FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

手数料無料で株取引する3つの方法

資産運用にとって、リターンは不確実ですが、コストは確実です。いかにコストを小さくするかが、投資のリターンを上げる上で重要ですね。ただ、ぼくの場合、普段は長期投資家なので、売買コストはほとんど気にしていませんでした。

 

買ったら買いっぱなし。10年以上持ち続けが基本です。購入ロットも、100万円以上を目安にしているので、正直、売買コストは誤差に近いものでした。

 

ところが、最近になって優待クロスの面白さに目覚めると、とにかくコストが気になります。そこで、ほぼ手数料無料で取引する方法をまとめました。対応証券会社は、楽天証券、日興証券、スマートプラスのSTREAMです。

楽天証券の「いちにち信用」から現引き

一つは、楽天証券の「いちにち信用」です。翌日に持ち越せない信用取引のポジションで、デイトレード特化を狙ったものですが、これと現引きを組み合わせると、ほぼ無料で株式の取引が行えます。

 

まずは、「注文・登録」から「信用新規」です。続いて、取引画面から「一般(1日)」を選びます。その上で、「買建」を選択します。あとは普通に取引を決定させます。

f:id:kuzyo:20190727001959p:plain

f:id:kuzyo:20190727002006p:plain

信用のポジションができたら、そのあと「現引」を行います。信用のポジションは、株を借りて取引しているのですが、これを返却して差額を支払ったりもらったりするのが「返済注文」になります。もう一つは、借りた株を返さずに買い取ってしまうのが「現引」です。つまり、信用買い→現引を行うと、現物の株を普通に買ったのと同じになります。

f:id:kuzyo:20190727002032p:plain

このとき、楽天証券などネットのメジャー証券では現引に手数料がかからないのがポイントです。つまり、信用取引手数料だけで現物株が購入できます。

 

そして、楽天証券の「いちにち信用」は、手数料がゼロ円という特徴があります。また信用取引には買いの場合金利が、売りの場合貸株料がかかりますが、こちらも約定代金100万円以上の場合0円となるのです。つまり、100万円以上の取引なら完全にゼロ円です。

 

100万円未満の場合は、年率1.9%の金利/貸株料です。100万円の場合で、52.05円/日のコストとなります。楽天の「超割コース」の場合、100万円未満だと54円〜525円の手数料がかかるので、圧倒的にいちにち信用→現引が安いことが分かります。

売却時は「いちにち信用」から現渡

同じ技が株式の売却時にも使えます。今度は、「注文・登録」から「信用新規」です。続いて、取引画面から「一般(1日)」を選びます。その上で、「売建」を選択します。あとは普通に取引を決定させます。

 

信用のポジションができたら、そのあと「現渡」を行います。借りた株を売っている(空売り)わけですが、現物の株式を返却することでポジションをクローズする形です。

 

優待クロスと同じやりとりなので、慣れている人にはおなじみです。

絶対に現引/現渡を忘れないこと

この「いちにち信用」を使った方法の最大のリスクは、現引/現渡を忘れることです。もし忘れて翌日に信用ポジションを持ち越すと、強制決済となります。強制決済の場合、手数料はオペレーター電話注文扱いとなり、3510円〜3726円もの手数料がかかってしまいます。

f:id:kuzyo:20190726235822p:plain

また、「特別空売り銘柄」の場合、別途特別空売り料が発生します。これは1株あたり1日あたりに発生する追加コストです。「一般信用売建銘柄検索」から確認できます。

f:id:kuzyo:20190727002054p:plain

信用取引のコストを下げるには「大口優遇」

楽天証券の場合、こうやって現物の売買はたいへん安価にできますが、信用取引のコストも0円にする方法があります。「いちにち信用」はたしかに0円ですが、これは一日で決済になってしまいます。優待クロスのように長期間ポジションを保持したい場合、通常の信用取引を行うしかありません。

 

ところが「大口優遇」の条件を達成すると、全信用取引が0円になるのです。

f:id:kuzyo:20190726235521p:plain

日興証券は常に信用手数料無料

楽天証券の場合、いちにち信用を使いますが、日興証券の場合、通常の「一般信用(3年)」で信用取引を行い、そこから現引/現渡を行うことで、金利/貸株料だけで売買が可能です。

f:id:kuzyo:20190727002111p:plain

信用買いの金利は2.5%(制度信用)、信用売りの貸株料は1.4%(一般信用)なので、楽天証券よりもリーゾナブルです。さらに、もしも現引/現渡を忘れても一日分余計に金利/貸株料がかかるだけです。

 

ただし、楽天証券の場合は「100万円以上で金利/貸株料無料」というメリットがあります。100万円以下の取引の場合、日興証券のほうがコストメリットがありますね。

f:id:kuzyo:20190727002126p:plain

スマホ証券のSTREAMは現物も信用も無料

さらに、スマホ証券のSTREAM(スマートプラス)は、現物取引手数料が完全に無料です。さらに、信用取引の手数料も無料。金利は、信用買いの金利が1.89〜3.49%、信用売りの貸株料が1.15%となっています。

 

この貸株料は日興証券よりもさらに安いのですが、別途1株あたり10銭の「信用管理費」がかかるのと、権利処理手数料(名義書換料)が1単元あたり50円かかるのがコスト的なデメリット。さらに、一般信用がなく制度信用のみというのも、優待クロスには使いにくいですね。

f:id:kuzyo:20190727001521p:plain