米国株投資を考えた場合に、ちょっと気になるのが売買手数料です。日本株は各社の競争で手数料がたいへん安くなっていますが、米国株の場合、現在各社横並びとなっています。
- 約定代金の0.45% +消費税
- 手数料下限5ドル/上限20ドル +消費税
最低額があるので少額だと手数料率が高い
ここで問題になるのは、売買に最低手数料があることです。5ドル+消費税なので、現在のレートでは598円相当です。購入単位が小さいと、手数料率が高くなってしまいます。
例えば100ドル分の株式を買った場合、5ドル+消費税の手数料がかかるので、売買手数料は実に5%超。恐ろしい値段です。そこで、何ドル分買ったらどのくらいの手数料率になるのかグラフにしてみました。
なるほど、最低手数料なので取引金額が増加するにつれて料率は低下し、1111ドルで0.45%に達することが分かります。そこから、上限額の5ドルに達する4444ドルまでは同率の0.45%です。
- 0.45%まで下落するしきい値 1111ドル以上(≒12万3000円程度)
- 0.45%より下落するしきい値 4444ドル以上(≒49万2000円程度)
1000ドル以上の場合、手数料率はどこまで下がる?
では、少額の場合はあまりに非効率なことがわかったので、今度は取引額を大きくするとどのくらい料率が小さくなるのかを見ていきます。
4444ドルを境に、料率が急速に低下していきます。1万9500ドル(≒21万6000円)あたりからは手数料率は0.1%まで低下します。
日本株の手数料と比べてどうなのか?
ではこの米国株の手数料は、日本株の場合と比べるとどうなのでしょうか? 日本株の場合、楽天証券では次のような手数料体系になっています。
先の米国株売買手数料の料率グラフと重ねてみましょう。
一見して分かるのは、比較的少額な取引で日本株の手数料率がたいへん低いことです。具体的には、手数料が跳ね上がる50万円直前で、手数料率は0.05%まで低下します。その後、手数料率が上昇し、再び下降するというグラフになります。
1500ドル以上についてのグラフがこちらです。150万円超で手数料が変わる直前(≒1万3540ドル)が、料率が最安で、0.32%まで下がります。その後288万円前後でこの料率より安くなり、3000万円直前では0.0032%まで下がります。
米国株も取引金額が上昇すると料率は下がっていきますが、150万円で約4倍(582円対20ドル)、その後は約2倍(921円対20ドル)の料率差となります*1。
結論:最低でも1111ドル以上で買う。できれば4444ドル以上
さて、米国株をいくら単位で買うべきか? ですが、手数料負けしないことを考えると、最低でも1111ドル以上で買うことが必要です。そしてできれば4444ドルを超えると金額が増えるについれて料率は改善されます。
*1:いろいろ日本株の取引手数料も見てみましたが、他社ではもっと安く日本株を買える証券会社がありますし、楽天証券でも信用買いをして現引きしたり、大口優遇にすれば手数料が安くなります。この比較はあくまで参考に、ということで。