FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

SBIの仮想通貨取引所、仮想通貨の入出金できず

SBIの仮想通貨取引所、SBIバーチャルカレンシー(SBI VC)がサービスを開始しました。現在は先行口座開設を行ったユーザーが対象で、一般口座開設は7月中旬だそうです。

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しかしこの取引所、取引所というのはかなりサービスが乏しい内容です。金融庁からの厳しい指導のためでしょうが、この先が思いやられる感じ。

 

まず、取扱通貨はXRP(リップル)のみ。今後、BTC(Bitcoin)とBCH(ビットコインキャッシュ)を取扱予定だということですが、正直取引の魅力を感じません。また、ほかの取引所が24時間取引可能なのに対し、毎日朝6時から7時の1時間がメンテナンスで止まります。

 

そして最大の課題は、仮想通貨の入出金ができないということ。入金は円のみ、出金も円のみ。XRPも円で買って円で売るだけです。SBIは歴史ある大手事業者ですので、GOXのリスクはたいへん低いのでしょうが、自分で仮想通貨を管理できず、預けっぱなしという怖さを、古くからの仮想通貨ユーザーは感じるはず。

 

そもそも仮想通貨の魅力は、銀行などを経由することなく、低コストで高速に価値をやりとりできるところにあります。ぼくが初めてBitcoinを使ったときは、スマホからスマホへ瞬時にBitcoinが移動するところに、最初にインターネットに触れたときのような感激を覚えました。そうした体験が、SBI VCにはありません。

 

さらに、銀行や証券会社を使わなくても、自分自身で管理、保管できるというのも現金に比べてメリットです。

 

法定通貨を海外送金するには、法定通貨を保管している拠点を複数経由して送金する必要があり、手数料コストも時間もかかりますが、暗号データである仮想通貨には手数料コストも時間も大幅に短縮することができます。また、仮想通貨には実体がないため、保管コストも必要ありません。 

 

SBI VCも仮想通貨とはという説明で、上記のように説明しているだけに残念です。

 

そして、「業界最低水準のスプレッド」をうたっています。これはつまり、ユーザー同士の価格マッチングで取引が行われる取引所ではなく、実態は仮想通貨販売所だということでしょう。Binanceなどでは、ユーザー同士の価格マッチングで取引できるのでスプレッドという概念がありません。代わりに、手数料として、0.5%をBinanceが取ります。

 

実際のスプレッドはまだ出ていませんが、手数料0.5%相当よりも低コストになるのかに注目です。