FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

「お金についてあれこれ言うのは品のいいことではないと思う」〜14.9%

「お金についてあれこれ言うのは品のいいことではないと思い」ますか? ぼーっと検索していたら、こうした質問を20年以上、定期的に行って調査を積み重ねているサイトに出会いました。「なんか博報堂っぽいなぁ〜」と思ったら、やっぱり博報堂。「生活定点」というサイトです。

「お金についてあれこれ言うのは品のいいことではない」

昔であれば、お金のことについてあれこれ言うのは品のいいことではないという雰囲気がありました。でもネオリベの浸透や格差の増大などが理由か、だんだん「品がよくない」こともなくなってきたんじゃないかな? と思ったら、確かにその通り。

 

調査結果は過去最低の14.9%。男女差も地域差もほとんどなく、継続的に下がってきています。初回調査の1998年には25.1%あったのので、10ポイントもお金に関する話題への抵抗が減ったようです。

 

これ、ちょっと年代別の変化です。若者と中年とシニアと、「品が良くない」と思っているのはどの年代だと思いますか? 実は最もマインドが変化したのは若者で、1998年時点では「品が良くない」と感じる人が多かったのは20代でした。2016年まで、ずっとトップは20代。

 

これは世の中のお金についてリアルに考えざるを得ない中年〜シニアに比べ、若者はまだ「お金なんて!」と思うところがあったのかもしれないと想像します。ところが、この5年でそんなムードも一気になくなり、年代差はほぼ消滅してしまいました。

リスク志向、継続的に高まる

「低利益でも危険が少ない金融機関や商品を利用したい」と答えた人の割合は24.7%。ところが、1998年時点では55%がそう答えていたのです。安全志向からリスク志向へ。これは毎年増加しています。

そして想像通り、一貫して男性よりも女性のほうが安全志向が高い。さらにいうなら若者よりもシニア層のほうが安全志向でした。

投資情報への関心は意外に低い

リスク志向が高まる一方で、では投資に関心があるかというと意外とそうでもありません。「いろいろな投資情報に関心がある」という問に対しては、前年よりは上昇したものの、わずか15.1%。これは初回調査の1992年よりも4.1ポイント低下しています。

そして関心がないだけでなく、自分の投資判断についても自信がなくなっているようです。「金融商品の良し悪しについて、自分なりに判断できる」と答えた人の割合は、わずか10%。この比率は長期的に下落していて、金融教育云々いわれてもみんな自信を失っているようです。

投資商品で損をしたら誰の責任?

さらに面白かったのは、「銀行や保険の金融商品で損をしても自分の責任だと思う」と答えた人の割合です。要するに、「投資は自己責任」という認識があるかどうか。なんとこちら、わずか34.3%にすぎません。過去を振り返って見ても、この比率は30〜40%の間で、目立った増減のトレンドはないようです。

 

ところが面白いのは、年齢が上がるにつれて「自己責任」だと思う人が増えること。60代の44%が「自分の責任」だと答えた一方で、20代は21.4%しかありません。

そしてこの傾向は1998年から同じなんですね。若者にとっては投資の結果は他責だけど、年を取るにつれて自己責任だと実感していく。そんな感じなのでしょうか。

 

この「生活定点」、2年ごとの調査なので今年またアップデートがあるでしょう。お金周りの調査はちょっと楽しみにしています。

seikatsusoken.jp