大きな資産を築くには、給料からコツコツと 貯めていくこと、そして長期的にリスク資産に投資して伸ばすこと、さらにストックオプションなどで労働外の資産を作っていくことが大切だと書きました。
では自分はどうだったけ? と思って、過去残っているデータをかき集めて、2007年から2019年までの約11年の推移を見てみました。前回のグラフからアップデートしているのは、貯蓄=投資額もまとめたことです。
青い面が総資産の推移です。2013年くらいから急上昇しました。赤い線は入金額の累計です。継続的に積み立てをしてきたことが分かります。ところが2007年から2013年までの5年間は、入金額を総資産額が下回っていました。つまり、運用で損を出していたということです。
黄色い線が投資による利益額の推移です。2012年まではマイナスなのが分かります。その後の急上昇により2015年以降は入金額を上回る利益を確保してきています。つまり、累計で2倍以上になってきたということです。
2013年から一気に資産が伸びます。これはS&P500が回復して、ハイテクIT株も一気に伸びた時期ですね。そして2019年までは米国株も好調、日本株も好調、円高から円安に進んだためドル建て資産の円換算価値も好調で、一気に資産規模が膨らみました。
リターンを計算する
では気になるのはどんな投資リターンだったかということです。毎年のリターン、つまり総資産に対して、入金額を除いた運用益が何パーセントあったのかを計算しました。
Total Retuanが年間運用収益率です。2009年まではマイナスですが、2010年からはプラス。2018年は大きなマイナスを出しました。年平均のTotal Returnは9%となっています。これは現金も加味した数字ですし、総合して世界インデックスを超える数字がでたのではないでしょうか。
IRRは、いわゆるインベスターリターンで、入金額を加味した内部収益率です。こちらは2007年から計算年までの期間リターンを表しています。2018年末までの11年間のIRRは11.3%でした。よいタイミングで入金を繰り返し、ほぼ出金していないことが効いています。
ストックオプションを除いてみる
さてこの間、ストックオプションを行使しており、資産額の一部はストックオプションによる収入です。家計全体としてはそれも含めて運用成績ですが、この資産をファンドと見立てた場合、除外して比較しないといけません。
ストックオプションを資産から除外した推移はこうなりました。
形はあまり変わりませんが、2015年の伸びはストックオプションの評価益によるものだったことが分かります。ではTotal Returnはどうでしょうか。
2014年のリターンが減少し、2018年のドローダウンも小さくなっています。さすがにストックオプション(SO)はβが高い個別株なので、市場の影響を大きく受けたことがよく分かります。
年平均リターンは7.6%となり、世界平均の株式リターンに近い成績だったことが分かります。IRRは10.2%となり、資産全体から1ポイントほど下がりました。SOの効果は1ポイント分くらいあったということですね。
セミリタイア後
2018年の収入は過去最高額でしたが、良くも悪くも趣味としてサラリーマンをすると決めてセミリタイアしたので、この後の収入は厳しくなります。とはいえ、総資産が増加したので、過去の年貯蓄額平均と、現在の年間配当金額がほぼ同等になってきました。ついに貯蓄額と同等レベルの配当収入が得られると思うと嬉しいですね。
↓2011年から2018年の投資成績は圧倒的でした。
↓過去の投資遍歴と考え方を綴った記事です。