのは嫌だ
  • 日本株式は業績や株価を見れば判断ができるが、外国株や投信は何がなんだか分からないから避けたい
  • 銀行口座においておいても利息もつかないので、代替手段があれば望ましい

聞くと、今は地元の対面証券の口座を使っていて、売買のやり取りは基本的に電話。そして売買の都度、約定金額の約1%の手数料がかかっているようです。

 

「買ったほうがいいとか、売ったほうがいいとか、あんまりうるさいから、たまに売買しちゃうんだよ」と言っていました。

 

ネットに不自由はしていなくて、スマホも使いこなしており、ネット証券やネット銀行の口座を用意すれば、使えなくはないでしょう。でも、ことお金に関しては、やはり自分が完全に把握して理解している方法のほうがいいということで、ネットでしかやりとりできないところは避けたいということでした。

ネット証券の難しさ

聞くと、年に1回くらいはそこそこ売買しています。約定金額の1%も手数料を取られるなら、ネット証券がよいかな? と最初は思いました。でも、ネット証券は必ずしも操作が簡単ではありません。

 

電話でどんな注文を出しているのかは定かでありませんが、「明日の寄付で成行き売りしておいて」とか「1200円の指値売り、売れなかったら引け成りで」とか「今の価格の10%低い所でストップロス注文入れておいて」とかやっているとは思えません。「任天堂の株、半分だけ処分しておいて」とか、そういう注文をしているはずです。となると、ネット証券を使うには、注文方法から覚えなくてはいけません。

 

ネット証券でも電話で相談したりできるよね? と思いましたが、少なくとも今の楽天証券はダメですね。まったく電話がつながる気配がありません。8年前の2014年に税率が20%になりましたが、その時の楽天証券はもっともっとユーザー数が少なく、電話すればすぐに繋がったものでした。当時、どうするのが良いか、サポートの方にいろいろ相談したのを覚えています。いまは昔ですけど。

 

ネット証券でも、例えば松井証券は電話サポートに力を入れていて、オペレータがリモートで操作法を説明してくれたり、銘柄探しや売買タイミングまで相談でできるサービスもやっているのです。

もちろん、電話でも売買注文ができて、その場合、手数料は約定代金の1%。これは地場証券と同じですが、先方から営業をかけてこないだけ、松井証券のほうがいいかもしれません。

 

こう見ると、松井証券が電話サポートに力を入れるのもわからなくもありません。でも、どうにも時代に逆行しているようにも思うのです。

ロボアドはどうか?

親はとっくに定年退職していて、持ち家年金暮らしでお金に困っていません。というわけで、投資は趣味として以外だと、特段お金を増やしたいという思いがあるわけでもないのです。なぜ全額預貯金にしないかといえば、金利もほぼゼロなので、それではもったいないと。

 

ということであれば、ボラティリティは低く、低リターンでいいから確実性の高い投資商品が向いていそうです。直感的には国債ですが、残念ながら日本国債はネット銀行並の金利しか付きません。

なら3%近くが狙える米国債なんていいかな? と思うわけですが、生の債券はそれはそれでまた難しそう。では米国債ファンドはどうかというと、うーん。分配金込みでのパフォーマンスも決してよくありませんね。というか、為替ヘッジありとはいえ信託報酬1%以上って取りすぎでしょう?

 

証券会社でドル転して、それで米国債ETFを買うなんて、あまりにハードルが高すぎます。分配金もドルだし。となると、意外とロボアドがリーズナブルです。円建てで投資できるし、単純に米国債だけ持っているよりも少し株式も混ぜたほうがポートフォリオの安定度は増します。

 

ロボアドトップのウェルスナビのリターンを見ると、最も多くの債券を盛り込んでいるリスク許容度1の場合でも、そこそこのリターンを出しています。

しかし、こちら年間の手数料が1%というのがまたしても大きい。これが0.5%ならまだ考えるのですが……。一応3000万円を超えた部分は0.5%なのですが、あくまで「超えた分」なんですよね。

 

そしてロボアドはやっぱり人が相談に乗ってくれるわけではありません。同じウェルスナビでも、地銀経由のものだと、地銀の担当者が相談に乗ってくれるわけで、なるほど、ここにはニーズがあるなと感じます。

IFAはどうか?

ネットオンリーがダメ。人とのチャネルが必須。ならば、昨今増えているIFAはどうでしょう? 売買ごとに手数料を取るIFAもいますが、預かり資産の1%といったフィーモデルのIFAもあります。

 

例えばIFAの1社、Japan Asset Managementでは、最初にポートフォリオ構築を行ったらその後は基本長期投資のスタンスが多いと聞きます。ちなみに、JAMは売買手数料を収益源とするコミッションモデルですが、基本的には売買しないという方針をとっていると聞きます。

 

ポートフォリオ組成においては外国債券の組入を得意としていて、外債を積極的にポートフォリオに組み込んでいます。生涯担当制をひいていて、地方にも顧客が多く、また売買手数料制といいながらも、使うのは楽天証券やSBI証券なので、けっこうコストは抑えられています。

 

自分自身は使ったことはないですし、使うつもりもありませんが、リテラシーがない人の場合はけっこういいかも……なんて思ったりもします。

 

ただまぁ、東京主体、若者主体というのが、果たして自分の親に合うかというと疑問もあります。いざというときには電話ではなく対面でやりとりできることを求めそうですし。

 

とはいえ、対面大手のみずほ証券の担当者は、対面で会ったときもこちらの状況をヒアリングするどころか、上から指示のあった重点商品の売り込みだけして帰っていったので、そんな記憶を考えると、対面にこだわる必要もないのかもしれません……。

資産を管理してほしいともいわれるけど

自分の代わりに資産を管理してほしいともいわれるのですが、ぼくが親名義の口座で取引するのは仮名・借名取引になってしまいますよね。違法取引を行うわけにもいきません。投資のアドバイスはできるにしても、実際の操作や指示出しは本人にやってもらうしかないのです。

 

そして、ネットが厳しいのであれば、手数料が割高であったとしても対面の担当者が必要ななかもしれません。

 

ちなみにいろいろ調べていたら、野村證券では「口座名義人ではなく、ご家族の方を取引の窓口とすることが出来ます」とありました。なるほど、高齢の資産家が多い野村ならではの感じではあります。ただ、こちらは対面取引のみでネットでのやり取りは対象外。これでは問題の解決にはなりませんね。

結局のところ、現時点では売買ごとに1%の手数料を取られたとしても、地場の対面証券で取引してもらうのが一番リーゾナブルかな? という結論になっています。もし、これはおすすめ!という方法がありましたら、ぜひTwitterのリプライとかでアドバイスいただけるとうれしいです。

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