2018年の10月、先週は世界的に株価が暴落しました。まぁ暴落といってもS&P500で、7%程度の下落でしたので、◯◯ショックというほどではありませんが、まぁ少し心が乱れますよね。こんなときに考えること、注意することをまとめておきます。
狼狽売りをしない
株やFXの指南書を見ると必ず書いてあるのが損切の重要性です。一定の額下がったら損を覚悟で売却すること。簡単に言ってしまえばそういうことです。ただし、長期投資家、インデックス投資家にとっては、下手に損切りをしないのも重要です。
それは多くの場合、ただの損失確定になってしまい、下落からの戻しの恩恵を受けられなくなるからです。そして、ロスカットを設定しておかない限り、底値で売却してしまう可能性も高いからです。
長期のインデックス投資の場合、こうした調整的な下落があることも織り込んで投資をしているはずです。変に動かず、たまにはあるよね、と思うくらいがちょうどいいと思っています。
株価を見ない
そのためにも重要なのが、暴落時に株価をチェックしないことです。特に、「◯◯円損している!」などと計算しないこと。見れば見るほど、計算すればするほど、怖くなって売りたくなるのは人の常です。
だいたい見始めると、「また下がった!」「またまた下がった!」「いま売らないともっと下がる!」と思うからです。
投資は当初のシナリオが重要だとも、よく言われます。上がることが前提で投資していて、下がったら、シナリオどおりに動かなかったということなので、損切りする選択肢もあるでしょう。しかし、多少の上下を織り込んだ上で投資している長期投資家なら、これもシナリオどおり。
追加投資を検討する
逆に、株価が下がったら、これは追加投資のチャンスかどうかを考えるべきです。長期投資、特に積立型投資にとっては、株価下落のときこそ同じ額で多くの株を取得できるチャンスです。
ドルコスト平均法的に投資している人は、淡々と同額を買い付ける。下落時にまとめて買う方針の人は、いまが買いどきか、さらに下がるのかを見ます。仮にさらに下がったとしても、通常よりも有利な価格で買えたことになるのですから。
よくナンピン買いは危険とも言われます。個別株の場合は、下がったらその理由があるはずで、場合によってはさらに下がります。業績不振とか業界の長期低迷とか。ただし、今回のような世界同時暴落は、人々のマインドの変化によるものです。マインドが戻れば株価は戻しますし、いつかは必ずマインドは戻ります。
アセットアロケーションを見直す
もし、今回の株価下落で精神的ショックが大きすぎるなら、アセットアロケーションを見直すチャンスです。株式などリスキーな資産に偏り過ぎているかもしれないからです。
S&P500は7%程度の下落でしたが、米国10年債はETFのIEFの場合で102ドルが99ドルと3%程度の下落です。今回の同時下落は金利上昇が原因といわれるだけあって債券価格も大きく下落しましたが、それでも3%です。
総資産が大きく下がった! と感じるなら、これを機会に、債券などの比率を高めるのも一考でしょう。
暴落を過度のチャンスと考えすぎない
最後に自分自身への戒めですが、暴落するとVIXが急上昇します。これによってVIXショートポジションはロスカットの危険が増しますし、さらに上がると思ってVIXロングにすれば株価が落ち着いてきたところでまたロスが出ます。
相場の乱高下を生かして利益を生むのは、かなり難しいというのが実感です。少なくとも、僕にはまったく向いていませんね。乱高下する市場で利益をしっかり出せる人は、FXなどでも成功する人でしょう。
今回は、特に急伸が続いていた米国ハイテク株の下落が目立ちました。きっと僕のポジションも大きく痛手を追ったことでしょう。それでも、資産総額を計算するのは月1回と決めて、細かくは見ないようにしています。ある程度落ち着いてきたら、追加投資を検討するとしましょう。